ゆばのあんかけ丼を食べたら、優しくなれるような気がして。
作って食べる毎日が嫌になるときってありませんか。
気候や、体調、職場や家庭環境。どうしようもないことで心は揺れたり荒れたりします。
そんなときの食事は散々で、自己嫌悪に陥ったり。
じゃあ逆に、ちゃんとしたものを食べたら、真っ当になれるんだろうかと思ったのがきっかけで。夏の終わりから「なんとなく優しそうなもの」を食べていました。
1.ゆばのあんかけ丼を作ってみた
なぜか、ゆばを買いたくなりました。
たまたま雑誌で「ゆばのあんかけ丼」を読んで、作れるかもと。三つ葉と椎茸、生姜も一緒に買いました。
作り方は
1.椎茸、三つ葉を出汁で煮る
2.塩、白だし少々で味を調え、水溶き片栗粉でとろみをつける
3.湯葉を加えて温める
4.ごはんを器に盛り、湯葉あんかけをかける
5.おろし生姜をのせる
こんなに優しい食べものを今まで知らなかったなんて…!
まず、出汁を取ること自体とても心に良かったです。かつお節の香りや旨み効果で調味料の量を減らせました。こういうものを食べ続けていたら優しい人間になれるかもしれない。
と思いましたが、作り方を間違えていました。湯葉は鍋には入れず、ごはんの上にのせるようです。
また再チャレンジしようと思います。
2.豆乳に助けられた日
両親が風邪を引きました。
私も夏の疲れが溜まっています。
じゃあ、お粥にしよう、ということで、豆乳こうじ粥を作りました。
米こうじかすと豆乳のおかげで、クリーミーなお粥になりました。肉や魚が苦手な母にも好評。疲れているときは、お粥に癒やされます。胃にも腸にも優しい食べものでした。
そして、元気な妹はアレンジしていました!
生ハムと温玉、チーズをのせ、粉チーズとブラックペッパーをトッピング。
ひとつのお粥で、和風と洋風に食べられるのは楽しいかもと思いました。基本のお粥を作っておけば各自で好きな味にアレンジできるというのがいいですね。
3.折れた心に、みそ煮込み納豆つけ麺が効いた
お昼にカレーパンを食べたいと思ってパン屋さんに向かうと既に売り切れ。暑い日に疲れて帰って、お腹が空いて。
何食べよう? もうインスタント麺にしようか。寿がきやの「みそ煮込みうどん」を久しぶりに食べたいかも。でも暑すぎて、作れるだろうか。
6分と書いてあるけど、6分で煮えないことは知っています。
けれど、心は味噌煮込みに傾いているので、手に取ってみると、HPでアレンジメニューが公開されていると知りました。
さっそく見てみると「つけ麺」が美味しそう。
なんにもしたくない気持ちを、食べたい気持ちが上回りました。
食べてみると意外とおいしかった。インスタント麺でなく、ちゃんと定番メニューにしたいな〜と思います。
たんぱく源を納豆にしたのは、ぎりぎりのところで栄養を考えた結果でした。もう素うどんでいいか…という心境でしたが、ネバネバ系の食材は胃腸に優しいですし。
❀ 栄養よりも大切なこと
私は栄養士だけれど、栄養以上に大切なことがあると思っています。
「食べたい気持ち」
それが無ければ、そもそも何にも作れない。
肉や魚は良質なたんぱく源ですが、豆に頼るときがあってもいい。栄養があると分かっていても、食べたくないときだってあります。
そして、優しいものを食べたら、優しくなれるわけではない。
優しくなれるわけではないけれど、私は優しい食べものが好きだと思い出すことができました。
それだけで充分なのかな、と。
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後日、ゆばのあんかけ丼に再チャレンジ。
2度めなので、要領が分かっていてサッと作れます。前回と野菜を変えましたが、永遠に食べられるような滋味深い味でした。この食材が無いと作れない、ということでは少しハードルが上がってしまうので。
気楽に作れて食べられて。なおかつ人に優しくなれる。そういう食べものを探していました。
食べたら優しくなれる。そんな食べものがあったらいいのに。そう思える自分がいるなら、まだ大丈夫かなと。
心の拠りどころは、いくつあっても困りません。
これからも探し続けていくのだと思っています。