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【今年の振り返り】ストレスチェックのススメ

 こんにちは。行政書士の大野です。
 今年も残すところ2か月を切りましたが、2024年は、皆さまにとってどんな1年でしたか?
 
 今回は、「ライフイベント」の観点から1年を振り返り、それと同時に、どのような出来事がご自身の「ストレス」となっているのかを知ることができる目安をご紹介したいと思います。


✅ライフイベント法によるストレスチェックとは

 どういったストレス要因が、わたしたちに強い影響を与えているのでしょうか。

 ストレスの度合いを測る測定法として「ライフイベント法」があります。そのライフイベント法のなかでもっとも代表的なものが、トーマス・ホームズ博士とリチャード・レイ博士による「社会的再適応評価尺度(S.R.R.S)」です。
 
 社会的再適応評価尺度は、生活上の重大な出来事(ライフイベント)によって引き起こされた生活様式の変化に再適応するまでの労力が心身の健康状態に影響を及ぼすという考え方に基づいています。
 米国民の一般的な人々のライフサイクルを中心に過去10年間にわたるライフイベントを調査し、それに基づいて43項目からなる調査票を作成し、1967年に社会的再適応評価尺度を発表しました。この尺度は、「結婚」を基準値「50」として、0~100点の間でそれぞれのストレスの強度を「ライフイベント得点」として示しています。(調査票は割愛)
 
 過去1年間の得点の合計が一定の基準を超えると心身疾患に罹患する可能性が高まることが報告されています(合計の数値が150以下で30%、150~300で50%、300以上では80%の人が翌年には体調不良になるとされる)。これは、ストレスによる心身疾患が複数の要因から起こるという考えに基づいています。

✅ストレスチェックをしてみよう!

 日本では、夏目誠氏らが日本人に合わせた尺度を「勤労者ストレス調査表」として作成しました。参考までにストレス点数表の一部抜粋をご紹介します。電卓を片手に、チェックしてみてくださいね!

 ここで重要なポイントは、「結婚」・「家族が増える」・「妊娠」のように、一般的にポジティブな出来事に起因する出来事でも、ライフイベントが大きいとストレスが高くなることです。毎日楽しく、愛情に満ち溢れた生活を送っていたとしても、ライフイベントが大きいと、本人も気づかないうちにストレスを溜めやすくなっているのかもしれません。
 
 もちろんこれらの示した得点はあくまでも平均値であり、年代別によっても異なります。また実際に感じるストレスは、人によってその度合いには濃淡があります。
 まずはこの尺度を通じて、この1年間自分がどんなイベントを体験したのかを振り返り、得点を合計してみてはいかがでしょうか。ご自身のストレスへの新たな気づきになれば幸いです。

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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