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そらをとべないぼくたちの

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雑記/エッセイ まとめ。
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#秋

1028個目の呪い

飽きるほど見た妄想みたいに、言いたいこと全部花になって吐いてしまえればいいのに、
その花を綺麗だねと褒めてもらえれば少しはおだやかになれるだろうか、
自分が吐く花は綺麗なはずだって、思いこむことくらいは許してほしい、
どうせ煤のように黒くたって花は綺麗だし、
わたしも同じでわたしであることをやめない限り美しいに決まっているけれど、君の目に止まらなければ意味がないだけ。

今日も欲しい花瓶は買えずに

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9月の亡霊にならないための梨たち(0907)

いただきものの梨を食べた、もう9月なんだね、きっと秋なんだね、なんだかやけに涼しくなってしまって、暑いのにはもう飽きていたからうれしいんだけどすやすやと眠り呆けてしまう。毛布のやわらかさばかり詩にしたくなるからやめてほしい、眠れない夜も眠りすぎる夜もおなじだけ美しいって早く気づきたい、夜にばかり答えがあるような気がする、どこにもないのに、答えなんてどこにもないから、考えこむのが好きなのにね。
数学

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眠たい夜の眠らない祈り

 
やせたいけどとびきり甘いものがたくさん食べたくって、
すきだけどかなしくて、
自由にいきたいけどひとりはさみしくて、
かわいくなりたいけどそれだけが価値だとは思いたくなくて。

いきるって矛盾だらけねって、コーヒーの入ったあったかいマグを両手で持ちながら目を伏せてつぶやくから、なんにも矛盾してないよ、わがままではあるけどねって、笑いながら言ってほしい、きみでもあの子でもあなたでもなく、性も恋も

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きみがふぅっと息をかければ、あの火、たぶん簡単に消えちゃうけど

 
好きな小説にうつくしいひとは住んでたし、好きな歌手が今のあたしのどうしようもなさ、上手にうたってたし、だいじなこと、声にして話すのは今日もニガテだし、ほんとやんなっちゃう、
それでも、書きたいなって、好きな本より好きな歌よりもっともっと、切実に、特別に、うつくしく、書いていたいなって、思っちゃうの、ほんと、やんなっちゃう、やんなっちゃうよね。

 
詩になれないもやもや、切り取って形を整えて

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秋風に揺れる髪を絵画にしてくれ

 
帰り道、金木犀のにおいがしたの、もう秋なんだなーって思ったよ、好きなんです、金木犀の香りも秋も、心地良いから。

 
秋になるっていうのにいつもとは違う種類のさみしさに覆われている、ううん、さみしくはないのかも、君が、わたしが生きるのが下手くそなんだってこと、たぶんあんまり分かってないんだろうってこと、お腹のいちばん奥でしゃがみこむばけものと目があったら、どうするんだろうってこと、ひとりのあ

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何色のセーターが似合うかなぁ

 
誰かのために生きたり生活を変えたりできるのかなぁってぼうっと考えたけど、誰かのためなんてなくってその誰かを失いたくない自分のためでしかないのよね、と思ったら少しだけ楽になって少しだけ冷たくなった、
随分涼しくなりましたね、もう秋が来るのかなぁ、秋のお洋服、好きだからたのしみなんだ。
何色のセーターを買おうね、何色のセーターでもうつくしく着れるように、ダイエット、がんばろうね。

天秤の上、のせ

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