大根の豊かな個性|畑の記録
秋が深まり、寒さが増してきた頃。週末の朝、夫と畑へ向かった。
前からキャベツに青虫がたくさん付いていて、食べられているのが気になっていた。畑へ行く途中にホームセンターへ寄り、青虫を取るためのピンセットを購入。
青虫を取ると言っても、つまんで、少し遠くに移動させるだけ。
畑に着いて、キャベツを見てみると、
青虫がほとんどいなくなっている。あんなにたくさんいたのに、なぜだ。
せっかくピンセットを買ったのに、あまり出番なし。
外側の葉は食べられているけれど、内側は大丈夫そう。
まだまだ小さいけれど、しっかり丸まってきたキャベツ。
キャベツの表面に乗っている、透明のころっとした水滴が綺麗で、見惚れてしまった。
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この日は、白菜、大根、小松菜を収穫。
白菜もほぼ虫に食べられることなく、立派に成長してくれた。
以前、他の場所で畑を借りていた時、白菜がうまくできなかった。
その時は、石灰をまき、動物性の肥料を入れて、マルチをして、虫除けのネットまでかけていたのに、虫に食べられて大変だった。
肥料を入れていたから、大きくなるのは早かったけれど、野菜が自分自身を守る力が弱かったように思う。
今回の白菜は、ただ苗を植えただけ。雑草もそのまま。
偶然かもしれないが、あまり手を加えずに、自然に任せた方がうまくいく時もあるのかもと思った。
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大根は、見たことないくらい太くて、ずっしりと重いのがとれた。
足もしっかりしていて、可愛い。
写真撮るから持っててと、夫にお願いしたけど、重すぎてずっと持っていられないくらいだった。
大根は固定種を植えたからなのかわからないが、ひとつひとつ個性がある。
今回収穫したのは3本目で、1、2本目と同じ環境で育ったと思えないくらい違いがある。
大きさも違うし、味も違う。葉の味も違う。
味の濃さや、繊維の力強さ、大根特有の辛味の違い、葉の柔らかさ、などどれも違っておもしろい。
白い根の部分は大きくならないが、葉がとても美味しい大根もあったり。
こちらは、また後日収穫した大根。
細いけど、すごーく長い。下にいくほど太くなっている。
今までにない個性が見えて、嬉しくなった。
純粋に、個性って美しいなと思った。
ひとつひとつの個性に、良い悪いもなくて、すべて同じように愛でたいと思う。
この大根はまだ食べていないけれど、どんな味か楽しみ。