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知情意
一般に精神力の話をするときに使われる言葉。
精神力にも種類があって、
・知
・情
・意
と分けているのが日本ぽい考え方らしい。
『知』は知識。頭の中に入っている知識を、必要に合わせて組み合わせたり、引き出したり、いわゆる地頭の事を言うそうな。
『情』は「情熱」「愛情」「情け」ともいうように、熱い心だとか人間くさい部分のこと。この話をするときはいつも松岡修造さんを思いだす。
『意』は意志。ぶれない強さだったり、自分を通すチカラを言う。日本では特に重要視されていた精神力で、「胆力」とか「肚が座っている」とか言います。武士は自らの意志を見せるために、「ハラキリ」「切腹」の文化があるほど。魂はここに宿ると信じられていたんですね。
夏目漱石が語る知情意
夏目漱石は草枕という本で冒頭にこう語ります。
やまみちを登りながら、こう考えた。
智(知)に働けば角かどが立つ。情に棹さおさせば流される。意地を通とおせば窮屈きゅうくつだ。とかくに人の世は住みにくい。
3つの精神力、どれか一つだけがでっぱっていると社会を生きるのは大変。炎上したり、過激と言われるような発言をする方はこうした理由があるのかも。
ただそれだけ抜きん出た精神力を持った人材というのは、いつの世も「スゴイ人」なのは間違いないでしょう。
自分はこの3つのどれが強いのだろう。どういう特性があるんだろう。
そして憧れているあの人と比べた自分は、なりたい自分になるには、どの精神力が足りないんだろう。
少しでも成長できるために、考えるとおもしろい。