
「少年と犬」 読む、出会ったとき、彼になんと名付けるか
「少年と犬」読了
作品の内容には、ほぼ触れません
内容や解説は良識ある方のレビューを参考にして下さい
ぐだぐだの雑文です
作品紹介です
第163回直木賞受賞。6編からなる連作短編。東日本大震災でで飼い主を亡くした犬の「多聞」とそれに関わる人々の物語。
傷つき、悩み惑う人々に寄り添う一匹の犬は、なぜかいつも南の方角に顔を向けていた。人と犬の、種を超えた深いきずなを描く感涙作。
タイトルと表紙にひかれて読み初めて、偶然、映画館の前を通ると見覚えのあるタイトルのポスター
映画化されていた、2025年3月20日公開だそうです
著者は馳星周
デビュー作は 「不夜城」 、スリリングな内容と迫力のある文体に驚愕し、当時の友人たちと読み回した
1996年なのでもう29年前のこと
映画も観た記憶は残っている
当時、ハードボイルド小説・冒険小節は大藪春彦、北方謙三が主流だった気がする
個人的には舟戸与一が好きだった
ハードボイルド系のノンフィクションでは落合信彦にハマっていた (ケネディ暗殺を扱った 「2039年の真実」が、今回の大統領令で解明されようとしている、これについて3時間くらい誰かと話をしたい )
本題、「少年と犬」
著者の作品を読むのは二十年ぶり、当時のハードボイルドのイメージは無く、読みやすい優しい文体、こんな作風だったっけ、
感覚論でも申し訳ないが、文章の組み立てと文体が、最近の作家と明らかに違うように思え、個人的にはとても読みやすかった
何と名付けるか
直木賞受賞とのことですので、私ごときが書評することもないので、
本著の感想ではなく、犬の名前(ネタバレではないので)について
本著では、「多聞」(由来は読んで確認ください)が、
関わる人が変わるたびに、新しい名前をつけられる、
その名前が
「カイト」「クリント」「トンバ」「レオ」「ノリツネ」
その他、出てくる犬に名前は、
「ショーグン」「マサカド」
それぞれの名付けの由来が興味深い
自分がその状況であれば、彼になんと名付けるだろう
本作では、結構インスピレーションで名付けてはいるが、そこにそのヒトの思いがしっかり入っている
名前は大事であるが、
名前が変われど、相互の信頼があれば、何であれ通じるんだろうな
その人に呼ばれることが大切なのかもしれない、
などど考える
ワタシは、犬は飼ったことはなく、犬に癒やされることも無かったが、
それを経験してこなかったのは、
人生において残念なことだったのかもしれない
そんな気がした作品であった
個人的には感涙する作品では無かったが、
殺伐とした世に、このような作品も良いのではないでしょうか
(映画を見に行くかは少し悩む)
そう言えば、
随分古い記憶であるが、SFを揶揄された筒井康隆氏(だったと思う)が、犬やウサギが言葉を話す方がよっぽどSFだとエッセイに書いていたのを覚えている
何はともあれ、話さなくても、聞いてくれるから癒やされるんだろうな
余談ですが
村上たかし著のコミカライズもあるそうです
村上たかしといえば「星守る犬」 このコミック持ってました
この作品の犬の名前は「ハッピー」と「チビ」
この手の作品の映画化の場合、どうしても西田敏行になるんだよね
先日、primeビデオで観ました
八犬士の名前は一人も言えません
多聞にジャキーを与えるシーンが多々あります
amazoではこれが人気でした
作中に出てくるマイクロチップは、これでしょうか
この作品、何気に面白い
これが気になっている
幼少の頃、劇場で観た記憶がある