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🤔漢字の使い分け🙄 | 追求・追及・追究
はじめに | 「ついきゅう」の「ついきゅう」
最近、手書きすることが少なくなった。
簡単な漢字でも「あれっ?どういう漢字だっけ?」といざ書こうとすると書けなかったりする。
元も子もないことを言えば、自分の名前・住所が手書きで書ければ、たいていそれでどうにかなる。
けれども、PCやスマホで漢字に変換するのは容易でも、「同音異義語」は間違いやすい。
noteで記事を書くときに、しょっちゅう迷うのは、「ついきゅう」という漢字。
よく使う「ついきゅう」には、「追求」「追及」「追究」がある。
私がnoteに記事を書くとき、「ついきゅう」という言葉を使いたくても、どの「ついきゅう」にしたらよいか迷ってしまって、「ついきゅう」を別の言葉に言い換えてしまったことが何度かある。
それはそれでいいのだけれども、この記事では「ついきゅう」を「ついきゅう」してみようと思う。
(1) 国語辞典による説明
「ついきゅう」の意味
手元にある辞書(「現代国語例解辞典[第四版]」、小学館)で、「ついきゅう」をひいてみると次のように出ている。
[ 追求 ]
目的のものを手に入れようとして、それを達するまでどこまでも追いかけ求めること。
[ 追及 ]
①あとから追いかけて、追いつくこと。
②どこまでもくいさがって調べ、責めること。
[ 追究 ]
不明なものや不確かなことを明らかにしようとして、尋ねきわめること。
私には、この説明を読んで、意味がわからないということはないのだが、やはり三者ともどことなく似ていて区別がしにくい。
「ついきゅう」の目的語になる言葉
この「例解辞典」には、言葉の意味の説明のほかに、漢字を使い分けるために、「目的語となる語例」か示されている。
★[ ~を追求する ]★
快楽、幸福、利益、利潤、理想
★[ ~を追及する ]★
汚職、原因、出所、責任
★[ ~を追究する ]★
真実、真理、本質
🙄目的語まで含めて、「幸福を追求する」「責任を追及する」「真理を追究する」のようにコロケーションとして覚えてしまえばよいのだが、覚える自信がない。
たとえば、「原因をツイキュウする」ことと「真実をツイキュウする」との区別が私には出来ない。
本当にあった事実(真実)を知るために原因を探ることもあるだろう。そうすると、「原因」と「真実」が同じこともあるような気持ちになる。
また、原因や真実をツイキュウするのが、幸福につながることもあるだろう。
そんなふうに考えているうちに、ドツボにハマるような気持ちにもなる。
(2) 和英辞典で「ついきゅう」を調べる
国語辞典だけでは、どうにも「ついきゅう」の区別が判然としないので、「和英辞典」(ウィズダム和英辞典[第2版])でも調べてみることにした。
★追求(する)★
(名) pursuit.
●富の追求 the pursuit of wealth
(動)
●幸福(利潤)を追求する
pursue happiness, seek happiness.
pursue profit, seek profit.
★追及(する)★
(名) (調査) (an) investigation; (尋問) questioning
(動)
(非難する) accuse (A of B);
(調査する) investigate;
(尋問する) question;
(激しく尋問する) grill
●犯人の行方を追及する(=捜査する)
search for a criminal.
●その男を殺人の件で追及する
question the man about the murder.
grill the man about the murder.
●追及をかわす(=たくみにそらす)
evade
「はぐらかす」はdodge.
「受け流す」はparry.
⚠️avoid は「近付かない」ことで、この場合は使えない。
●彼らはその事故に対する彼の責任を追及した。
They accused him of responsibility for the accident.
★追究する★
(動)
●真理を追究する
pursue (the) truth.
seek (the) truth.
「真理の追究」は
the pursuit of (the) truth.
🙄「追及」はさておき、英語では「追求」も「追究」も、動詞なら「pursue(またはseek)」、名詞ならpursuitという同じ単語になる。
ということは、私が「追求」と「追究」を混同しやすいのも無理のないことのようにも思える。
結論
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飲もう😄
… …なんていうのは半分冗談で、
「追及」は自分ではなく、他人のことを「責める」場合に使うと思っていれば間違いないように思う。
「追求する」と「追究する」は英語にすればどちらとも「pursue」という同じ単語になるから、さほど神経質になる必要はないように思う。
敢えて区別するならば、
「追求」は「(主観的に)感じること」に重きがあり、
「追究」は「(客観的に)研究すること」に重きがある。
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします