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#ファッション 記事まとめ

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ファッションデザイナーやブランド、サービスについての考察、コラムなどをまとめていきます。 無料部分でも十分記事が読める有料記事、読み物として面白い宣伝記事は、入れていきます。
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#コラム

なぜ婚礼衣裳は白なのか? 「ジャパニーズ・ウェディング展」をみて考えた

奈良県立美術館で6月19日まで開催中の「ジャパニーズ・ウェディング 日本の婚礼衣裳展」へ行ってきた。 この「ジャパニーズ・ウェディング展」は、江戸時代から昭和初期にかけての婚礼文化を、婚礼衣裳を中心に紹介する特別展である。 わたしはウェディングドレスの制作とリメイクをなりわいとしているが、ウェディングドレスのことは知っていても、日本の婚礼衣裳のことについては案外知らないことが多い。最近英会話をはじめたこともあり、自国の文化、特に仕事に関わる婚礼文化のことは知っておきたいな

ドレスは学問に貢献できるか?

わたしの活動が、なんと論文に掲載されました。 ドレスの仕事をしながら通信制大学に通うわたしですが、「論述」は大の苦手。このnote上でも、たびたびそのできなさっぷりを披露してきました。そんなわたしが、なんと論文デビューです。といっても、自分で書いたのではありません。 なんと、わたしのドレス活動が、学生さんの卒業論文に掲載されたのです。論文タイトルは「ウェディングドレスから見るファッションの消費文化」です。 掲載された論文の内容について読みたい方は、目次から「ウェディング

チョコレートは着るものです。

数年前のある日「わたし、ウィリー・ウォンカになりたいんです」という女性から、衣装づくりの依頼を受けました。(わたしの本業は、オーダーで衣装やウェディングドレスをつくるドレス作家です) ウィリー・ウォンカとは、ジョニーデップ演じる「チャーリーとチョコレート工場」の工場長。これがまあエキセントリックで不気味なチョコレート工場で、ダークファンタジー好きにはたまりません。 この映画のイメージで、チョコレートの衣装をつくってほしいそうです。しかも、板チョコをまるごと、そのまま着たよ

母から学んだお洒落心

お洒落の風を感じていたい私は、街に出掛けると必ずお気に入りのブティックを覗きます。買う買わないは関係なく、とにかくトレンドを押えておきたいのです。 私のお洒落心は、幼稚園の頃に目覚めました。母が買ってくれたフード付きのコートが幼い私の心をくすぐったのです。厚手のヘリンボーン生地のコートの襟がマフラーになっていて、その両端にはニットのぼんぼんが付いていました。私がファッションに興味を持ったのは母の影響が大きかったと思います。 母のファッションセンスとこだわりのおかげで小さい

【布マスク】デニム職人が本気で作ったkojima MASK

すっかり、マスクが自分の一部になっています。 せっかくつけるなら、心がときめくマスクの方が嬉しいですよね。 私も、お気に入りの布マスクがあります。 去年の夏に、友人から「旦那さんと一緒に」とプレゼントしてもらいました。それが「kojima MASK」です。 みなさんは、岡山県にある「児島」という場所をご存知ですか? 児島は、デニムの名産地です。 観光で訪れた時は、デニムストリートやデニムアイスがあり、デニム一色でした。 「kojima MASK」は、その歴史ある

雨の日にも晴れの日にも、ブランドストーンのサイドゴアブーツ

ファッション地獄に陥っていた頃、HUNTERのレインブーツを購入した。箱に入れて保管し、雨の日にだけ出す。購入して1年目は雨や雪が降るたび、せっせと箱から出して履いて、綺麗に拭いてしまっていた。が、出し入れが面倒になってきて、履かなくなってしまった。購入して2年目くらいで売った、状態が綺麗だったため(拭いてしまっていたから?)高く売れた。 その後1年くらいはレインブーツなしで生活していたのだが、大雪の日に靴をダメにしてしまったので再度レインブーツを買おうと決心した。ネットで

スーツとセットアップ、ジャケットの違いを徹底解説(前半)

メンズドレスファッションで外せないアイテム『ジャケット』について今回は考察していきます。 疑問に思ったことがある人も多いかもしれませんが、 『スーツの上着をジャケットとして単体で着ることはいいのか?』 『スーツと言ったり、セットアップと言ったりするが何が違うの?』 ということについて考察していきたいと思います。 ジャケットを着るときに、この違いを押さえていることがお洒落の土台になると思います。逆にここがずれてしまうと、いくらいいものを買い揃えてもなんか違うなと思われ

僕の服が好きな理由

執筆者:Na0ki Nagata (@nagat81) 京都出身・都内在住の会社員。ただの服好きが高じて、「服と僕」というブログを運営。心の琴線に触れた服の紹介や服を通じて考えたことを書いています。 このシャツをひと目見て、多くの人は何を感じるのだろうか? COMOLIというブランドのシャツ。このブランドを知らない人からすれば、ただの水色のシャツに見えるかもしれない。決して斬新なデザインがなされているわけでもないが、値段は1着2万円以上する。服にそこまでお金かけない人

【特集・コラム】呼吸をしない街が教えてくれた。「ファッションが楽しかったのはなぜか?」ということ。(佐藤亜都)

佐藤 亜都 / ライター 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。ニューリテールプラットフォーム「FACY」のオウンドメディアの編集やポップアップストアの運営を経て、デジタルマーケティング支援としてInstagram運用代行を行う。2016年より越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を手がけ、

【コラム】1杯のタピオカドリンクよりも安く、1枚の服が買える時代に

1杯のタピオカドリンクよりも安く、1枚の服が買える。一方で、物質としての実体のない仮想上のドレスには、100万円の値段がつく。そんな時代に私たちは生きている。 グローバル化とデジタル化は、私たちとファッションの関係性に良くも悪くも少なからぬ影響を与えた。インスタントにモノも情報も手に入る社会。そこでのファッションのあり方は、私たちが思い描いてきた“ファッション”とは大きく異なるように見え、「ファッションはもう、終わったのか」--そんな問いまでも掲げられている[1]。 この

なるほど!な、サステイナブルなファッションアイデア4つ

「サステイナブル」「エシカル」という言葉を最近よく目にするようになってきたと思うけど、デザインもなんだかオシャレとはちょっとかけ離れた、独特なものばかりじゃないの?って思ってる人も多いんじゃないだろうか。(私もつい去年までそうだった) けども最近は、世界中のいろんなアイデアや取り組みがメディアで取り上げられるようになり、知るアイデアの幅も機会も増えてきた。 そこで今日は 「こんな取り組みもあるんだ!」 という、ちょっと意外なファッションに関するアイデアやニュースを紹介します

2020年、ファッションテックのトレンドを徹底予測 !

明けましておめでとうございます。2020年もファッションテックを身近なものに感じてもらえるよう、ファッション×テクノロジーの製品やサービス、研究をわかりやすくお届けしていきます。2020年最初の配信では、編集部が今年注目しているファッションテックの動向を紹介、トレンドを予測してみました! 異業種×ファッションECで、ECサイトは新しい形態へ? 2019年はInstagram発ブランドが流行、InstagramやTikTokなど、SNSとEC機能を結びつける「ソーシャルコマー

ファッションには、無駄と消費が必要だ。

5月末、古着屋に6年間勤めた友人が退職した。彼とはもう10年くらいの付き合いで、10代の頃から洋服の話を延々としていた服バカ友達の一人だ。 当時は、まわりのみんなが「モード系」と呼ばれる、ハイブランドの洋服に憧れていた。思い返せば、あの頃バカみたいに洋服にお金をつぎ込んでいた。お金を貯めたことなど一度もない。シーズンごとに次々と繰り出される最新コレクションにありったけの資金をつぎ込み、どうしても欲しいお洋服のために泣く泣く手放したコレクションもたくさんあった。 ぼくは来る

たとえこの先、どれだけ大きな代償と引き換えになっても

2014年9月。 『TOKYO STARTUP GATEWAY』 セミファイナリストに選ばれた。 80人から半分以上が落とされて、 34人が生き残ったようだ。 わたしの事業プランを鼻で笑った、 東大だかの学生は、もういない。 鼻で笑う気にもならない。 次の審査では、 ファイナリスト10名が選ばれる。 450人のうち10人。 狭き門だが関係ない。全員抜くと決めている。 いま34位なら、あと33人抜くだけだ。 このタイミングで、 『TOKYO〜(以下『TSG』)』か