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[読書感想文] 究極の歩き方

図書館併設のスタバで持ってきた本を読もうと思ってたけど、ふと見つけたこの本をその場で読みふけってしまった。

夏が暑すぎたこともありジョギングは完全に中断していたが、涼しくなってきたからそろそろ再開しなきゃなー、と思っていたちょうどいいところだったので。

アシックス スポーツ工学研究所著なので、これを読んでアシックスの靴を買うのがスムーズな展開だというのはわかるが、ここ数年、vibram fivefingersという5本指靴しか履いてないので、今後も当分他の靴を買うことはなさそう。

でも、ジョギングするには5本指シューズは薄すぎて足や膝への衝撃がでかいので、ジョギングシューズを買うのはありかもなぁと考えていたりもする。そんな優柔不断。

でも初っ端から50歳を境に足そのものや歩き方など、歩行に関するなにがしかが大きく変わりますよ!、と50歳越えの人に向けた内容が多い。更に60歳、80歳に向けた心構えなどもあり、「一生健康に歩けるようにするには」を大事にした本という感じがした。

若者向けではない、とは言わないが、「究極の歩き方」を求めて読み始めたのに外反母趾とか扁平足とか50歳がどうのとか言われてもなぁ、となってしまいそうな気はした。

でも、中盤過ぎたあたりでちゃんと歩き方の説明は出てくるので、ずっと1人でジョギング、ウォーキングしてきて自分の走り方、歩き方が正しいのかどうかわからなくなってきている自分みたいな人が読んで損はない。

ということで以下、本の内容をざっくりと紹介。

・足や歩き方は50歳を境目に大きく変わる

足は長年体重を支え続けているので、かかと、母指球、小指球の作るアーチが潰れたりして足の幅が広くなったりする。
あとは外反母趾とか内反小趾とか、X脚、O脚などなど… 足に関する問題は非常に多い。

また、50歳を越えると歩行速度、ストライド、腰の曲がりなどがガクッと変化する。
利き足の影響で、支持足である左足に長年圧力がかかり続けた結果、左右の長さが変わるなどもある。いろんなことが歩行のバランスに影響してくる。

なぜ50歳なのかというのはわかっていない。60歳を越えて仕事を引退して歩行することが減るタイミングではないという謎。体の衰えとか色んなものが合わさった結果なのかもしれない。

ただ、もちろん80歳とかになってもしっかりと歩ける人はいるので、いつまでも歩けるよう気をつけましょうね、という話。

・歩き方、走り方による足への影響

まずかかとがどう着地するかというのが大きい。
速歩きだとかかと中心で着地、普通の歩きで外側寄り、ランニングだともっと外側で着地する。

これは、歩行は着地時に両足が着いているが、ランニングは片足なので体重のかかり方がだいぶ変わってきて、かかとだけに全圧力がかかるときついから分散しているらしい。
ただ、基本的に歩き方/走り方としてはかかとで着地し、土踏まずを経由しつま先で踏み出す。

でも最近はつま先を使わない人、足全体でペタペタ歩く人なども結構増えているらしい。

特に若い女性であおり運動、つまりかかとで降り、足全面が接地し、足指で蹴り出すという動きができていないことが多いとのこと。これはバンプスやハイヒールを使う人が多いから。逆に20代を過ぎると普通の歩き方になり、50代を超えたあたりで足が悪くなってきてペタペタ歩きに戻って来るという不思議な流れになっている。

どれもこれも足に合ってない靴を履いていたり、歩き方がおかしいことで少しずつ足に影響が出てきてしまうということ。

はだしだとこのあたりの問題は解決されるが、靴を履いてるからだめというわけではない。合ってないだけ。足の指を使っているかどうか。
それもあってつま先一センチ余裕がある靴を買うと良いと言われている。

で、この足の指のトレーニングにはタオルギャザリングという体操がオススメらしい。

足元にタオルを敷き、足の指だけを使って手前にたぐり寄せるという運動。そうそうやることがない動きだが、想像すると確かに足の指めっちゃ使いそう。
それでも難しいときは足の指をモミモミするマッサージだけでも良い。とにかく血行を良くするのが大事。

・アシックスオススメの歩行姿勢

  • 歩行速度はできるだけ速く。

  • 体の揺れは抑えたいので顎を引いて遠くを見る。

  • 呼吸は鼻で吸い、口から吐く。腹式呼吸も良い。

  • 肩を開いて背筋を伸ばす。

  • 腕は前後に大きく振るより、ちゃんと引くイメージを強く持つ。脇は締める。

  • ひざは曲げない。つま先を上に逸らすようにすると自然とひざは真っ直ぐになる。

  • ストライドは大きく。みぞおちを軸に足を振り出す感じ。

  • 腹を引き締めるのが大事。

・ランニング/ウォーキングについて

運動といえばランニング!と言われがちだが、ランニングだと足にかかる負荷は前述の通り片足に集中し、且つ一瞬で体重の2、3倍かかるという、かなりの衝撃。なので運動に慣れてない人などがやると結構故障の原因になってしまう。
でもウォーキングだと足をついたときと蹴り出すとき、とピークが2つに分散されていて、しかもそれぞれの圧力が体重の1.3倍程度と低い。

でもウォーキングなんてヌルいでしょう?と思われがち。そこでオススメなのが速歩き。

時速7キロの速歩きが故障も起きにくくエネルギー消費も大きいおすすめの運動とのこと。
ダイエットではなく、歳をとってもいつまでも歩ける体力をつけるため、ランニングで無理せず、ウォーキングを続けるのが大事。
更に、時速7キロで歩こうとすると自然と理想的な歩き方にならざるを得ないため、一石二鳥。

ただ、運動としてやる場合は、最大45分。それ以上やるとオーバーワークになるし、すねが痛くなるシンスプリントとか起きる。

・子どもの足について

赤ちゃんの足はぺったんこで土踏まずとかはない。が、成長して歩き始めると徐々に足っぽくなってきて、土踏まずができ始めるのは7歳頃。18歳くらいで完成する。

子どもの成長スピードは尋常ではなく、半年くらいで大きくなるため、実際は半年ベースで買い替えるべき。
勿体ないからと大きめの靴を履かせるとかは言語道断。実際扁平足、外反母趾、浮き足の小学生もそこそこらしい。

言ってることはわかるが、なかなかの出費だ。

・足の病気について

外反母趾などから糖尿病も含むいわゆる「足病」の患者は60歳以上で700万人いて、重症化、足の切断に至る人が年間一万人もいるらしい。年間一万人も足を切断しているというのはなんか多すぎる気がするが…

で、その原因の一つがタコやウオノメ。甘く見てるとヤバい。特にウオノメは核が皮膚内部まで根を張ってしまい、痛みが大きくなるから変な歩き方になり更に悪影響が出てしまう… 外反母趾や扁平足は圧力が一部に集中するためできやすいらしい。

なのでそれを防止するためにも合った靴を履き、悪化防止を気をつけるのが大事。

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