上野動物園にいたパンダ、リーリーとシンシンが中国に返還された。 悲しくて一晩中泣いていた。 日本からどんどんパンダがいなくなっていく。 そろそろ中国移住計画を本格的に考えなくてはいけないのかもしれない。 リーシンとの思い出は尽きないけれど、 寝ないと寝坊しかねないから語るのは諦めて。 シャインマスカットが安く売られていて幸せな週末だった。 大好きな季節がやってくる。 また1週間頑張っていこう。 そういえば仕事のミスに気づいてしまった。 でももうどうしようもないから、
仕事からの帰宅途中、 「これから友達と呑むんですけど、一緒にどうですか」 と声をかけられた。 断ると、 「じゃあインスタだけでも!!」 それも断った。 その男性は、髪が寝起きみたいにパヤパヤしていた。 シャツがだらしなくズボンにしまわれていた。 私も舐められたものだ。 私は毎日家を出る前、 1時間と少しの時間をかけてメイクと髪のセットをする。 今日はいつもよりも時間をかけて、ヘアアイロンで髪を巻いていた。 会社を出る前もお手洗いでリップを塗り直した。 (別になんの予定もな
小学生の頃、仲良くしていた隣のクラスの子がいた。 学校が終われば毎日のように遊んで、本当に仲が良かった。 ある時、その子に言われた。 「もう友達じゃない。好きじゃなくなった」 そう言われる数日前、私は家族と旅行に行っていた。 自分のクラスの人たちにはお菓子を買って、そのお友達にはキーホルダーを別で買っていた。 旅行から帰って次の日、私はクラスのみんなにお菓子を配った。 隣のクラスのその子には、大切に梱包したキーホルダーを帰り道であげようとして、 忘れてしまった。 1番
「くうちゃんがね、亡くなってしまいました」 10月12日、まだ日付が変わって間もない時間に実家から電話があった。 いつもの優しい父の声で、あまりにも残酷な報告を受ける。実家で飼っていた犬が、突然息を引き取った。 死ぬまできっと忘れないのは、2012年5月5日の夕方のこと。私はなかなか友達のできない子供で、毎晩家の物置部屋でぽつぽつ泣いていた。その日もこっそり部屋に向かっていると、後ろからカチャカチャと足音がした。振り向けばマヌケな顔で私を見上げる子犬がいる。あまり
高校2年の時に付き合っていた一つ上の彼氏に、私は8ヶ月もの間放置された過去がある。遠距離をしていて、LINEでのやりとりがメインだったあの頃。確か7月の半ばだった。 「受験勉強で忙しくなるから、連絡あんまり返せなくなるかも」 「でも受験終わったら会いに行くから」 そう言う彼氏に、「頑張ってね」と「待ってる」の二言を返した。 そうしたら。 そこからなんと8ヶ月も音信不通になってしまった。 私はとんでもなく馬鹿なので、大変お利口に待ち続けた。友人も皆優しかっ
「おはよう」 たった6畳の一人暮らしの部屋で、私は自分に挨拶した。リモコンで照明をつけ、一番暗い設定に急いで変える。 掛け時計の2本の針に目をやると、仲良く一緒に「12」を指していた。3本目の針がせかせかと動くせいで、その2本は徐々に離されてしまったけれど。 閉め切られたカーテンを開けてみるも、私に朝日は降り注がない。空は黒く塗りつぶされているから、「皆」にとっての一日は既に終わったようだ。窓の外を見てみても、猫背の私の目には物干し竿しか映らなかった。少し背中を伸
プラスチックの棚の上に、段ボールが一つ。かつては、実家から届いた食べ物がびっしりと詰まっている箱だった。届いてから1週間もしないうちに全てを食べつくし、今となっては物入れみたいなゴミ箱だ。そんな箱がこの部屋にはあと4つ、散らかっている。適当に本を入れている箱。取り込んだ洗濯物を入れている箱。クローゼットに収まりきらない服の入った箱。それら全部を詰め込んだ箱。まるで自分みたいで、醜かった。 私は服が大好きだ。正確には、お気に入りの服を着ている自分が大好きだ。服そのものへの
私は異常なまでのパンダ好き。部屋中にパンダが住んでいて、白黒の世界が広がっている。 「なんで好きなの?」と皆に聞かれるけれど、本能で好きだと返していた。可愛いのは誰もが知っていることだし(と信じているし)、他に理由なんてない。 しかし最近、もしかしたら私はパンダに憧れているのではないかと思うのだ。パンダはなんでも持っているから。 白黒つけられ、白黒つけなくてはいけない毎日に、いよいよ私は限界を迎えた。カーテンをグレーにしてみたけれど、そういうことじゃなかった。白
どうやら夢は、夢のまま終わるらしい。部屋の真ん中で、消えゆくそれに涙を流していた。 でも、今にも溢れそうなゴミ箱を見た時。そんな綺麗なものじゃないと、認めざるを得なくなった。 別に叶えたい未来なんてなくて、憧れる将来像も持っていない。 「10年後、あなたはどんな人間になっていたいですか」 何度も面接で聞かれたけれど、「まあ生きていたらラッキーですね」が本音だった。夢を持つほど、きちんと生きていない。 去年、福島へ一人旅に行った。1時間以上かかる目的地までとぼ
就活真っ最中の私 本日で5通目のお祈りメール お祈りされるくらいなら、 お前なんかうちには要らぬと 突き放してくれた方がマシ そう思いながら、 いつもお祈りされるしかなかった 4社目まではすぐに立ち直れた 「またなんかお祈りしてるよ」と笑って、 普段通り過ごせていた でも今日は 5度目の「お祈り申し上げます」が目に入った途端、滝のように涙が溢れた 思っていたより本気だったっぽい 悔しさを右手に託し、玄関のドアを思い切り開ける 靡く冬の風は、残酷にも涙を冷やした
イオマンテ。それは、キツネやクマをカムイ(神)として敬い、その魂を神々の世界へと送り返す儀式。アイヌ文化の一つだ。 私は北海道出身でありながら、アイヌについてよく分かっていない。そのことが心のどこかで引っかかっていた時、『チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテ』という映画に出会った。キツネのイオマンテに密着したドキュメンタリーだった。 本当に軽い気持ちで観に行った。アイヌ文化を知れるのなら、是非観ようと。 映画の舞台は1986年の北海道、美幌峠。 上映が開始されて間
午前10時に起床して、のんびりご飯を食べた今朝。夕方にある大学のゼミまでたっぷり時間があるから、就活の筆記試験対策でもしようとテキストを開いた。 問題を解き始めてから1時間と少しが経った頃。スマホを手に取ってTwitterを開く。すると、「安倍元首相 銃で撃たれる」という情報が一番上に出てきた。場所は大和西大寺駅前。すぐにナビアプリを開いて調べると、自分のマンションから40分程度で行けるらしいことが分かった。だから私は、バッグにメモ帳と財布だけを乱暴に入れて、急いでそこ