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自作の短編小説

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IZOLA以外の短編はここに。新しく書いた短編もここに入る予定。
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永遠の子供達へ

これは、絶対に訪れない、訪れてはいけない世界の物語。 天の地上管理局前の道路。 「今日ももうすぐ御仕事終わりだね。」 皇子がそんな事を呟く。 「もう一度生を受けたと思ったら、宮仕えだなんて皮肉なものですけれどね。」 ブラックメアもそんな事をぼやく。 「でもさ、いいじゃん。まだ生きてる訳だしさ。」 ジルはそんな風に言った。 それぞれがそれぞれ、コックピットの中から相手の機体へ通信を送っている。 身内用の回線を使って、会話をしているのだ。 回線はコックピット内のディスプレイの電

オーバーニャーゴ4

※この作品は二次創作な上にパロディです。 ここは地下に存在する、とある秘密結社のアジト。 「入るよー。」 そこへ一人の女がやって来る。 名はフロマンティーヌという。 「カジちゃん居るー?」 「その呼び方はやめんか。」 奥で作業をしていたスキンヘッドの男が姿を現す。 カジダヨ・フロバガ・・・この秘密結社の幹部の一人だ。 そして、フロマンティーヌ・・・この女もまた、幹部であった。 秘密結社「グーラグラノオユ」。 それはあまりにも風呂が好き過ぎて、 非合法活動にまで手を染めてしま

オーバーニャーゴ3

※この作品は二次創作な上にパロディです。 ここはラ・ナースキホウダイ王国の王城。 「こちらへどうぞ。」 レイヴン・ズ・ネ・スト候の案内で謁見の間へと通される、ニャザリック一行。 先日のコレガ村の一件をネタに、御上に金を無心しようと ノコノコやって来た次第である。 「バルバロだぞ!」 謎の大声と共に、大柄の男が入って来る。 「こちらが第一王位継承者であらせられる、バルバロ王子で御座います。」 レイヴン候が紹介する。 「既に知っているにゃ。」 「何と!それは御耳が早い。」 この

オーバーニャーゴ2

※この作品は二次創作な上にパロディです。 そんなこんなで、異世界でレッツ世界征服!を実現する為に、 手始めに近くの村に来たニャザリック一行。 「取り敢えず、村に行けば何かイベントが起こるに違いないにゃ。 ネトゲの常識だにゃ。」 そこへ村娘の一人がやって来る。 名は、ブツリ・デナグロットという。 デミグラソースが美味そうな匂いをプンプンさせながら尋ねる。 「この村の名前を教えて欲しいのだが?」 「はい、コレガ村です。」 「村なのは見れば分かるにゃ。」 「いえ、ですからコレガ村

オーバーニャーゴ

オーバーニャーゴというシリーズは、オーバーロードという他作者の方が書かれた作品のパロディ。二次創作です。現状、掲載していたYouTubeのフリートーク昨日が削除されて読める場所が無く成ったので、掲載します。著作権侵害の意図は無いので、権利関係者様からの苦情等がありましたら、該当作品はnote上から即刻削除します。 ※この作品は二次創作な上にパロディです。 ニャザリック地下墳墓。 そこは地下深くに存在する、謎の地下要塞であった。 (どっかの不死王よろしく、チートみたいなアイ

進化論という宗教

まだ小学校に上がらぬ幼い頃、母が私を「可愛い」と言って、抱き締めてくれた。 私はそこで、ふと疑問に思った事を口にした。 「もし僕が可愛く無く成ったら、御母さんは僕を可愛がってくれないの?」 母は一瞬キョトンとしたが、すぐに 「御母さんは○○(私の名前)が大きく成っても、どんな風に育っても、ずっと可愛いと思うよ。だって、御母さんは○○の御母さんだから。」 と言ってくれて、私は安心して、その時は母に甘えるのを続けた。 しかし。 それは嘘だった。 中学を卒業してあの宗教の集会に

クリスマス・プレゼント

今年も、プレゼントはきっと無い。 昔と違ってケーキが食べられるだけマシだけど。 母があの宗教に入った小学校三年の冬。 あのクリスマスから、もうプレゼントは無い。 母が寝たままの朝。 ボクは一階に下りて、庭の雪でも見ようと思っていた。 すると、廊下に一人の女の子が立って居た。 サンタクロースみたいな服を着た女の子。小学三年生位だろうか。 ああ・・・これは夢か。夢だから目の前に女の子が居る。 現実には、こんな事は起こらない。 「お姉ちゃん!メリークリスマス!」 「お姉ちゃん?

猫に支配された世界3

水希が教室に入ると、いつもの様に罵声が飛んで来る。 「おい貧乏人、お前恥ずかしげも無く、また学校に来たのか?」 「本当に嫌に成るよねー、貧乏ガイジが。早く死ねよ。」 「コイツほんと空気読めないよな。アスペじゃね? ほら、ネットにも居ただろ?近衛兵の子孫を名乗っていた頭のおかしい アスペガイジ野郎が。」 「アイツも猫人とかいう変な奴等の仲間だったよね。 アメリカは早く核ミサイル打ち込んで殺せばいいのに。」 「セーブ・ザ・チルドレンにVXガス作って貰おうぜ。 そんで、ナチスのガス

猫に支配された世界2

さて。 猫人が世界を支配する様に成ってからというもの、 児童養護施設に入っている子供は全員、 猫人が親に成り、一人ひとりの子供を育てて行く事に決まった。 これにより、全ての身寄りの無い子供は戸籍が自動的に猫人側に移動、 主=猫人 続柄=人間種 子供 として、養育されて行く、教育されて行く事に成った。 よって、人間の親が生きていたとしても、自動的に全ての親権は剥奪された。 「虐待していた親、子供を放置した親には、親権を与える必要は無い。」 これが猫人の出した答えである。 水

猫に支配された世界

ある日、宇宙(そら)から巨大な宇宙船が降りて来て、その中から、 多数の人間程の大きさの二足歩行する猫がやって来た。 それは、猫人(ねこびと)と呼ばれた。 猫人はとてつもないレベルの軍事技術を持っており、 地球全土があっと言う間に完全制圧された。 全ての国の法律は書き換えられた。 そして、それは全て下等な生き物である人間のみに適用される法律、 とされた。それは全ての法律の冒頭に付け加えられた 「これは下等な人間という生き物のみに適用される法律である」 という一文によっても、完

ブルマと人間の魂に於ける重大な違反思想

そう言えば人間の女が「自分の頃はブルマじゃなかったから間違ってる」みたいな事言ってたな。 私のブルマに関する動画が13回位再生した段階でフェミニストが悪い評価付けられていた事からも、やっぱり子供時代に裸を隠すと、碌な事が無いと思う。 特に、女は暴力性を秘めているから、子供時代に裸を隠すと、暴力性が増長されて行くのだと思う。 子供の尻を叩かなく成った現在と成っては、障害者の事をフェミニストは「ガイジ」呼ばわりしていた事からも、子供時代に裸を隠す事と、女の暴力性は密接に関係してい

人間の女がまた怒った顔をする

産まれてからずっと、この人間の女の顔色を見て生きるしか無かった。 なのに、人間の女は「子供を預かる」と言う。 今度は私に、「子供の顔色を見て、御機嫌を取れ」と言うのだろううか。 いつも、私だけが、人間の顔色を見て、怯えて居る。 なのに、人間はそれを当然の事だと言う。 「お前みたいな障害者に産まれた人間が、された事と同じ事を人間にするなんて絶対に許せないと」人は言う。 ならば私は、それが許せない。 お前達は私の顔色なんか見ていない癖に、「お前はいつだって子供の奴隷だ」と言うお前

リアル病完治後の日記 補足

ランドレイドという名前を思い付いたのは、確か小学三年か四年の頃だっただろうか? 士郎正宗のアップルシードに登場する『ランドメイト』に似ているが、その頃アップルシードを知らなかったであろうおいらには、名前をパクる事など不可能だったと思われる。 そもそも、ランドメイトはパワードスーツ(強化服)だが、ランドレイドは乗り物メカだし。まあ、その頃はただのそれっぽいメカカテゴリーの名前としてで、こんなに細かい設定なんか無かったけどね。 PC-9881ZXは昔あったPC98系の進化版みた

リアル病完治後の日記

目が覚めると、私は黒い猫に戻っていた。 母も猫で、どうやら私はリアル病という病気に罹っていたらしい。 ひたすらに苦しい夢の世界を現実だと思い込んでしまう病らしく、罹ったまま夢を現実だと思い込んで死んでしまう者も居るのだとか。恐ろしい話だ。 通りで変な夢の筈だ。夢の中で私はひたすらに苦しく辛く、しかもそれを「お前が選んだから、悪いのはお前」等と言われたりもする、どうしようも無い、下らなくて馬鹿馬鹿しい世界だった。 で。 その日は母が寿司を取ってくれて、それで近所の者達が集まって