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東京装甲少女 EPISODE 0  第13話  【 カミーユ 】 


朝起きると、いつの間にか秋水はいなかった、、、、。


私と幼い可愛いシェイルを残して、、、、、。



確かに、この突然の戦争で彼にとって、色々な物を失ったと思う、


街や道場や仲間たちそして、彼なりの正義



だが、それは、私も同じだ、、、、、、、。



まだ、家族である私たちは、ここに生きている。


何かしら事情はあるのかもしれないが、彼は私たち家族を置いて去った、、、、、これは紛れもない事実だ。


普段から強い人ほど案外弱いのかもしれない、、、、。


でも、あの人は愛する私たちを置き去りのまま、
どこかに行くほど弱い人じゃないと、秋水の失踪により強さとは何かを考えさせられたが、

結局行く当てもないのでシェイルとここで、
彼の帰りを待つことに決めた。



しかし、カミーユは結局の所、

【 想定外 】

の事象に頭に来たのでとりあえずは、彼なりの理由はあるのだろうが、
秋水が帰ってきたら何も言わずに思いっきり、
頬を引っぱたいてやろうと心に決めた。



あの頃の様に、、、、。







マリ・カミーユ・ヨハンはフランスのリヨンで生まれた




カミーユは 帝都大学の機械化工学科に入学するために18歳の時に、日本にやって来た。


父は異国の地で、日本語もあまり上手ではなかった娘が苦労するのが目に見えていたので、東京の知り合いに、事前にホームステイ先を紹介してもらっていた。


ホームステイ先の人物には合ったことはないらしいが、東京の区役所の知り合いが、身元がはっきりしている人物との所らしいので心配はするなと言っていたので鵜呑みにした。

それに、炊事や家事や洗濯をすれば無償で大学の4年間食事付で住まわしてくれるという好条件だと熱弁された。


実の話は訳の分からない所に娘が住む位であれば、行政の知り合いの素性の知れた人間の所にいてくれた方が変な虫もつかないで安心だと思った父の優しさも有り難かった。

お前の一つ上で帝都大学に通う先輩がいるので安心して色々教えて貰いなさいと言われたが、唯一反論しそうになった点は、4年間、炊事や家事や洗濯という雑務をこなさなければならなかったので、
私は家政婦ではないから嫌だ!!


と思ったが、特に行く当てもなく、経済的にも助かるので

【 想定内よ! 】

 と心の中で唱え

半ば強制的に父に進められた形でホームステイ先はそこに決まった。


車中では、今から日本で暮らすのかと帝都大学の入学式に向かうリヨン空港までの父の車中で少し
ノスタルジックな気持ちも2%ほどあったが、

空港で別れるまで父が何かブツブツと心配事を言っていたが、正直、右から左の状態で、

カミーユは新しい地での初めての生活への期待の方が多く、とても、胸が高鳴っていた。





カミーユはリオンでもかなりの秀才でバカロレア取得後、クラス・プレパラトワールの高等教育から熾烈な競走社会に突入し死に物狂いで勉強し、

狭き門であったエリート養成高等教育機関グランゼコールへの門を開けると言われるほどの才女であった。
父もそのまま、その道へと進むであろうと思っていたが、ある日を境にパタッと勉強を辞めたのであった。


そして、、、数日後、、突然、、、。

カミーユ
【お父様 私、日本へ行くわ!!帝都大学に!!】




と言い出したのである。


だが、娘が、こうと決めたら曲げない性格なのを知っていた父は、初めは驚愕したが、

特に、反論をすることもなく即座に首を縦に振り、残り少ない出発までに滞りなく娘が日本で勉学に励める環境を作ろうと後押しした。


自分の物言いは無駄だと理解していたのであろう。



カミーユはこの留学を決めた時、自分は今まで、
計画的で合理的な人間だと思っていたが、
以外と衝動的な人間なのだなと悟った。

プレパラトワールの時にたまたま
【 あの教授 】の特別講義を帝都大学の学生のみが受講できるという事を、知ってからどうにも落ち着かなくなり、ずっと胸がドキドキしていた。


東京はとても洗練された街だと聞く。

憧れと、想いを馳せカミーユはリオン空港から、東京へと旅立った。







羽田についたカミーユは1時間かけて入学式が行われる帝都大学までたどり着いた。




事前に調べていたこともあったが空港からのバスや電車の時刻の正確さ、無駄のない設計、治安の良さやトイレの綺麗さ、ゴミの無い道路、マナーの良さ日本はとても清潔で礼儀正しく、道を尋ねれば誰もが止まってくれた。



自国のフランスは芸術や綺麗で華やかな面ばかり強調されるが、住んでる人々は様々で多くの移民が自由を求めてやってくる。


表面では自由と人権を謳う芸術の街という光の面もあるが移民は受け入れるが特に来ても政策をしないそれも自由だろ?という闇の側面もある。

その為治安が悪かったり、パリ市街以外の観光客に見えない所は、無法地帯やゴミが散乱し、差別意識が根づいていた。


それに比べると日本は優しい人が、多く綺麗で洗練され、心にゆとりのある持ち主が多く、豊かで平和な国だと感じた。


だが、そんな国でも入学式は、どこの国も杓子定規なイベントでつまらなかった。


式は良く言葉も解らなかったので、興味が湧かず、終始、周りの同級生を見渡していたが、日本の人々は童顔で自分よりも全員が少し幼く見えた。

そして、明らかに外国人は自分ぐらいしかいなそうだったので少し不安になったが、
あの人に会いに特別講義を受けに来たので問題ないと感情を処理した。


一通り説明が終わり、実際に大学の講義が始まるのは2週間後かららしく、拍子抜けした感もあったが、時間が空くらしいので、少し観光をしてから、ホームステイ先に向かおうと思ったが、

もしかしたら心配して待ってくれているかもしれないと思い。


足早へ4年間住まう神田の地へと向かった。


神田駅を降り、地図アプリで事前に情報を取得した住所を入力し鄙びた一軒家の平屋に付いた。



何と書いているかはわからないが、
父から送られてきた画像と同じ名前が表札の門に記載されていたので、その下にインターホンがあったのでとりあえず、エイヤーで押してみた。


ピンポーン



は~いと野太い声の男性が



ガラガラと玄関の引き違い戸を開き、下駄のカランカランと歩く足音がこちらに近づく音が聞こえ、ガラッと門の方まで来て、戸を開けた。



大善

【  おおおっ!!いらっしゃい!! 
   あんたがカミさんかい!! 
   まあ、入んな入んな       】


とタンクトップでステテコ姿の無精ひげが生えた男性が笑顔で出てきた。

カミーユは、役所の人間の紹介というので、もう少しインテリで細身な人物を想定していたが、思ったよりも大柄で筋骨隆々な人物が出たので少し焦った

【 想定内よ 】


と気持ちを落ち着かせ、慣れない日本語で、多分この家の家主らしき人物に挨拶をした。


カミーユ
【コ、、、コンニチハ、、、、ヨロシクオネガイシ、、マス。】


大善

【  おーーっ!入んねぇ~入んねぇ~  】

   

家主は、足早に先の玄関まで行き、ここだよと、
手招きして入れと言っている
なと思ったので、

門を閉め急いで玄関先に行き、そのまま上がろうと思ったが

ああ、そういえば、日本という国は玄関で靴を脱ぐ習慣があるのだなと思い、

よくわからない石の玄関の上に自分の靴を脱ぎ置き小上がりを登った。

小上がりを上がり、小さな廊下の先に、

家主が、更にその先に進みだしたので、

いそいそついていくと

開口してある客間らしき前に止まり


大善
【  お嬢さん、あんた、日本語しゃべれんの
   かい?!!すごいね~助かるわ~ 
   
   まあお前さんを呼んだのは男やもめで
   なんとやら、ってなもんで
   この、有り様なんだわ。

   炊事や家事や洗濯してくれるって言うから
   本当に助かるわ
   まあ、こんな感じなんで、
   よろしく頼むな!!    】



ガハハと笑う大柄な家主が、何かを頼むというのは

半分は、理解できたが、

ココだと招いた客間の部屋を見た時



カミーユは部屋の光景と臭いにギョッ!!とした。




ゴミ部屋まさにそのままの形容詞だった。


ビールの空き缶、弁当のゴミ


タバコ、そして汗臭い部屋


etcetcetc、、、、、、。



一瞬あまりの汚さと客が来ているのにこの状態で
女性の客をこの部屋に招く日本人という人種
すべてを疑いそうになり放心したが、

ガハハと笑う大柄な家主が、再度頼む!!と
話しかけてきたので、やはり、これを私がやるのかと腹を決め、気を取り直し、何とか平静を繕い、
こう答えた



カミーユ
【 ソウテイナイ、、、、、デス 】


大善
【  ソウテイ、、、、ナイ?? 
   ソウテ、、あああっ想定内か!!               
           おおおっ頼もしいね~お嬢ちゃん
   ガハハハッ よろしく頼むよ       】





ガハハハッ!!といいながら、
楽しそうに肩を叩いて来る、この家主らしき人物の野蛮な品格を疑いつつ、自分のキャパシティーはこんなものじゃないのよと、
負けないわ!!というキリっとした表情で、
カミーユは、大善を見返した。


大善
【  おっ!いいね~気合入った顔してるね~
            ガハハハッ  お嬢さんあんた気に入ったよ!
   そういや、まだ紹介してなかったが、
            あんたの1つ上の先輩に
   なるうちのも中々気合い、、、、、      】


と大善が話し始めた時を同じくして、廊下からドタドタと走って、客間の大善の前に焦った表情でやってきた人物がいた。



秋水
【 おい!!親父!!おい今日じゃないのか?
  お客さん来るの、流石にこんな部屋じゃ
  まずいだろ?
  親父もいい加減風呂位入れよ!!
  俺も入ってきたんだから
  お客さんに悪、、、、、、。 】


と全裸で肩にバスタオルをかけた大男は 大善に詰め寄った様子だったが、、
大善の目線が、なぜか右下を見て自分の方に向いてないなと思い、言葉を噤んだ後、大善が右下を指さして


大善
【  おい、秋水 馬鹿!! そこだよ               そ         

   そこ、見ろ 馬鹿!!! 】




と秋水は右下に目線をやると


自分の横で小柄な女性が顔を真っ赤にしてワナワナ震えているのが見えた。


秋水
【 あっ、、、、、、、。   】


と思い、皆の動作が、数秒止まった後、 カミーユが、、、。



カミーユ
【 キャー――――――ッ!! 】






と言い顔を真っ赤にして、そのまま客間の畳にバタンと倒れてしまった。








東京装甲少女 EPISODE0  第14話へ続く、、、、、。




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こちらで小説を展開している
東京装甲少女EPISODE-0という作品ですが
物語の初まりのOpening Part から
現在のストーリーまで今の所

【無料公開中】です。


是非、東京装甲少女
という世界観の伝わる
始まりから
お読み頂ければ幸いです。

今後は有料化も予定しておりますので
期間限定の今のうちに
お読みい頂ければ幸いです。
よろしくお願いいたします。


ここから、初めのストーリーを読む



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現在こちらで小説を展開している
東京装甲少女という作品ですが、
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そしてその作品が
2024年4月に行われましたNYCで大規模開催された
https://www.nft.nyc/という展覧会で
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皆様のご協力を頂きこの度展示して頂く事が叶いましたので
また来年も展示されるのを目指してまいりますのでご協力
よろしくお願いいたします。
ありがとうございました🙇



NFT NYC2024 展示作品


NFT NYC2024 デザイン採用チケット


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