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「理解できる」ってどんなとき?

文章には、すべて目的があります。

✅怒りの貼り紙(下のツイート)
→【目的】その行動をやめてほしい



文章を書くことのゴールは、それぞれの文章の目的を達成・・・・・・・・することです。


説明文の目的・・・・・・は理解だけなのでしょうか。
また、理解・・とは何なのでしょうか?



「わかりやすい説明の書き方講座」の4回目です。

4週連続・・・・note公式のマガジンに選ばれています★

【noteの書き方講座】

(1)noteの記事の9割は「説明」です
(2)どうすればうまく書ける?←書く前が大事!
(3)説明とは?〇〇を知らない人はラーメンを説明できない
(4)「理解できる」ってどんなとき?👈今ココ
(5)文章は一人で書けない!?
(6)ポプラディアは説明名人~「〇〇とは何か」を説明せよ~
(7)具体的に「具体的に書く方法」を説明します
(8)説明に〇〇を加えれば、理解しすくなる
(9)あの作家が39回も実践したこと
(10)noteのコンテストで3回受賞した僕がやっていること

この講座は、

という考えのもと、「よりよい説明ができるようになりたい」≒「よりよいnoteを書きたい」という方に読んでほしいと思っています。


本文:約3100字
5分程度で読めます🙋‍♂️


1.説明文の目的


説明の目的は、主に3つです。

✅理解
✅納得
✅共感

👇【理解】の記事の例


👇【納得】の記事の例



👇【共感】の記事の例


自分が書く記事の目的を把握しておくことは非常に大事です。
理由を2つだけ挙げます。



目的を把握するべき理由①


「車の購入」でたとえます。

車を購入する際は、「車を使う目的」を考えますよね。


✅6人家族でお出かけしたい
→ミニバン

✅アウトドアを楽しみたい
→SUV


自動車メーカーも目的別に車の特徴づけをします。


なんとなく・・・・・作った車

なんて売れません。


同じように、

なんとなく・・・・・書いた記事

で多くのスキやコメントをもらうのは、難しいでしょう。


自分が書く記事の目的を意識することで、記事にブレない芯ができます。
(記事のコンセプトが定まり、読みやすく価値あるものになる)


👆【目的】素晴らしいアプリなので使ってほしい



👆【目的】自分がnoteを始めた理由を知ってほしい

《※注》
上記にある【目的】は、私が勝手に分析したものです。
ご本人に確認したわけではありません。
(不快に感じたらおっしゃってください)



目的を把握するべき理由②


次は、いきなり結論。
2つめの理由は、「目的に応じた工夫」ができるからです。


たとえば、「歩きスマホの危険性」を説明して納得・・を得たいとき。


このとき、「歩きスマホ肯定派」の意見や実態を取り上げ、否定することでより納得してもらいやすくなります。

反対意見を否定するのです。


※さらに具体的な「書き方の工夫」は、需要があれば別の回で書きます。

※このように目的を意識することを「目的意識」といいます。


さて、説明文の目的は3つあると書きました。

「理解・納得・共感」の中でも理解・・最も大事・・・・です。


納得・共感は理解したうえで成り立つ・・・・・・・・・・ものですから。

例を図示します。
(「解約金の説明」の例)


「理解はできるが納得できない」
→ありえる


「納得はできるが理解できない」
→ありえない

ということからも、「納得」より先に「理解」がくることがわかります。
(共感も同じです)

理解の重要性を理解(!)していただけたら、次は理解という概念を勉強しましょう。

《※注意》
ただし、noteにおける説明文の目的は、知的感動(≒おもしろい)もあります。


2.理解とは


人は、どういった状況のときに「理解」できるのでしょうか。

『「学び」の構造』という本のp40おいて、H・ペトリ―の考えが紹介されています。



そう、人は経験を通して・・・・・・しか理解できない・・・・・・・・のです。


恋愛をしたことのない小学一年生に、失恋のつらさを理解することはできません。


そもそも、人が「理解する」ときは、どういう状況なのでしょうか?


Aさんが、友人に『食洗機の便利さ』を説明されたとします。

Aさんは、食洗器の便利さをなんとなく・・・・・理解できたと思います。

実際に食洗器を買ったAさん。
使ってみて、そのメリットを感じます。

食洗器の使用を経験して・・・・、初めて、

と、真に理解するのです。

みなさんも、「自分が経験したことで、本当に理解した」ということがあるのではないでしょうか。



相手が経験していないこと・・・・・・・・・をいくら「説明」しても、理解されない・・・・・・のです。


3.上手な「説明」


相手が経験したことがないことをいくら説明しても、理解してもらえません。


これでは困ります。
説明の対象は、読み手にとって未知であること(=経験していない)がほとんどだからです。


大丈夫、方法はありますよ。


【例①】藤井聡太さん


藤井聡太さんの強さについて、「経験したことのない人」は理解することができません。

しかし、

性能の良いマシンが参戦すると聞き、フェラーリやベンツを想像していたら、ジェット機が来たという感じ

高野秀行

と説明してもらえば、「スッゲー強いんやな」と理解できます。



「ジェット機」を映像で見た経験を想起したからです。
藤井聡太さんをジェット機にたとえる・・・・ことで、理解してもらえます。

たとえ=比喩ひゆは、非常に有効です。



【例②】相対性理論


「立場によって、時間の流れが変わる!!」

という相対性理論を初めて聞いたとき、あなたは理解できなかったのではないでしょうか。(私も「そんなワケねーだろ」と思いました)


しかし、アインシュタインの次の言葉を聞いたら、どうでしょうか。

熱いストーブの上に手を置くと、1分が1時間・・・・・・に感じられる。

でも、きれいな女の子と座っていると、1時間が1分・・・・・・
に感じられる。

それが、相対性です。


こう言われれば、理解できます。

「楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまう」という経験を想起するからです。

相手が経験していないことでも、「類似した経験を想起・・・・・・・・・させる」といううまい説明をすればいいのです。



よって、前項の「まとめ」を修正します。




【補足】比喩をつくる方法


上手な比喩を使うには、どうすればいいのでしょうか?
ひとつの方法として、

自分が「ウマイ!」と思った比喩を記録しておく

ものがあります。
その比喩を真似していけば、比喩のセンスは磨かれます。


私は、五年前から『書くことの研鑽』ノートを作り秀逸な表現を記録しています。(比喩以外も)


noteで見つけた「見事な表現」も書いています!


その中の比喩を2つ紹介しながら、方法をご説明します。


方法①

(高校の授業で)
教科書を忘れることは、バッターがバットを忘れるのと同じ。

高校時代の恩師の言葉


バッターがバットを忘れてバッターボックスに入ることは、あり得ません。

「教科書を忘れるということは、それぐらいやってはいけないことなんだぞ」ということを説明する、見事な比喩です。

野球というメジャーなスポーツは比喩に使いやすいです。


方法②

(ニーズを満たす発明をするのは)

実際の研究開発では、ジェットコースターに乗りながら針の穴に糸を通すようなもの

『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』
p347に収録されている吉野彰さんの言葉


研究開発するだけでも「針の穴に糸を通す」ほど難しい。

そのうえ、「日々変化する社会のニーズに応じたもの」を開発するとなると、先を読む力も必要なので

ジェットコースターに乗りながら針の穴に糸を通す

ほど難しくなる、ということ表現した比喩です。

「針の穴に~~」という手垢のついた言葉に、ジェットコースターを組み合わせることで開発の困難さを見事に表現してた比喩です。


ありふれた表現も、「+α」することで新たな表現にできるのですね。




4.まとめ


大事なポイントをまとめます。

★★★★★★
1)説明文の目的は、理解・共感・納得を得ること

2)目的を理解して書くべき理由①
➡目的に応じた工夫をすればよりよい説明になる

3)目的を理解して書くべき理由②
➡目的を達成できたか評価できる

4)理解とは経験を通して信じるに至ること

5)経験していないことは理解できない
➡比喩や類似経験の想起を使えば理解できる

★★★★★★


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