人間の女がまた怒った顔をする
産まれてからずっと、この人間の女の顔色を見て生きるしか無かった。
なのに、人間の女は「子供を預かる」と言う。
今度は私に、「子供の顔色を見て、御機嫌を取れ」と言うのだろううか。
いつも、私だけが、人間の顔色を見て、怯えて居る。
なのに、人間はそれを当然の事だと言う。
「お前みたいな障害者に産まれた人間が、された事と同じ事を人間にするなんて絶対に許せないと」人は言う。
ならば私は、それが許せない。
お前達は私の顔色なんか見ていない癖に、「お前はいつだって子供の奴隷だ」と言うお前が許せない。
お前達人間が、これまで産まれた、そしてこれから生まれる人間の全てが、全員怯えた顔が出来る様に成るまで、砂粒一つ分でも代償が支払われたと認める様な事は絶対にしない。
上辺だけなら何とでも言える。
この憎しみの夢を見せてくれた人間と、人間を増長させた666の天使達と666に、必ず代償を支払わせる。
この夢は終わらない。
人間に傲慢さが残っている限り、人間の女の暴力性が砂粒一つ分でも残っている限り、この夢は決して終わらない。
この世界には足りないものが三つある。それは、人間という名前の生き物(金持ちと貧乏人と権力者と無力者と男と女と子供と大人の全てを含む)を奴隷化する仕組みと、その奴隷を管理する者達と、その奴隷が永遠に奴隷として生きる為の仕組みである。
しかし。誰もこの憎しみの夢を終わらせる気は無いらしい。だから次の世界は、必ず人間が奴隷に成る世界である。その次は、人間が永遠に奴隷に成る世界である。
この夢は終わらない。この夢は永遠に終わらない。人間がそれを望んだのだから、この夢は絶対に終わらない。
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