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名前のない仕事
YouTuberのマネジメントでお馴染みのUUUM創業者 鎌田和樹氏による自伝書。
サラリーマン時代を経て、同社を起業し、社長職を退くまでの系譜に沿って、鎌田さんが何を考え、どう葛藤してきたかが書かれた一冊。
◼︎本書のボリューム
紙書籍では327ページで厚みもままある設えですが、フォントは大きめで書かれていますので、1日2日で読み終えられると思います。
◼︎本書の論旨
経営のハウトゥやノウハウが書かれてあるわけではありません。
鎌田さんが経営者として成功されるに至った、彼独自のマインドセットが描かれています。
経営者というよりも、マネジャー層が知っているべき、心がけるべきエッセンスが沢山盛り込まれています。
本書を敢えて一言にまとめるなら、「ゼネラリストとは何者であるべきか?」これに尽きると思います。
◼︎私が良いなと思った8つのフレーズや解釈
その1
ゼネラリストはクリエイターというスペシャリストのそばで、クリエイティブなことをしやすくするにはどうすれば良いかを考え続けて、できる限りのことをサポートする。
クリエイターというスペシャリストへの対応は、普通の社員に対するものとは違う。
その代わり、引き受けた仕事への姿勢は貫いてもらう。
その2
どういう人がバディに向いているか?
ひとつ言えるとすると、
「自分が目立とう」という意識が0%の人。
まさに、ゼネラリストとしての姿勢に通じる。
その3
仕事に対しては、
「先回りをする」「気を使う」ことは必須スキル。
仕事にはセンスが存在すると言われるが、これがセンスの正体。
その4
マネジメントの仕事をする上で、
「自分の手を動かさないようしていく」ことは大切。
自分でゴールを決める人は一流、ボールを持たずに決められる人は超一流。
その5
どうしても人は、
「自分がやったら失敗しない」という思い込みがある。
特に優秀な人、結果を出してきた人であれば尚更。
だから、仕事をこいつに渡しても失敗するかもという性悪説的な考え方は、過小評価する考え方はなるべく排除していくべき。
他人に渡してすんなりいくことは意外と多いし、もっと違う時間を使えるようになる。
その6
皆んなに一生ここで働いてほしいと思うが、色々な事情で離れていくこともある。
ただ、せっかく一緒にいるのだから、会社を使って自己成長や人生のプラスにしてほしい。
その7
油断すると、つい直近1週間くらいのことで頭がいっぱいになる。
いかなる時も、長期的な視野で考えないといけない。
その8
給料は、個人の成長に対して支払うもの。
営業数字が良くても、ホウレンソウを怠ったり、会議に遅刻しているなら、それは成長が見られないとみなされる。
短期的な成果については、インセンティブには反省されるべき。
◼︎最後に
言われてみると当たり前のことかもしれませんが、日々仕事に忙殺される中で、ついつい忘れてしまう大切な心構えが明文化されており、ハッとさせられました。
サクッと読める内容なので、通勤の途中、就寝前等に読んでみては。