319羽目の名前もない鳥よ
沈みかけのままずっと漂っている船みたいな家を出てから生活が自分の腕の中にふらっとやってきてくれたような気がして、
どうか離れていかないでねと抱きしめたり世話を焼いたりしてるあいだに時間が流れていってしまうね、
最近はずっと、近頃読んでもいないのによだかの星のことばかり思い出すよ、
よだかにも、鳥たちにも、太陽にも、星にも、誰にもなれないような、誰のことも分からないような物語、
だけどきっと、どこかにわたしがいるんだろうなと思う物語、
童話を書きたかった、わたしはあなたを救えな