この春も、幸せ。
志村けんさんの訃報を知って、
『塩狩峠』を思い出した。
1968年に初版が出版された『塩狩峠』は、
北海道の塩狩峠で実際に起きた鉄道事故の話。
1909年2月、
汽車は、塩狩峠の頂上に差し掛かっていた。
連結部が外れた最後尾の車両に乗っていた
鉄道員の彼は、恐怖で混乱する乗客を前に、
レールに飛び込んで車体の下敷きとなった。
乗客を守るために、
彼は自らの身体を投げ出したのだった。
たった1人の命と引き換えに救われた、
大勢の命。
犠牲とは正義か。
正義とは、犠牲なのか。
中学に入ったばかりの頃、人生で初めて、
読書による大泣き、を経験した本だった。
人の親になり、思うこと。
無責任でもなんでもいいから、
正義なんてどうでもいいから、
生きていてほしい。
どうかどうか、死なないで。
かっこ悪くても、恥ずかしくても、
情けなくても、生きていて。
「なんであの人が死ななきゃならないんだ」
誰だって、誰かにそう思われる、人だから。
素晴らしい人だった、と思われることより、
今、変なおじさんのまんまでいいから、
生きてることのほうが、大事。
そう思い知らされる、出来事だった。
ご冥福を、お祈りします。
となりの志村、もう見れないのか。
好きだったなぁ。
それから、『塩狩峠』を思い出したのは、
もう一つ理由があって。
物語の主人公は、健康な若者でありながら、
新年毎に遺書を認めていた。
自分の死後の始末と、
自分の人生と、家族への感謝について。
死はいつも、遠くはないところにある。
今、生きるために、生きよう。
ちゃんと、生きれてるんだから。
ちゃんと向き合って、
ちゃんと話して、
大切な人と過ごそう。
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うちの近所の桜並木が、
8分咲きになりました。
入園式も入学式も、
どうなるかわかんないけど、
入園、おめでとう。
入学も、おめでとう。
家から5分のお散歩だけど、
ちゃんと正装して、
みんなで笑顔で、
写真をたくさん、撮りました。
嬉しいなぁ。
今年の春も、幸せです。
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