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2022年8月の記事一覧
「心の風景画」 画家の夢
before
「風が雲を動かし
光は柔らかく注いでいる
一室の壁に立てかけられた
白紙のキャンバス
湖のように透き通り
その白い世界の彼方に
何が描かれるのだろう」
―描く
筆は奔り
色は重なり
心は旅をする
―描く
空のようなキャンバスに
歌うように彩り
風のように筆を奔らせて
キャンバスは心に語りかける
心に描いた風景を
パレットは心に歌う
心象風景へ誘うように
そして色は煌めき
「魂の揺り籠」 命の鼓動
before
――眩しさに
目が――覚めた
――夜
――月が
煌々と光る―雲一つ無い―夜空――闇
光は月だけ
なんて―孤独―
あぁ―これは…私の見ている世界…
また―会えたね…
世界と挨拶を交わす
月が一つ 命が一つ
光りが一つ 輝きが一つ
満ち欠けする星 鼓動する命
世界の隙間を満たした命――一つ
between
物語の整合性が何もない
デジャブの塊みたいな詩
使いまわした
「魂の揺り籠」 祈りが救いとなるなら
before
「祈りが人を救うなら」
自分の手から離れて どこへ行ってしまうのだろう
苦しみの世界を彷徨っている
自分さえ我慢すればいい
だから自分で自分を大切にできない
喜びが…分からなくなっていく…
気づいたら そんなものは心のどこを探しても見つからなかった
―死にたい
もう終わりにしたい…
思っていい
言っていい
願っていい
生きていてもしょうがない
自らの人生に失望している
「魂の揺り籠」 優しさ
https://youtu.be/33Si6G99Uv4
before
誰かに分かってもらうために胸の奥が痛む
それは寂しさ
傷ついて 流した涙が大地を削った痕
それは痛み
抱きしめたら温かくなる
それは優しさ
between
もっともっと、削る。
各段落の繋がりを際立たせて
これまで出てきた祈りという言葉をすべてすくい取る
手直しして気づいたが、優しさとは、祈りにも似ている。
まんま
「魂の揺り籠」 本当に大切なもの
before
本当に大事なものに出会った時
愛せずにはいられないもの
それは感謝や祈りとなって
自分でさえも気が付かない静けさで舞い降りるもの
between
余計な説明を排して
タイトルと詩を一体的にする
本当に大切なものほど、意識化されず、日常のようになるということ。
その時人は、感謝や祈りのような気持ちをもっているのではないか。
after
出逢った時
愛せずにはいられないもの
「祈りの故郷(ふるさと)」
before
陽が燦々と降り注ぐ大地に
両腕を広げるように立つ――木
鳥が風の音に乗るように飛んできて―さっと枝に止まる
「こんにちは」―木と鳥は挨拶を交わす
「どこへ行くんだい」
「ちょっと大陸を越えてみようと思ってね」
「―そうか…道のりはきっと長いよ――気をつけて」
「その前に――ここで休んでも―いいかな」
「―そうか…好きなだけいるといいよ」
鳥はそれっきり―音も立てずに―いなく
「魂の揺り籠」 生きる目的
before
Ⅰ
この手にあるものを大切にして
生きていく
それだけできっと――もう一度出会える
過去のどこかに落とした――想いに
Ⅱ
どうして人は後悔するのだろう
―その時にやりきれなかった何かがあるから
どうして人は努力するのだろう
―今が未来になって振り返った時 後悔しないようにするため
どうして人は死んでしまうのだろう
―今を生きるため
どうして終わりがあるのだろう
―ま
「魂の揺り籠」 終わりと始まりについて
before
「終わりとは始まり」
できないことが増えていく
悲しい秋を経る度に老いの緩やかな訪れを感じる
枯れた葉が敷き詰められた道を行く
拾い集めたもの
それは世界からの借り物
世界に返すためのもの
零れ落ちるものが――増えていく
それは一つの終わりを感じさせる
―終わり…
それはなんて切ない
悲しみに活ける花のような
ほのかに甘い言葉だろうか
手を伸ばしても どんなに願っても 祈っ
「魂の揺り籠」 命の旅
第三章
「命の旅」
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あんなにもたくさんの星が輝いている…
光が散りばめた闇の中で
星は命と共に生きて 命と共に散って
そしてこうして――宇宙を彷徨っている
もしも宇宙が青空だったなら 海だったなら
きっと星達は 光の粒で命のように そこに踊り輝いている
宇宙は闇――だからこそ星は輝く
独りで彷徨うのは――光と出会うため
遠くで光が瞬いた 光が深く広がり 時と共に淡くなる
「魂のゆりかご」 魂のゆりかご Ⅹ
before
――はっと…目が覚めた
浜辺に寝ていた
海は前と同じように穏やかで さっきの荒れ様が――嘘みたいだった
砂一面が――陽に照らされて光を放っているかのよう
起きあがって海岸沿いに歩き出す
波が足元を洗う
あの圧倒的な存在の海の果てに来たのだと知った
波は別れを惜しむように足を撫でては去っていく
この海とも――お別れ
見上げれば漂う雲
あの雲に乗って旅ができたら――それはきっと穏や
「魂の揺り籠」 魂のゆりかご Ⅸ
before
―ここは居心地がいい
空気が穏やかで 心はひどく落ち着いていて
風は涼しくて 光は暖かい
ここはどこだろう…
草原と 生い茂る木々
起きあがって 立ち上がって
何とはなしに歩き出す
ふと――海で泳ぐ自分を思い出した
―そこに後悔はない
揺り籠を飛び出したこと
自分の意志で飛び込んだこと
波に襲われたこと
たったそれだけだった
でも――それだけのことを全て自分で決めたのだから
「魂の揺り籠」 魂のゆりかご Ⅷ
before
闇の中に聳え それは暗い世界から手を伸ばすかのように天へと伸びていた
天まで昇るような梯子を上がる
こうして見ると光が星の軌道のように廻っているのが分かる
あの光は何だろう…
闇に向かって進んでいくかのような孤独の中で
辿り着いた場所に光はなかった
あんなにも遠くまで光を届けるほどだから
きっとそこには眩いほどの光に溢れているのだろうと想った
廻るのは筒だけで、でも彼方に光が届いて
「魂の揺り籠」 魂のゆりかご Ⅶ
before
――何かが頬に当たった感触に―目が覚めた
―水だ
―水が―落ちてくる
水が水面に打ちつけて 音は雑音のようでも積み重なり 混ざり合い 無音のようだった
いつものように青い海のような空の姿は――そこにはなかった
夜が朝に落ちてきたかのように
黒の世界に塗り替えられた空を見るのは――初めてだったから
――胸騒ぎがする
―進まなきゃ―
何か胸が締めつけられる
この漠然とした不安は何