夢で逢えたら

この上なく暗く気の重い毎日を送っている。
状況は悪くなる一方だ。
刹那型というか基本あっけらかんとしている私にとり、こんなにも救いを見つけられないことはこれまでなかった。
そんな中、私の敬愛するアーティストが大きな仕事を成し遂げていた。大きな、というのは規模とか功績とかいう意味だけでなく、きっと御本人にとって一生の1ページに刻まれたのであろう、一生で数回しかないような興奮を味わったのであろう出来事、という意味で。まあ、ただのファンによる想像妄想ですけど。
逃げ出せない場所に閉じ込められて叩きのめされている気分になっている私にとって、彼がが成功させたことの、広がりや、夢や、その仕事のあとSNSに投稿された彼の文章から伝わってくる、白昼夢のような、エクスタシーのあとのような異様にふわふわしたムードや、
とにかく全てが自分のシチュエーションと対立していた。
彼の様子があまりにも美しくて、
世の中には美しい場所がまだあったのだ、忘れていたんだ、と何故だか不思議に心が癒やされるようだった。
勿論それで私の問題が解決するわけではないのだけど、
汚らわしさを引っくるめて歌う彼の姿、うたがいつも美しくみえることを思い出し、よくわかんないけど、とにかくとにかくマグマみたいなというか、とんでもない人なんだと、心底。

そうだ、本当に夢に出てきたのです。
別れたいのに別れられない人と一緒にいるとき、飲み屋の暖簾をくぐって入ってきた笑。そんな馬鹿な夢まで見させてくれるのだから、やはりアーティストは神のような職業だと思う。

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