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古典が苦手だった私が楽しめた、おすすめの本:日本三大随筆編

学生の頃、私は古典が苦手だった。でもいつの間にか、国語便覧に大きく掲載されている有名作をほぼ読破した。私にとって、読みやすくて親しみのある古典本(電子書籍版)を紹介。

おすすめの古典は全部で15作品。文字数と熱量が多くなったため、4回に分けて投稿する予定。

第1回目の今日は、日本三大随筆編。



🌸枕草子 清少納言

枕草子とは?

平安時代の宮廷生活、四季折々の風景や日常を綴ったエッセイ。清少納言の優れた洞察力には、「あるある」と思わず頷きたくなる。

『本日もいとをかし!! 枕草子』 小迎裕美子

本の内容

・エッセイ漫画仕立て
・こんな事「あるある」、こんな人「いるいる」と共感するエピソードが満載

感想

「香水はつけたてよりも、時間が経ってほのかに香るのがいい」
「誰も見てなくてもおしゃれをしたら気分がアガる」
「ある人の噂話をして、本人がうしろで聞いていたと知った時の気まずさ」

1,000年前も同じことを思う人がいたなんて!今も昔も嬉しい、悲しいといった人間の感情や本質は変わらない。それが分かって、古典の有名作をもっと読んでみたいと思った。

『枕草子のたくらみ』 山本淳子

本の内容

・定子と清少納言の友情物語
・定子と天皇の純愛物語
・歴史とエッセイを見比べて、当時の人の心に寄り添う

感想

一生続く女の友情もないし、政略結婚に愛なんてない。と思ったけど、本人たち次第で終わりもあれば、長く続くことだってある。「たくらみ」の意味が分かった時、涙がでた。まさか古典で泣くなんて。

🌸方丈記 鴨長明

方丈記とは?

鴨長明は度重なる自然災害で、「家」も人も移り変わっていくと分かった。そこから執着しない生き方を考えるエッセイ。彼は晩年は簡素な小屋で生活をした。現代でいうと彼は、キャンピングカーの旅人だと思う。

『漫画方丈記 日本最古の災害文学』 信吉

本の内容

・Kindle Unlimitedに登録している人は無料
・漫画になっていて、原文と解説がほとんどないので読みやすい
・文字は多い(個人的な印象)
・最後の解説は、養老孟司さんが書いている。ここも読み応えあり

感想

シンプルライフを送りたい人、ミニマリストになりたい人には、方丈記がおすすめ。自分にとって本当に大事なものを考え直したくなるし、執着心が自分を生きにくくしていることが分かる。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」。冒頭は、声に出して読みたいほどリズムがいい。

🌸徒然草 兼好法師

徒然草とは?

『徒然草』は、日常の出来事や人生の無常を語るエッセイ。物思いに耽りながら、思ったことを書き連ねる。無駄話に見えて、実は人の本質を見抜くところが面白い。現代の私の心に響く教訓がたくさんある。

『人生にも仕事にも役立つ徒然草』
シナリオ:青木健生、イラスト:小田ビンチ

あらすじは、現代の会社員である主人公は仕事で悩みを抱えていた。ある日出会ったお坊さんから『徒然草』を教えられる。彼女の悩みや葛藤を通して、『徒然草』の言葉がどのように活かされていくのかが見どころ。

本の内容

・Kindle Unlimitedに登録している人は無料
・漫画がメイン
・章と章の間に、『徒然草』の原文と訳文が書かれている。
・ビジネス書みたい。『徒然草』の教訓が仕事に役立つ知恵をくれる

感想

これを読んで、『徒然草』はこんなに良いこと書いてるんやと思った。1,000年前の人たちと私たちで生活スタイルも考え方も違うけど、悩んだ時、幸せを噛みしめる時の思いは同じだった。

『徒然草 ビギナーズ・クラシックス』

本の内容

・文字が主体
・原文、訳文、寸評(解説)で構成されている
・原文の良さも味わいたい人におすすめ
・全部の段が乗っているわけではない。有名なものが多い

感想

この本は現代語が読みやすく、解説もわかりやすかった。電子書籍と紙の本を買った。好きなところは何度も読み返している。

ビギナーズ・クラシックスシリーズは、古典文学を気軽に楽しみたい方におすすめのシリーズ。現代語訳と丁寧な解説によって、古典の世界をより深く理解することができるよ。

古典は、私にとってただの古い書物ではなく、悩んだ時や辛い時に心を支えてくれる栄養書のような存在。怪しいスピリチュアルに頼るより、もっと早く古典を読んで学んでいれば良かった。

明日は、和歌と古事記のおすすめ本を紹介する予定。

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