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善玉菌だけで大丈夫?~薬剤師がオススメする快便メニュー~

結論:善玉菌だけでは効果が遅い。キーワードは定着。

こんにちは、はやとくです。

「便秘の方にも、軟便の方にも」
でお馴染みの整腸剤。

整腸剤には腸にいいとされている
いわゆる善玉菌が含まれています。

代表的な善玉菌はビフィズス菌ですが
今ではいろんな善玉菌が見つかっていて
お薬だけでなく食品でもたくさん登場しています。

お通じに関する悩みがある方は
整腸剤やヨーグルトなど
一度は試してみたことはあるのではないでしょうか?

効果ありましたか?
あったけど時間かかりませんでしたか?

私は病院薬剤師での勤務経験もあります。
病院では、手術後や絶食後の腸管機能の回復や、
がん患者さんの疼痛緩和に伴う便秘への対応もしてきました。

今回は、そんな病院薬剤師の経験から
✅腸内環境を整えるための『定着』
✅具体的な食材
について解説していきます。

▶腸内環境を改善するには善玉菌の定着が必須

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便秘でも下痢でも、腸内環境が悪いことが原因の1つとされています。では腸内環境が悪いとはどういうことでしょうか?

私はよく、腸内がスラム街になっていると表現します。腸内が汚く、よからぬ菌も住み着いている状態。

あなたが善玉菌としてスラム街を整えるために、生身のまま腸内に投入されました。どうでしょうか?おそらく、すぐに撤退するでしょう。

つまり善玉菌が定着できなかった状態です。

いくら善玉菌をたくさん入れても、撤退する善玉菌が多いので非常に効率が悪くなってしまいます。

善玉菌をいかに腸内に定着させるかがポイントになります。

▶なぜ定着できない?

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定着できない理由は何でしょう?

善玉菌として生身でスラム街に投入されたらどう思いますか?

「生きていくための食料がない」
「整える道具がない」

「こんな状態でやってられるか!」こう思うはずです。

つまり、善玉菌にプラスして食料や道具も届けてあげないと、定着はしにくいのです。

ここからは『定着』に必要な食料や道具を解説していきます。

▶善玉菌の食料

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善玉菌の食料の代表は

『オリゴ糖』です。

オリゴ糖は消化・吸収されにくいので、一般的な砂糖よりも血糖値の上昇が緩やかで、カロリーも低めです。

オリゴ糖を含む食材は
❏ハチミツが代表
❏果物(バナナやリンゴ)
❏大豆などの豆類
❏玉ねぎ     など

「オリゴ糖」として販売もされているので、砂糖の代わりに使ってもいいかもしれません。

善玉菌も生き物です。
食料がないと死んでしまします。

オリゴ糖もいっしょに摂りにしましょう。

※一度に多量を摂取すると下痢などを起こしてしまう人もいるので、少量から摂るようにしましょう。

▶善玉菌の道具

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善玉菌の道具の代表は

『食物繊維』です。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類あります。
特に水溶性食物繊維は、水分を含んで便をやわらかくします。

また、腸内細菌によって代謝されて、短鎖脂肪酸になります。この短鎖脂肪酸は主に大腸の粘膜細胞のエネルギーなったり、腸内のpHを下げて腸内細菌を増加させたり、有害な菌を減少させてくれます。

水溶性食物繊維を含む食材は
❏海藻類
❏果物(キウイやリンゴ、バナナ)
❏山芋やオクラなどのネバネバ野菜 など

腸内の環境を整えたり、便の状態を良くするための道具になってくれます。

ちなみに不溶性食物繊維は、便のかさを増したり腸を刺激する働きなどがあります。

※便の状態によって、不溶性食物繊維が多い方がいい人もいます。基本的には水溶性・不溶性のバランス良く摂取することをオススメします。

▶まとめ・おすすめのメニューは?

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整腸剤やヨーグルトなど、善玉菌だけでも効果あるとされていますが、それだけでは足りません。

ポイントは『定着』です。

善玉菌の『定着』のためには以下のセットが大切です。

❶善玉菌
❷オリゴ糖
❸食物繊維(水溶性)

これらを含む食材を組み合わせたメニューは

「はちみつフルーツヨーグルト」
「わかめきのこ味噌汁」
「山芋おくら納豆ネバネバ丼」

手間のかかるメニューではないので簡単に取り入れることができると思います。

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今回はこれで以上です。

基本的にはバランスの良い食事がいいですが、お通じの悩みがある人は今回の記事に挙げたような食材を積極的に取り入れましょう。

いかがでしょうか?

実は病院薬剤師としてオススメするポイントはもう1つあります。

それはまたの機会に記事にしたいと思います。
スキ&フォローがあれば、やる気が出ますのでよろしくお願いします(笑)

※持病などによっては、主治医や栄養士から制限されている栄養素がある場合があります。そういった制限がないかご確認ください。




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