チロルの伝説
オーストリアとイタリアとにまたがる、チロル地方に伝わる伝説を、紹介した本です。
全部で、四つの伝説が載っています。
数は少ないものの、どれも、チロル地方の代表的な伝説です。ヨーロッパアルプスの山が続く、チロルの空気が、感じられます。
四つの伝説のうち、三つに、妖精的存在や、魔法などの、超常的な要素が登場します。そのような要素が登場しなくても、ロマンティックな物語ばかりです。そういう物語が好きな方には、嬉しい物語集ですね。
そもそも、日本語で読めるチロルの伝説集というものが、ほとんど存在しません。本書は、貴重な資料です(^^)
本書は、一九八二年(昭和五十七年)に出た本です。二〇一四年(平成二十六年)現在からは、三十二年も前です。
ところが、本書の原著が出たのは、一九八二年から、さらに五十年も前の、一九三二年(昭和七年)だそうです。昭和初期という時代に、遠いチロルの伝説が、日本に紹介されていたとは、驚きです。
本書は、一九三二年に出た版を、文章を現代文に直すなどして、読みやすくした新版だそうです。おかげで、文章に違和感はありません。すらすら読めます。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
序
ローゼンガルテン物語
クーフシュタインの塔
ガラスの山
ビブルグ湖の異変
情熱の人 藤木九三【ふじき くぞう】さん 西堀栄三郎
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