マガジンのカバー画像

ニュースの手帖

476
ニュースを考える。ニュースで考える。
運営しているクリエイター

2024年1月の記事一覧

「根拠が分からないものの拡散に自分は加担しない」という話

「根拠が分からないものの拡散に自分は加担しない」という話

▼能登半島地震をめぐって、2024年1月8日「北國新聞」に載っていた、兵庫県立大学教授の木村玲欧氏のSNS論を抜粋する。木村氏は京都大学で情報学の博士号をとり、専門は防災心理学や防災教育学。

▼基本的に「SNSと金儲けと編集者と」で紹介したものと同じだが、

より細かく論じられている。「災害とSNS」について考えるための、現時点での、もっとも簡便な資料だ。適宜改行、太字と【】は引用者。

〈今回

もっとみる
能登半島地震報道の局面が変わった話  「北國新聞」2024年1月8日付などを読む

能登半島地震報道の局面が変わった話  「北國新聞」2024年1月8日付などを読む

▼能登半島地震が起きてから1週間経った。局面は変わった。以下、引用の太字は引用者。

「北國新聞」2024年1月8日付1面肩に、能登半島地震取材班による〈災害関連死 防がねば/「全村避難」ためらわず〉という記事が載った。災害発生直後の救命活動は終わりつつある。

▼岸田政権の動きが鈍い。石川県の動きも鈍い。これまでの「常識」と比べて、後手後手に回っているように見える。

いっぽう、被災地の最前線の

もっとみる
まだボランティアに行けないし、行ってはいけないという話(その3) 「北國新聞」2024年1月7日付を読む

まだボランティアに行けないし、行ってはいけないという話(その3) 「北國新聞」2024年1月7日付を読む

▼能登半島地震について。2024年1月7日付「北國新聞」28面に、〈能登へ大挙、渋滞さらに/遠方の親戚や知人/知事「 来ないで」呼び掛けも〉という囲み記事があった。適宜引用、太字は引用者。

〈3連休初日となった6日、能登半島地震の被災地に向かう車で国道などがこれまで以上に渋滞した。全国から駆け付けた緊急車両のほか、親戚や知人の無事を確認しようと訪れた石川県外ナンバーの車も大挙。救助活動の遅れを懸

もっとみる
まだボランティアに行けないし、行ってはいけないという話(その2) 「北國新聞」2024年1月6日付を読む

まだボランティアに行けないし、行ってはいけないという話(その2) 「北國新聞」2024年1月6日付を読む

▼2024年1月6日段階では、能登半島地震について、個人のボランティアは石川県がまだ受け付けていない。到底、受け入れられる状況ではない。

とにかく能登には、今はまだ、来てくれるな、という悲痛なお願いが繰り返されている。昨日メモした「北國新聞」の記事を読めば、その現状がよくわかる。

▼2024年1月6日付「北國新聞」34面にも、悲痛な記事が載っていた。

〈土砂崩れで家族11人が生き埋めとなった

もっとみる
まだボランティアに行けないし、行ってはいけないという話(その1) 「北國新聞」のルポを読む 2024年1月5日付

まだボランティアに行けないし、行ってはいけないという話(その1) 「北國新聞」のルポを読む 2024年1月5日付

▼電子版が普及して、実に便利になった。各地のブロック紙・県紙が、携帯電話で読める。

▼北國新聞によると、のと里山海道は石川県の代わりに国(国交省)が復旧するそうだ。2024年1月5日付。適宜改行、太字は引用者。

〈県によると、のと里山海道と能越道では、県管理区間で大規模崩壊19カ所、段差やひび割れ122カ所の計141カ所が被害を受けた。〉

▼今週末の天気予報は雪だ。

▼同紙1面の見出しは、

もっとみる
SNSと金儲けと編集者と

SNSと金儲けと編集者と

▼2024年1月1日に起きた能登半島の大地震をめぐるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の惨状について。

断続的に旧Twitter(ツイッター、現X(エックス))を見ていたが、ゴミ情報や害悪が急増している。デマの拡散がひどい。災害時にはデマが増える、という法則は正しいと実感した。

▼この状況は、これから災害が起きるたびに、どんどんひどくなるだろう。SNSで人生の時間を無駄遣いしない

もっとみる