文章は一人では書けない!?
囲碁は一人で打てません。
相手が必要です。
文章も一人では書けません。
「読み手」という相手が必要です。
すべての文章には、必ず相手がいるのです。
たとえば、下記ツイートの張り紙は「喫煙ブース利用者」という相手に向けて書かれたものです。
文章は書き終わったら完結ではありません。
相手に読んでもらって完結といえます。
したがって、相手のことを考えながら書くことが大事です。
今回は説明を読む人がどのような心理状態にあるのかについて書きます。
そして、その心理状態に応じた説明の工夫を学びましょう。
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「わかりやすい説明の書き方講座」の5回目です。
現在、5週連続でnote公式マガジンに選ばれています!
この講座は、
という考えのもと、「よりよい説明ができるようになりたい」≒「よりよいnoteを書きたい」という方に読んでほしいと思っています。
説明文を読む人の心理状態
説明文を読む人は、どのような心理状態にあるのでしょうか?
3つ挙げます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
❶よくわからない
最も多い心理状態でしょう。
マイナポイント事業のことを調べても「よくわからない」から、説明を求めたくなります。
では、よくわからない状態の人に説明するときに意識することは何か?
NGな例を挙げます。
パソコンのエラーメッセージです。
エラーメッセージが出る、という「よくわからない」心理状態のうえ「スタックベース」だの「バッファー」だのワケのわからん単語がいっぱい出てきています。
これは、わかりにくい。
ツイートした方が困惑して当然です。
この悪例からわかることは、
というギャップです。
そのギャップを埋める配慮が必要なのです。
たとえば、
というものです。
常に、「この表現、相手にわかるかな?」という相手意識が必要なのです。
説明文ではないですが、『ハイキュー!!』というバレー漫画では、バレーに詳しくない人も楽しめるように専門用語の解説が書かれています。
バレーに詳しくない人でも、楽しめる工夫がされているのです。
例をもう一つ。
「公的年金制度」について、理解していますか?
『マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門』では、文章だけで説明するとわかりづらい『公的年金』について、図と表で補足しています。
おそらく、執筆者(酒井さん)は
と考え、図と表でわかりやすくするという方法がとられたのではないでしょうか。
❷困っている・不安だ
富山県に住む、あるオジイサンは一念発起して人生初の東京観光を計画します。
ただ、根底にあるのは、
という不安でした。
もし、あなたが「富山駅からスカイツリーまでの道順」を「説明」するなら、不安という心理状態を決して無視してはいけません。
といった、相手を意識した「思いやり」が必要なのです。
といった意識が、あなたの説明文をよりよいものにします。
もう一つ例を挙げます。
医師から説明を受けるときのことを思い出してください。
診察してもらうときというのは、たいてい心理状態が「不安」です。
その際、
と一言だけ説明されても安心できません。
などと詳しく説明してもらった方が安心できますよね。
説明という行為は、思いやりにあふれたものであるべきなのです。
したがって、相手を安心させる、「+αの情報」があるとよいのです。
❸興味がない
という状況も多くあります。
しかし説明は読んでもらえなくては意味がありません。
そこで、
という意識が必要なのです。
もし、「興味なさそうだな」と判断したならば、「読んでもらう工夫」をしなければなりません。
見事な例を紹介します。
コレ。
水の流れが悪くなったので、買ってきました。
真っ先に読んだのは裏面の「使用方法」です。
早く掃除を終わらせたいですから。
「使用上の注意」なんてのも書いてありましたが、視界に入りませんでした。(あなたも、そうでしょう?)
しかし、いざ使おうと思うと、表面に、
と書いてあることに気づきました。
デカデカと書いてあるので、気づけたのです。
これ、超名文(見事な説明文)だと思います。
書き手にとって「まぜないこと」は大事です。
が、読み手にとって大事なのは「使用方法」です。
そこで、パイプマンを作った会社(ライオン)は、
と相手を意識し、
と書いたのでしょう。
本来なら、
と丁寧に書くべきところを、丁寧さを犠牲にしてまで、
と大きな字で説明したのです。
そのおかげで、私は「まぜるな危険」という説明を認知できました。(実際、私は危険な使い方をするところでした)
noteで何かを「説明」するとき、この「読んでもらう工夫」をするという意識は必要です。
「〇〇の説明を読みたい!!」なんて考えながらnoteを開く人など、ごく少数でしょうから。
「読んでもらう工夫」が見事だった例を紹介します。
私は、
と興味を持ってページを開きました。
タイトルを【シンプルかつ知的好奇心を刺激する】という、王道で効果的な工夫だと思います。
私が惹かれたタイトルの一覧(note以外のものが多いです)をアップしておきますので、よかったらタイトル作りの参考にしてください。
まとめ
今回の記事のポイントを4つにまとめます。
★★★★★★
1)相手を意識して説明することが大切
2)常に「この説明、相手にわかるかな」という意識を持つ
→わかりづらいところは、図や表などで補足する
3)「不安だ」という人には安心できる+αの情報を提供する
4)「興味がない」という人に読んでもらう工夫が大事
★★★★★★
次回の投稿は、11月21日(月)の17時30分です!!
ご期待ください。
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