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川烏の営巣 その2
昨日に引き続き今日もカワガラスのお話。
奥入瀬渓流を代表する野鳥で、巣材にたくさんの苔を使用するとご紹介しましたが、カワガラスが咥えているのは苔ではなく木の葉っぱ。
これはおそらく巣の内側に使用する材料。
鳥の巣の外側と内側は異なる材料で構成されていることがほとんど。
卵を抱えやすいようにとか、雛が落ちないようにとか、色んな配慮があるんでしょう。
いつかの、じつぶチュンを置いて撮影した古巣も外側と内側は違う構造でしたね。
巣への出入りを何度か観察していると、入るのに失敗している場面が何度か見受けられました。
動画を撮っていた時にちょうどその失敗した場面が撮れちゃいました。
後ろでガイド仲間とお喋りしてる声がしっかり入っちゃってますがお許しください。
ちなみにこの後、約10分くらい中に入りっぱなしで出てきませんでした。
よっぽど丁寧に作ってるんだろうなぁ…。
巣に入るのに失敗するのは、運んできた葉っぱがデカすぎるのでは?なんて思ったんですが、どうやらこの葉っぱ、適当に運んできたものではなく、しっかり選んできているようなんです。
この巣をかけている岩の上にだって枯れ葉はありますが、そこには目もくれずわざわざ遠くへ飛んで行き、同じ葉っぱを運んできます。
こだわりの葉っぱがある場所が遠いのか、丁寧に選別しているのか、巣から飛び去りまた葉っぱを運んでくるまでおよそ20分くらい。
![](https://assets.st-note.com/img/1711369248136-991suSAY2j.jpg?width=1200)
巣に入るのに失敗した拍子に頑張って探してきた葉っぱも落としちゃった。
冒頭の写真、動画、2枚目の写真、全て違う場面を撮影したものですが、どれもイタヤカエデという樹の葉を咥えています。
なぜイタヤカエデじゃなきゃダメなのか…
色々と考えてみたのですが、葉柄の部分が長いことに意味があるのでは?というのが個人的に納得できた答えです。
上の写真の落としてしまった葉っぱをよく見ると、長い葉柄があることが確認できます。
イタヤカエデの葉は大きい葉だと、葉柄が10cmをこえることも。
この長い葉柄を有効活用しているんだろうと考えています。
鳥の巣の内側には細い根が使われていることがよくあります。(じつぶチュンの記事の巣もそう)
産座をお椀状に編むのに細い素材は重宝するものと思われますが、地表が露出していない冬は探すのに難儀しそう。
そこで代わりになるのがイタヤカエデの葉柄というわけです。
イタヤカエデの葉とて探すのは大変そうですが、奥入瀬渓流のイタヤカエデは川縁や苔岩の上によく生えていて、足元の雪解けは森の中に比べると早く進む為、なんとか見つけられているんじゃないかな?なんて思ったのでした。
でも、冒頭の写真のイタヤカエデは葉柄が取れちゃってるんだよなぁ…
これ以上は長くなりすぎるのでもうやめとこう笑
私の想像を多分に含むので、果たして合っているかはわかりませんが、色々と自分なりに考える時間はとても楽しいものです。
noteに書き起こすと考えもちょっと整理できるのでいいかも。
これからもたま〜に長い記事を書くと思いますが、読んで頂けると嬉しいです(^^)