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おとりに騙される?「デコイ効果」とは何か?

買い物中に、店員さんから3つの商品を提案され、最終的に2つに絞ることってありませんか?

自分の意志で選んだつもりですが、実は意図的に誘導されている可能性があるんです。


デコイ効果は、意思決定を誘導する"ずるい販売方法"?


「デコイ効果」とはおとり効果とも言い、他より見劣りする選択肢が提示されることで、意思決定が誘導される心理現象のことを指します。

たとえば、あるレストランのメニューに「松竹梅」のコースがあったとしましょう。

このうち「梅」のコースが他の2つのコースと比べて品数は少ない割に値段があまり変わらないとすると、つい「松」か「竹」のコースを選んでしまいませんか?

まさに消費者に2つの選択肢から選んで欲しい場合、あえて劣ったもう一つの選択肢を提示することで、最初の2つを選んでもらいやすくなるんです。

ちなみに、デコイ効果は2つの選択肢に1つを追加する(つまり、3つの選択肢を用意する)のが基本として言われていますが、その数は必ずしも決まっていません。

ただし、だからと言ってあまりに多すぎると、今度は「決定回避の法則」が働いてしまいます。したがって、最大でも5つ程度に留めることがおすすめです。


デコイ効果を利用するときは、顧客に真摯に向き合うべし


デコイ効果を活用する際のポイントは、選んでもらいたい選択肢を中間に据えておくことです。

たとえば、価格要素で選ばれる商品があったとしましょう。この場合、高価格、中間価格、低価格の3つを提示すると、中間価格が選ばれやすくなるのです。

このように、デコイ効果は非常に効果のある心理現象ですが、活用するときは倫理面にも留意する必要があります。やはり選択肢を意図的に操作することになるため、企業としては顧客に誠実に向き合っていることが前提で、顧客に不利益を与える誘導は避けるべきです。さらに、意思決定が誘導されているとわかると、ブランドへの印象も損なわれる可能性があることにも注意が必要です。

デコイ効果は、商品やサービスの選択率を高める効果がある一方で、倫理的な側面も考慮しながら活用することが重要です。企業と消費者の両方にとって、最適な選択を促進するために努力しましょう。

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