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クラスで『トラブルを起こす子』の親に感じるモヤモヤの正体とは?




【小2の長男のことについて少し】

現在小学校2年生の長男は、ASDとADHDの診断を受け、療育に通いながら、公立小学校の普通級に在籍しています。就学相談では、特別支援学級にするか通級指導教室を利用するか、それとも普通級で担任の先生のサポートを受けるかの選択で迷いましたが、結果的に普通級に通うことを決断し、現在に至っています。


長男の場合、処理速度が遅く、作業に時間がかかる点や、切り替えが苦手な点が小学校生活での課題です。しかし、他人に暴力を振るったり、暴言を吐いたり、授業中に立ち歩いたりといった、集団生活を乱すような行動はありません。発達障がいの特性が他人に迷惑をかけるというより、時間内に作業が終わらない、理解に時間がかかるといった、自分が困るという形で、ある意味自己完結しているため、普通級でも周囲から浮いたり、迷惑をかけたりすることなく生活しています。
ただ、長男が「過剰適応」気味である可能性も考えていますが、この点についてはまた別の機会に触れたいと思います。


【クラスにいる「トラブルメーカー」】


小学校に入ると、どのクラスにもトラブルをよく起こす子が1〜2人はいます。たとえば、自分が気に入らないことがあると感情的になり先生に暴力を振るう、授業中に歩き回ったり教室を飛び出してしまう、友達と喧嘩をして暴言や暴力を振るうといった行動です。
また、通学中には信号を無視して横断したり、お店の看板を蹴ったりすることもあり、これを見かけた人が学校に通報することもありました。


放課後、公園で近所の子どもたちが遊んでいるときにも、その子が友達に向かって石を投げたり、「死ね」といった暴言を吐いたりするのを見かけることがあります。そういう時に限って、その子の親はそばにおらず、他の保護者が注意したり、危険なことが起きないように目を光らせています。おそらく、発達に何らかの課題があるのだと思います。


【親の対応への疑問とモヤモヤの正体】

このような問題行動に、その子の親は気づいているのか、見過ごしているのか、見過ごしていないとしても、何かしらの行動を起こすべきではないか、と疑問に思います。こうした状況を見るたびに、私はモヤモヤした気持ちになります。


なぜこんなにモヤモヤするのか、心理学的に深掘りして考えてみました。

1. 自己投影

自分が、我が子の発達障がいを悩み苦しみながらも受け入れ、子供をサポートするために多くの努力をしている場合、発達に何らかの課題を抱えていそうな子どもの親が同じように動かないと、「自分ばかり頑張っている、なぜあのお母さんは自分の子どものために行動を起こさないのか」という不公平感を抱いたり、努力の差を感じモヤモヤします。「自分がこれだけ悩み、苦しみながら頑張っているのだから、その子の親も同じようにサポートしてほしいし、そうすべきだ!」という無意識の期待が投影され、それが裏切られると感じると、イライラや不満が生まれることがあります。

2. 共感疲労

発達に何らかの課題を抱えていそうなこどもが、適切なサポートを受けていないことで、その子どもが困難な状況にいると感じると、見ている側も無意識にストレスを感じます。特に、自分の子どもも似たような問題を抱えている場合、余計に共感してしまい、ストレスが溜まることがあります。

3. 感情の正当化 

自分の努力や苦労を正当化しようとする心理もあります。子供を支えるために自分がしてきたことが大変であればあるほど、それを無駄にしないために「これが正しいやり方」と思いたくなります。その結果、他の親が同じ努力をしていないように見えると、自分のやり方を否定されたように感じてイライラが生じることがあります。

4. 社会への不満

発達障がいへの理解や支援が不十分な社会に対する不満が、サポートを求めない親に向いてしまっているのかもしれません。「もっと助けを求めればいいのに」と感じるのは、社会的なサポートの仕組みや理解の不足を実感しているからかもしれません。


【HSP気質だからモヤるのか】

私はHSP気質のため、同じ出来事に対して過剰に反応してしまうことがあります。
些細なことや他人の状況にも必要以上にモヤモヤしたりイライラしたりして、自分の心が狭いと感じてしまうことがよくあります。

心理士さんとの雑談で、発達に課題がある子どもが適切なサポートを受けていない状況を見てモヤモヤすることを話したところ、
それは、お母さんがお子さんを真剣にサポートしたいという気持ちがあるからこそですよ」と言われて、少し心が軽くなりました。


発達に課題がある子どもを持つ親には、それぞれ異なる背景や事情があり、必ずしも「サポートを怠っている」わけではないと理解することも大切だと思います。他の家庭の状況をすべて知るのは難しいので、相手の行動にイライラするよりも、自分の家族に向き合う時間やエネルギーを大切にしたほうが、自分の気持ちが楽になるのだと感じます。


もちろん、余裕があるときはそう考えられますが、日々の忙しさや悩みに追われていると、ストレスが他人に向かってしまい、モヤモヤやイライラが募ることもあります。でも、そういった反応も人間らしい一面なのだと、自分自身を俯瞰してみることが大切なのかもしれません。



【「トラブルを起こす子」のその後】


余談ですが、2年生の夏休み明けから、その子は通級指導教室に通うようになりました。担任の先生が、ご両親にお願いして、子どもに気づかれないよう授業の様子を見てもらったそうです。その時はじめてその子のご両親は、自分の子どもが先生を殴ったり、授業を妨害している姿を目のあたりにしたそうです。担任の先生からの勧めもあり、すぐに発達センターを受診し、診断を受けたそうです。
その結果、担任の先生とご両親がその子の課題について共通の認識を持ち、サポート体制を整えることができて、本当に良かったと思います。




🍀おわりに



今回は自分の中の黒い感情を吐露しました。
どうしてもイライラしてしまうことってありますよね。でも、その感情の正体を深掘りすることで、振り回されずに冷静に向き合えるようになります。


これからも、ASDの長男との日常や、HSPである私自身の体験を通じて学んだことを記事にしていきたいと思います。


同じような境遇の方や、少しでも悩んでいる方にとって、参考になる情報をお届けできれば嬉しいです。

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