歳時記を旅する44〔時雨〕後*夕時雨ゆるりと鷺を歩ましむ
磯村 光生
(平成五年作、『花扇』)
ある年の三月、京都市内の賀茂川と高野川が合流する鴨川デルタを歩いた。人々も野鳥も憩う河原である。
この日はコサギ、アオサギ、カルガモ、セグロセキレイ、ヤマガラのほか、冬鳥(渡り鳥)のマガモ、ツグミも見られた。
句の鷺は、アオサギが似つかわしい。アオサギはコサギなどと違いあまり動かない。動く時ものっそりとゆっくり歩く。
塒に帰るのを促すように、時雨が鷺の背中を押した。
(岡田 耕)
(俳句雑誌『風友』令和五年十一月号「風の軌跡ー重次俳句の系譜ー」)
☆冬の鴨川のアオサギとコサギ・・・もりのまち◆みずのうた さんの写真とレポートがあります。ご紹介します。
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