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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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2022年4月の記事一覧

『プラネットフォークス』 ASIAN KUNG-FU GENERATION

およそ1年ぶりの投稿。2022年に入ってから音楽について書きたいことは山ほどあったが、色んな事が落ち着いたタイミングで改めて投稿することとした。まずは月1くらいでも投稿していきたいと考えている。 とにかくアジカンの最新アルバムがあまりに良かったので、文章を書きたくなった。真面目に書こうと思っているうちに発売から1ヶ月が経ってしまったが、その代わりに作品を咀嚼する時間は確保できた。 思いのほか長編の作文となった、あくまで一般人の雑多な感想。 結成25周年のフェーズアジカン

世界のどこかで音を買う 〜海外旅行CD屋さん巡りのススメ その④

 前回の記事では、海外のCD屋さんの様子や、どうやって買うCDを決めるのか、といったお話をしました。  今回はその中で取り上げていた、「店員さんと話す」について深掘りしてご紹介します。 店員さんと話すと、いいことがたくさん せっかく海外に来たのだから、現地の人と話してみたい。だけど、何を話せばいいのかわからない、言語に不安がある、そもそも人見知りだ。そんな場合でも、あなたが音楽好きならばCD屋さんに行って、店員さんと話してみることをおすすめします。  なぜなら、いいことがた

フランク・ザッパの四分三十三秒

*『ex-music』(河出書房新社)および『ex-music(L)』(アルテスパブリッシング)より。フランク・ザッパがジョン・ケージの「4分33秒」をカバーしていた?という話。30年くらい前に書いた文章です。  レコーディングの日付がどこにもないので、必ずしも正確な話ではないのだが、昨年末惜しくも他界した、「アメリカの音楽」の偉大なるマエストローーフランク・ザッパの生涯で最後の録音は、ひょっとすると、ジョン・ケージの作品の"カヴァー"ということになるのかもしれない。しかも

「ディグディガ」元ネタ紹介:第14話

これは、漫画「ディグインザディガー」第14話公開に際して、原作の栄免建設と漫画の駒澤零(と、たまにゲスト)が淡々と元ネタ紹介をしていくコーナーです。 ゲスト:DÉ DÉ MOUSE 原作担当:栄免建設◆JET SET Tokyo JET SETは、1998年に京都で設立されたレコードショップ。 下北沢店のオープンは2002年で、現在の場所に移転したのは2009年。2000年からオープンしたオンラインショップは多くのユーザーを抱え、はじめとした各ジャンルで活躍するアーテ

ミシェル・ウィリスのカナダっぽさとアメリカっぽさ

ミシェル・ウィリスの新譜がすごくいい  ベッカ・スティーヴンスのインスタグラムで、ミシェル・ウィリスの新譜が出ることを知ったのが、4月13日のこと。すでにコアポートからフィジカルがリリースされていたのにまったく気がつかず(Amazonで探せなかった)、Spotifyで聴き始めたらとてもよいアルバムで、前作の「See Us Through」も好きだが、断然この「Just One Voice」のほうが私の琴線に触れたのだった。  例によって、柳樂光隆 氏がnoteにインタビュー

Re:New Orleans⚜️第1回◎PJモートンの新作『Watch The Sun』

ニューオーリンズ(NOLA)の音楽が新しい世代の活躍もあって楽しくなってきている。と、数年前から「bounce」誌の記事や「ブルース&ソウル・レコーズ」誌の拙連載などで触れてきた。今年は、ジョン・バティステがグラミー賞で注目を集め、4月から5月にPJモートン、トロンボーン・ショーティ、タンク・アンド・ザ・バンガスが揃って新作を出すなど賑やかだ。50年以上の歴史を誇る名物フェス「New Orleans Jazz & Heritage Festival」(以下“ジャズ・フェス”)

interview Michelle Willis:『Just One Voice』からクワイア、カナダ由来の影響まで

スナーキー・パピーのマイケル・リーグが主催するレーベル GroundUP Musicの中で最も飛躍したひとりが、シンガー・ソング・ライターのミシェル・ウィリスだろう。 ソロアルバムのリリースから、スナーキー・パピーとのコラボを経て、デヴィッド・クロスビーがSky TrailsやLighthouseなど、あらゆるプロジェクトで起用していて、今やクロスビーの活動のキーマンになっている。その鍵盤と声を駆使した刺激的なハーモニーは輝きを増している近年のクロスビーの音楽に欠かせない要

¥150

Ghost Box的憑在論・Radiophonic Workshopから英国地下音楽まで

マーク・フィッシャーが2014年に上梓した『わが人生の幽霊たち――うつ病、憑在論、失われた未来』によって、憑在論(Hauntology)の名は音楽ジャーナリズム内に広く伝播した、という前提で話を進める。憑在論とはジャック・デリダが提唱した概念で、大雑把に言えば「すでにないもの」と「いまだ起こっていないもの」、過去と未来という不在のつがいが、現在に幽霊のような普遍性を放つ状態を説明したものである。フィッシャーがこの理をもって音楽を語る際にBurialやThe Caretaker

羊文学「our hope」-エモと終わりなき地平線の先へ-

高校時代キムタクに憧れすぎてキムタクみたいなしゃべり方をしていたら、当時の世界史の先生にホリという不名誉なあだ名をつけられました。三代目齋藤飛鳥涼です。 最近木村拓哉の新しいドラマ「未来への10カウント」が始まりましたね。キムタクドラマ大好き人間の筆者は当然の如く見ているのですが、今作でもキムタクは相変わらず皿洗いしている水の音に負けそうなくらいぼそぼそしゃべっていてキムタクを貫いていましたね。 んでこのドラマには柄本明も出ているんですが、こちらも他のドラマでもよく見かけ

Jon Batisteの快挙とバウンス史

「Rolling Stone Japan」のWeb版で公開された「ジョン・バティステ徹底検証 グラミー5冠の意義、音楽家としてのポテンシャルを紐解く」というインタビュー記事の構成を担当しました。 今年のグラミー賞で最多となる5冠を獲得したルイジアナのアーティスト、Jon Batisteについてジャズ評論家の柳樂光隆さんが語るものとなっています。記事ではそのキャリアの歩みやジャンルを越境する音楽性、Beyoncéとの共通点など多角的な視点でJon Batisteの魅力を紐解い

¥100

Awich, 藤井風, WALLOWS, Charli XCX, Latto… | 新譜ピックアップ (2022.03)

2022年3月にリリースされたアルバムや楽曲から、おすすめ作品をピックアップしてご紹介します。 月次で記事を書いているので、過去分も読んでいただけると嬉しいです。前月分はこちら。 Awich - Queendom各所のインタビューでも触れられておりますが、BAD HOPのYZERRの「姐さんならもっといけるっす」という言葉が背中を押したという今回のアルバム。 力強いリリックとキャラクター、そして姐御肌なイメージのあるAwich。しかし、これまでのディスコグラフィーを追っ

#17 きゃりーぱみゅぱみゅが日本発のメタバースNFT「Metaani」とコラボ / ローファイ・ヒップホップの人気YouTubeチャンネルが視聴者に奨学金を贈呈 ほか

「CATCH WHAT'S NEXT」はシンガーソングライター、音楽プロデューサーとして活動しているYonYonと音楽ブロガー、HIPHOPライターのアボかどが 話題のテックニュースから最新ガジェット情報、音楽ニュース、HIPHOPスラングなどの豆知識まで、 普通のニュースプログラムでは聴けないカルチャーニュースを毎週月曜日、水曜日、金曜日の朝にリスナー目線で分かり易く解説していくPODCASTです。 面白いと思った方は #世界のカルチャー をつけてシェアしてみてください!

台湾的音楽 雲端司機 CLOUDRIVER 20代アーティストが魅せる底知れぬ才能

台湾の音楽を紹介するシリーズ。 雲端司機 CLOUDRIVER 台湾音楽のプレイリストを作っているのですが、その時に知ったアーティストです。 組んだプレイリストのテーマが、寝る前に聴きたいでしたので、チルな感じからベッドルームポップなどを選んでいました。雲端司機 CLOUDRIVERの楽曲も、まったりとした心地良い曲もセレクトしました。 でも、彼の楽曲をもっと聴いていくと、まったりとした心地よいものだけではなく、60年代~70年代の香りがするグルーヴ感のあるものもあり、幅

2022年1月ベストアルバム10選

もう4月になってしまいましたが、今年も月間ベストを選ぶことにしました。 2月3月も早いうちに選んでいきたいものです。そうこうしているうちに5月になっていしまいそうですが。。。 1月のランキングは以下の通りです。

¥100