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【海外小売】フランス人はなぜ「おにぎり」に興味を持ったのか?から考える食のソフトパワー総合戦略
局地的ブームから全国区へ
パリでのおにぎりが静かなブームになりつつあります。こちらの記事で佐藤さんは「BOBOうけのパリ局地的な人気」控えめに仰ってはいるが、、
実はそんなことはない、パリとマルセイユに限って、MONOPRIXとCarrefour(全国区のスーパーチェーン)ですし飯を使ったおにぎりが売られている。空前の流行りの食材配達のメニューにもおにぎりがあったりSushi,PokeとともにOnigiri(Omusubi)も静かに一般化、民主化の道を歩んでいます。(価格的には民主化とは言えないが普及という意味で)
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ではなぜこんな今おにぎりなのでしょうか?
アニメの食事のシーンが大きく影響
おにぎりというスナックがなぜここまで受けているのでしょうか?もちろんおにぎりは日本の国民食ならぬ、国民の代表的ファーストフードですが、炊飯器がないフランスの一般家庭。お米といえばパサパサのほうが好まれます。海苔も仏にスーパーではまだまだ一般的とは言えません。。。ただ思い浮かぶ要因としては
グリテンフリー (健康) ⇒アレルギー配慮
ビーガン (健康や環境意識) ⇒やせる
フィンガーフード (持ち運びが楽 液体がない) ⇒お財布にも優しい
味がニュートラル ⇒材料が見える
であることがすぐ考えられるが、健康だけでは人は飛びつかない。極論、美味しいだけでも人は飛びつかない。なにかがある。。と思って私はずっと考えてたんだけどやっぱりこれ。。
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スタジオジブリの『千と千尋の神隠し』で千尋が初めてお腹をすいたことを実感し泣きながら食べるおのおにぎりのシーンではないかと。。あのシーンは感動的でした。もし私がおにぎりを食べたことがなくっても彼女のこの食べ方で自分の文化のソウルフードを思い出し、なにか特別なものの印象は拭えないものになってると思います。
あとジブリで思い出すおにぎりシーンは『火垂るの墓』冒頭で三宮駅で柱にもたれかけ瀕死の清太に名前もないどこかの婦人がおにぎりをそっと置くあの優しさも忘れてはならないですね。もっと言えば、『ハウル』の目玉焼きも美味しそうだったし、『ポニョ』のハムサンド、『カリオストロ』のカップラーメン『風立ちぬ』の軽井沢でサラダを食べる西洋人も。いろいろありましたね。(全部目に浮かぶあたしって)
千尋は昨今「ロエベ」でもキャラクターが商品化されており、現代のカルト作品になりつつあることは否めません。つまり、私達の世代のスターウォーズ的若者たちのアニメの聖典になりつつあるのです。
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食のソフトパワー
さて今日紹介するクリップは日本でも有名?冷凍食品のピカールがアジアンフードの展開をする際にフランス消費者向けに作ったビデオなんですが、(フランスではだいたい中国の旧正月の2月にキャンペーンを行います)いままでの富士山芸者と全く違いますね。ピカールの戦略もここで見えてきます。もちろんピカールのアジア食品のなんちゃってには触れませんが、あくまでもアジア商品のイメージをこちらで見ていただけると幸いです。
字幕つけられないのでこちらで翻訳すると
マンガ、どこでも見ますね、フランスで読まれている本の翻訳の発行数、2021年度青少年に配られる文化パスで購買した本の71%はマンガでした、マンガにはたくさんの食事シーンがあります、そう、たくさんたくさん、これは食文化とビジュアル文化の融合作品です、6ヶ月製作に費やしました、100時間の会議を経て、このキャンペーンはビジュアルと食という360度(多元的)視野で見ることができます。美味しく召し上がれ!
いかがだったでしょうか?疑い深いフランス人は日本の何に食指を動かされるのか、、こちらの例でわかることはフランス人がかなり日本の食事に興味があるのはマンガやアニメを通してみていること。にあるのです。
そこで、フランスに進出予定の企業やみなさんにアドバイスしたいことは、自分だけの力ではなく、少し他のメディアのソフトパワーを借りてはいかがでしょうか?
おにぎりは決してひとりでフランスには上陸できなかったと思っています。
もちろんマンガやアニメが最近は多いのですがいろいろな異業種コラボなども可能性が広がるのではないでしょうか?文化の力というのは計り知れないものがあります。
皆様のビジネスのインスピレーションになれば幸いです。
今後もいろいろ書いていきます。イイネとフォローいただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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