永遠に眠りたい
大好きな人を抱き締める夢を見た。
私は長袖を捲って自傷痕が見えていた。
私は人前で自傷痕を見せた事なんて無いのに。
でもその人になら見せていいと思った。
成る可く自然な感じで抱き締めようとした。
きっと私の心臓だけが皐月の蠅の様だった。
唯の、そんな関係。
大好きな人に抱き締められる夢を見た。
パラレルワールドに居る様な2人だから、夢の中でしか逢えないよ。
きっと私が一生届かない場所で生きている人。
言葉にならない程にあたたかい白に飛び堕ちた。
世界でいちばんの幸せに溺れた。
一生このままがいい、と溶ける様に記憶が消えた。
もう一度なんて我儘でしか無くってさ。
目覚めた時の絶望。
突き放されて戻った現実。
夢じゃなかったら良いのに、なんていつも思っている。
ずっと眠っていたい。
現実では私だけが落ち零れて愛されていない事は知っている。
そんな事実は見たくない。
眠っていれば見なくて済む。
耳に入ってくる音は全部嫌いな人の頭にまでガンガン響く声。
そんな音は聞きたくない。
眠っていれば聞かなくて済む。
多分、永遠に眠りたいと死にたいは紙一重。
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永遠に眠る薬が効かなくて絶望 夢は幸せであれ
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