死ぬになる

希死念慮に襲われたって、数時間経てば落ち着いて目が腫れたまんま部屋に隠しているチョコレートでも食べているんだろう。

そんな事は知っているんだけれども、どうも死にたい。
全部諦めて、捨てて、死んでもいい気がしてくる。

死ぬのが、終わるのが、すごく近い場所にある感じ。
少し手を伸ばして、薬を全部飲み込めば、窓から飛んでしまえば、首でも吊っとけば、全部終わるんだよなって。

頭ではそう感じてしまうけど、いざやろうとすると、怖くなる。
全部終わることが、じゃない。
痛みとか、苦しみとかが、怖くなる。

私は死んだ事がないから、死ぬってのがどれだけ痛いのか、苦しいのか、分からない。

未知ゆえの恐怖。

もしかしたら、呆気なく息が止まってしまうものなのかもしれない。

もしかしたら、すぐに意識が無くならずにずっと激痛が走っているのかもしれない。

誰かが殺してくれれば、そんな事考えなくても死ねるのにね。
なんて、人のせいにして。私のせいなのに。


でも、魔法をOVERすると、少しだけ死ぬになれるの。

眠気に襲われた後の朦朧の中の吐き気と浮遊感。

死んだ事は無いけど、きっと死ぬってこんな感じなんだろうなって、頭も良く回らずに考える。


お星さまに世界平和を願ったって、そんなのいつか人間がまた壊すんだろ。

私は死ぬのにくっ付いてくる痛みとか苦しみとかのオプションを消して欲しいって願うね。

平和じゃなくたって、屑人間ばっかの世界だって、誰も傷つかないように。

現実と かけっこ勝利するためのオーバードーズ 朦朧の白


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