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momoro66
選評*揺り籠を夢ごと揺する良夜かな
揺り籠を夢ごと揺する良夜かな 岡田耕
揺り籠に赤ちゃんを寝かせて優しく揺する。するとたちまち赤ちゃんは夢の世界に。それでも尚しばらくは夢の世界から覚めないように揺すり続ける。夢の世界の赤ちゃんと対話するように。そんな親子を包むかのように照る月の光。その光はかの有名な三好達治の「雪」を想わせる。
太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。
揺り籠に眠る赤ちゃんを、あるいはその家を照らす月の光は、まるで太郎や次郎を眠らす雪のように豊かで優しい。
☆引用されている三好達治「雪」のイラストを 週末図工室 さんが創作されています。あわせてどうぞ。
(岡田 耕)
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