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週刊少年松山洋

家庭用ゲームソフト開発を行うゲーム会社・株式会社サイバーコネクトツー代表取締役・松山洋の継続課金マガジン。ゲーム・漫画・アニメ・映画などエンターテインメント業界の話を中心に毎週記…
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拳はまだ、握れるか?

拳はまだ、握れるか?

「一緒にゲーム会社を作ろうぜ」友人からそんな感じで誘われたのが、つい先日のようにも感じます。

記憶だと、今から30年くらい前の話、Playstationやセガサターンが世の中で発売された1994年くらいの出来事だったように感じます。

当時の私は大阪でコンクリート業界のメーカーに勤めるサラリーマンでした。

「ゲーム会社かー、俺は漫画家になるか、アニメ会社に行くか、映画監督になるか、テレビのバラ

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『チェイサーゲーム』100万部突破!

『チェイサーゲーム』100万部突破!

『チェイサーゲーム』100万部突破!リリースも出させていただきましたが、おかげさまで漫画『チェイサーゲーム』の紙&電子書籍の累計発行部数が100万部を突破しました。

正確に言えば、2025年1月末時点で106万部を突破しています。

6年目で売れるという稀有なパターンリリース文のコメントにもありますが、2018年から連載を開始して翌年の2019年に単行本が発売されていますのでそれからおよそ5年か

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人生でまだやってないことを

人生でまだやってないことを

人生でまだやってないことを私は定期的に業界の仲間たちや、サイバーコネクトツーに所属しているスタッフ(社員)たちと、一緒にボルダリングをやったり、バンジーを飛んだり、滝行に行ったりしています。

それらの多くは、自分自身が手掛けているゲームソフトやドラマなどの大ヒット祈願という目的が大前提ではあるのですが(お察しの通り)それはぶっちゃけただの口実でございまして。

「人生でまだ経験したことが無いこと

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ゲームのパッケージ販売の謎

ゲームのパッケージ販売の謎

『戦場のフーガ3』5月29日発売!ようやく発表することが出来ました。

シリーズ完結作である『戦場のフーガ3』が2025年5月29日に発売されます。(ということを発表しました)

また同時に、日本国内のみではありますが、パッケージ版(Switch版)も発売となります。

*これまではずっとダウンロード専売だったのです。

しかも『戦場のフーガ3』だけではなく、『戦場のフーガ』も『戦場のフーガ2』も

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闇の底に立って上を見る

闇の底に立って上を見る

『チェイサーゲーム』
リーディング公演Vol.4が開催2025年1月10日から13日まで『チェイサーゲーム』のリーディング公演が開催されました。

もう今回で4回目なんですよ。(Vol.4って記載されている通り)

漫画の映像をスクリーンに投影しながら、プロの声優さんの生演技が披露されつつ音(演奏)と光でそれはもう豪華に演出された、『演技×音楽×映像』という特別で特殊なリーディング公演なのです。

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神に祈ることなど毛頭ない

神に祈ることなど毛頭ない

謹賀新年2025年の元旦も仲間たちと一緒に滝行に行ってまいりました。

なんと過去最多の19名という人数でしたが、住職も慣れてきたのか(今年で4年目ですからね)6人ずつのグループにわけてさくっとこなしてくれました。

実はこの滝行は初年度は9名参加で、2年目が11名参加、3年目が15名参加で、今回の4年目で19名参加と段々と人数が増加傾向にあるのです。

というのも、私は滝行に参加した後は上のよう

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枯渇することが無い神秘の泉

枯渇することが無い神秘の泉

『クラッシュ・バンディクー』の開発費が判明Naughty Dogというのはアメリカのサンタモニカにあるゲーム開発会社で、『アンチャーテッド』シリーズや『The Last of Us』シリーズなどの非常にクオリティの高い、いわゆるAAAタイトルと呼ばれるような世界中で売れる大ヒットゲームを手掛けている会社です。

そのNaughty Dogがソニー(SIE)に買収されたのは2001年のことでした。

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絶対に諦めない

絶対に諦めない

はじめに今回の記事の内容はまた近いうちに、サイバーコネクトツーから改めて正式なリリース情報が出される内容なのですが、それをちょっと早い段階で現状のご報告という感じでまとめさせていただいています。

漫画『チェイサーゲーム』に関する話です。

あ、それとドラマ『チェイサーゲームW』シリーズとの因果関係についても触れています。

あと、そもそもなぜ私やサイバーコネクトツーが(ゲーム会社なのに)漫画事業

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企画の作り方と通し方②

企画の作り方と通し方②

前回に引き続き『企画の作り方と通し方』をテーマとしたシリーズ記事をお送りします。

前回の『企画の作り方と通し方①』では主に企画の作り方についてまとめてきましたので、今回は“通し方”を中心にお話していこうと思います。

イメージだけで言うと、「企画を作る→話を通す(承認を得る)→制作開始」みたいな印象があるかもしれませんが、実際には話し合いながら(企画を作りながら)何度も調整したうえで承認を得る、

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企画の作り方と通し方①

企画の作り方と通し方①

「企画ってどうやって作るんですか?」これは周りの人からよく聞かれる質問のひとつだったりします。

私、というか、サイバーコネクトツーがゲーム会社でありながら色んなゲームソフトだけではなく、漫画やアニメやドラマなど様々な企画を立ち上げたり作ったりしているからかもしれませんが。

学生さんは元より、一緒に飲んでいるはずの業界の仲間からも改めて「松山さんのとこって本当に色んなことをやってますよね?あーゆ

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物語は光

物語は光

『キル・イット~巡り会うふたり~』例によって韓国ドラマですが、『キル・イット』という作品がAmazonプライムで配信されていたので全12話を一気に視聴しました。

物凄く面白かったです。

本当に観てよかった。

そう思いますし、そう思っています。

ただ、少しだけ引っかかっているのも事実なんです。

Filmarksのレビューにも書きましたが、本作は悲劇なんです。

悲しい物語だということです。

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それで勝てると思うなら

それで勝てると思うなら

「それってなんのために?」日々、いろんな人と会って仕事したり飲んだりしている中で、ふと、違和感を覚える瞬間というか、「あれ、なんか話というか感覚が噛み合わないな」と感じてしまう瞬間があります。

それは自分の会社の若い新入社員だったりする時もあれば、完全に他社の人間だったり、まったくの異業種の人だったりもしますが、中には声優さんやグラビアアイドルさんや俳優さんだったりする時もあります。

比較的、

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任天堂への手紙

任天堂への手紙

先日、ある部下が私にこんなことを言ってきました。

「任天堂さんって、凄いです、もう感謝の気持ちしかありません」

実に端的な言葉ですが赤面しながら言ってきたので内容が気になって「うん、どうしたの?詳しく聞かせて」と伝えて話を聞きました。

その部下は女性社員で現在は各プラットフォームメーカーの窓口業務をやっていて、日々のゲームソフトの売上の確認や報告をしています。

感覚的というか一般的な会社の

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