#68 「わかめ」のガチ解説
今回は、「わかめ」について、解説をしていきたいと思います。
○「わかめ」について
「わかめ」は、褐藻網コンブ目チガイソ科ワカメ属に分類されます。
生息域は、かなり広く、日本海や太平洋側では北海道室蘭以南〜九州まで、また、朝鮮半島や中国の浅場にも生息していて、海藻類の中では、最も生産量が多い種類になります。
また、特徴の違いから南方系と北方系に分けることができます。
茎があまり長くならないのが南方系で”ナルトワカメ(鳴門若布)”
茎が長くなるのが北方系で”南部若布”と呼びます。
ちなみに、北方系の「わかめ」は、宮城県以北に分布しています。
「わかめ」は藻類になるため、繁殖するには無性の遊走子を作り、放出して繁殖をしています。
それが、やがて配偶体になり、太くて枝分かれしない雌体と、細くて枝分かれの多い雄体になり、それぞれ精子と卵子を出して藻体へ変わります。
「わかめ」の寿命は短く、北海道や東北に生息している種類を除いて、約1年程度で枯れてしまうため、温暖地域の「ワカメ」の寿命はかなり短いです。
「わかめ」は、国内では古くから食用として重宝されており、”若布刈り”を神事とする神社も存在しています。
「わかめ」は、古名では『布(目)』と呼ばれていました。
『布』は、大きくならない若い時期に特に美味しいということから『若布(ワカメ)』という名称に変わりました。
「わかめ」は、秋頃から成長が始まり、寒い海域を除いて、暖かくなると枯れてしまいます。年末ごろになると収穫が始まりますが、早春の時期が一番美味しいとされています。
植物では、よく”葉”と”茎”、”根”というように区別することがありますが、「わかめ」などの”藻類”に関しては、その区別が基本的にはありません。
また、水や養分の通路である”管”も存在しません。
”葉”のように見える部分を『葉状体』とよび、酸素と二酸化炭素の出し入れや海水に溶けている無機養分を吸収する役割などを担っています。
「わかめ」は岩の上に”根”をしっかりと降ろしていますが、”根”には養分を吸収する働きはなく、ただ体を固定するための役割をするだけです。
このような特徴は、普通の植物とは違い、藻類特有の特徴だと思います。
「わかめ」と言えば、『緑色』をしていますが、実は海の中にいるときは『茶色(褐色)』をしています。
熱を加えることによって、色が『茶色』から『緑色』に変化しますが、これは「わかめ」の中に、『茶色(褐色)』の色素と『緑色』の色素を持っていて、
熱が加わると『茶色(褐色)』の色素が分解されることで、熱に強い『緑色』の色素が残り、よく見る色になります。
みなさん『めかぶ』はご存知でしょうか?
あのネバネバしたものですが、『めかぶ』は、実は「ワカメ」の根元の部分なんです。
上記で説明した”胞子を作る部分”いわゆる”生殖器”に当たる部分が『めかぶ』です。
○「わかめ」の栄養価と効能
今度は、「わかめ」の栄養価について解説していきましょう。
「わかめ」に様々な栄養価がありますが、その中でも特に特徴的なものをピックアップして解説していきますね。
・ヨウ素
「わかめ」には、『ヨウ素』が含まれています。
『ヨウ素』は、ミネラルの一種で、体に必要不可欠な栄養素です。
というのも、『ヨウ素』は甲状腺ホルモンの主原料になります。甲状腺の中に『ヨウ素』が取り込まれ、甲状腺ホルモンを生成します。
甲状腺ホルモンは、新陳代謝を促したり、たんぱく質の合成や酵素反応、抹消組織の成長、エネルギー代謝に関与し、子供の場合では成長ホルモンとともに体の成長を促進する働きがあります。
そのため、必要不可欠な栄養価と言われます。
『ヨウ素』が不足すると、甲状腺に以上をきたす可能性が考えられますが、過剰摂取に関しては、多少の量であれば、排泄により調整ができるとされています。
ただし、長期間その状態が続くと、過剰症が起きる可能性があるため、注意が必要です。
ちなみに、日本は『ヨウ素』の過剰摂取になりやすいです。
というのも、『ヨウ素』の1日の推奨摂取量は0.0095〜0.13mgと少なく、日本人は昆布を食べることが多いため、40〜60mgの昆布を食べると必要量を満たします。
そのため、不足することはほとんどないと言っても良いでしょう。
・アルギン酸
「わかめ」には、『アルギン酸』という水溶性食物繊維が含まれています。
これは粘り気を出す成分の一つで、「わかめ」に含まれる『アルギン酸』は、通常『カリウム』と一緒に結合して存在していて、胃のなかで『アルギン酸』と『カリウム』に分解され、それぞれ働きます。
『アルギン酸』は、高血圧の原因とされている『ナトリウム』と結びつき、体外へ排出し、『カリウム』とともに、血圧を安定させる作用があります。
他にも、余分なコレステロールを吸着して排出する働きもあります。
・カルシウム
「わかめ」には、骨や歯の形成に欠かすことができないのが『カルシウム』です。
”生”の「わかめ」には、100gあたり100mg含まれています。
『カルシウム』が不足すると、特に女性は骨粗しょう症などのリスクが高くなるので、不足すると健康への被害が考えられます。
骨の形成には、”ビタミンD”も必要です。
”ビタミンD”はキノコや魚を一緒に食べるとより効果的です。
・コフイダン
『コフイダン』は、粘り気を出す水溶性食物になります。
『コフダイン』には、免疫力の向上や生活習慣の改善の効果が期待できます。
免疫細胞を活性化させ、胃の調子を整えたり、アレルギーの緩和作用などがあるため、「わかめ」は体に良いと言われます。
・カリウム
『カリウム』は、ミネラルの一種で、「わかめ」に多く含まれています。
『カリウム』は、体内の水分量を適度に保持する作用があります。
他にも神経刺激の伝達や心臓と筋肉の機能を調節する働きがあったり、腎臓での”ナトリウム”の再吸収を抑制して、尿へ排出する作用があります。
・マグネシウム
「わかめ」には、現代人が最も不足しやすいと言われている『マグネシウム』も含まれています。
「わかめ」の緑色を出す成分は”クロロフィル”と呼ばれるものですが、この”クロロフィル”の中には『マグネシウム』が含まれています。
『マグネシウム』は、糖の代謝や体のあらゆる酵素反応などに関与するため、欠かすことができない栄養素です。
ただし、現代の日本人は『マグネシウム』を摂取する量が少ないので、「わかめ」や玄米など。『マグネシウム』を含んだ食材を積極的にとる必要があります。
・フコキサンチン
『フコキサンチン』は、プロビタミンAのカロテノイドの一つです。
『フコキサンチン』には、脂肪燃焼作用があるため、ダイエットには強い味方となってくれます。
・その他の効能として・・・
「わかめ」は、低カロリーであり、食物繊維や上記にあげた栄養価が多く含まれているため、食事量が減少し、栄養不足になりがちなダイエット時などにはオススメです。
先ほどもあげたように、『カリウム』も入っているので、むくみ解消にもつながるので、見た目もシュッとなりやすいです。
また、水溶性食物繊維をも含まれているので、便秘解消などにもつながるので、ダイエットをしているしていないに関わらず、おすすめの食材と言えます。
「わかめ」の味噌汁や「わかめ」サラダなど、食べ方は様々あると思いますので、お好きな食べ方で、できたら1日に1食は食べることができるといいと思います。
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