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512.「出版ご検討のお願い」自分の気持ちを伝えたい。だから、こんな売り込みを始めて見た。前編【出版論⑬】


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「出版ご検討のお願い」


私みたいな無名の物書きは、すべて「売り込み」でしか本を出版することはできない。だからすべての今までの私の本はこのような手描き文で送っている。現在、私はこの方法で37社の出版社さんと出会い37冊の本が発行されている。今の世の中、何の世界でも売り込みはとても厳しい。だから、文章が上手いとか、下手だとかではなく、自分の感情や心を伝えるように努力し続けている。
  

☆「○○〇〇」出版ご検討のお願い☆


 
時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
突然のお手紙を差し上げます失礼をお許しくださいませ。
同封の資料は〈たったひとりで10,000人を相手にする方法『○○〇〇』というタイトルの原稿です。(お忙しい最中とは存じますがよろしくお願い致します)

☆本内容は、この大不況下、売り上げ不振、価格競争、リストラと呼ばれているこの時代に「他社との徹底とした差別化」・「独自性」を図るための戦術と、中小企業や小売店主、個人営業主や、これから独立を考えている方々、営業の新しい売り方、見せ方を考えている方々のにお役に立つ内容です。

☆今や、ネット、パソコンの普及と共に誰もがネットを使い、スマホ時代と言われているこの頃ですが、現実はデジタルだけではなく、アナログでしか心を伝えることができません。このような実情を踏まえて、あえて原始的かもしれませんが、やはり、伝達するためには様々な戦術が必要です。
☆そのために今まで失敗に失敗を重ね続けて30年。金額にして数億円の損出をしてしまった、私自身の体験とノウハウが本文には凝縮している内容となっています。

☆本内容は、他社から出版されている類似のものとは大きく異なり、むしろ、誰もが簡単に作れることを主とした、私のオリジナル「○○〇〇」のコツを実例見本付きで分かりやすくしたものです。

☆頁数が約230頁ぐらいあるためにまとめて送れず、全体内容だけしかお伝え出来ず、大変申し訳ありませんが、お電話、お手紙、FAX、メール等でご連絡いただければ、全体コピーを送らせていただきますのでよろしくお願い申し上げます。○○〇〇より
 👇の文章より。

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👆見にくいので清書してみました。

このように、毎回、オール手描き文直筆で「売り込み」をはじめた。

本当はメールで済むのですが、実際は机仕事(パソコン)を中心にしている人たちにとっては、苦痛でしかない...。

毎日、毎日、ほとんどの仕事時間はパソコン相手。
ほとんどの人たちは腰痛持ち。

そして、日々、校正、確認、連絡、編集に追われ続けている編集現場。
私から見ると、ほとんどの編集現場は過酷労働のかたまりのように見える。

そんな中で、ある意味「売り込み」はその編集の方々を追い込んでしまう気がしたのです。
それに、約240頁の原稿をメールで送っても現実は読むひまなどないし、私以外のたくさんの売り込みが各出版社には送られているからです。

その後、友人となった編集者さんや編集長さんに言わせれば、こんなに大変な仕事なんてない、という。

しかし、自分が担当して自社からヒット作品を出したいという夢は持ち続けている。私から言わせれば、編集者の人たちの方が文章能力ははるかに作家さんたちを上回っている気がする。

👇前号の部分より

出版社が1冊の本を出すのには資金がかかる。部数にもよりますが、1冊あたり約300万円から500万円以上かかるという。もちろん、本の印刷代もありますが、人件費や光熱費、営業費や取材費などもあります。もちろん、出版が決まればデザイナーに装丁デザインや写真撮影などもあります。(自社が忙しい場合は外部のフリーライターさんたちもいる)

本を1冊出版するためにはどれだけ大変な作業をするのでしょう?
売り込んだ作品は編集会議にかけられる。
作者から原稿が決定してから、出版社はさらに編集会議を続ける。
そして、「売るためにはどうするか?」「売れるようにするにはどうするか?」、書店に並んだときのことも想定する。

さらに、モニターを頼む場合もある。
各出版社さんたちは毎月新刊を出し続ける。
中堅どころでも月に5冊から10冊。
小さな出版社でも毎月1~2冊出し続けているところもある。
「売れなければならない」
「儲けを出さねばならない」、これは当たり前の出版社魂。

そして、著者とは初校から第3校、4校(なんども著者とキャッチボールして校正、修整、加筆等)を行う。

こんなときは、人手がなければ外部のライターさんたちが待機している。
もちろん、誤字脱字の校正マンも外注の場合もある。

また、編集の方々はただ、本の校正をしているだけでなく、現在関わっている出版の準備にも追われている...。

電子書籍やキンドルなどは出版社が発行しているもの以外のものは、それらのすべての工程がない。だから費用は掛からないが、第三者の立場、読者目線にかけてしまう怖れがある。それは、自費出版も同じ。

どうでしょう?自費出版でなくても出版社自身がリスクを背負っていることがわかる。


さて、次回は、私が数百社売り込んだ方法と結果をお伝えします。月に2か所から3か所にこの手描きの「出版ご検討のお願い」を送り続けた。あまり送りすぎれば、まるで出版社さんを天秤にかけているようになってしまうし、丁寧に出版社さんとおつきあいしたかったからです。ある人は毎週10通から20通の売り込みをしていると自慢していましたが、やはり、一つひとつ丁寧に、願いを込めて、敬意を持って送ることだと思うのです。


次回【後編】に続く~


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※さて、毎回、過去作品ですが。「noteと著作権・noteの著作権」として、お役に立ちますよう5作品ずつご紹介いたします。もうすぐ600作品超えてしまうとバックナンバーから消えてしまいますので、(自分の「記事」には残ります)消える前に5作品ずつ掲載することにしました。その後は過去記事のバックナンバーマガジンを作成して保存します。それまでお時間がありましたら「著作権の基本編」をお読みください。みなさまのお役に立てば幸いです。



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ラインスタンプ新作登場~


「noteと言う世界」第3章書くnote「出版論」シリーズを始めました。どうか引き続きお読みください。
また、日々、拘束されている仕事のため、また出張も多く、せっかくいただいているコメントのご返事。お問い合わせメール、お手紙等のお返事がかなり遅れています。しかし、必ず読ませていただいて、翌週には必ずご返事させていただいていますのでどうかお許しください。

では、また(月)(水)(金)にお会いいたしましょう。
いつも読んでいただいて心から感謝申し上げます。


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※本内容は、シリーズ「noteの世界」というテーマで著作権等を交えて解説、感想及びnoteの素晴らしさをお伝えしていく予定です。
私たちの著作権協会は市民を中心としたボランティア団体です。主な活動は出版と講演会活動を中心として全国の都道府県、市町村の「著作権・肖像権・SNS等を中心」にお伝えし続けています。皆様から頂いた問題点や質問事項そのものが全国で困っている問題でもあり、現場の声、現場の問題点をテーマに取り上げて活動しています。
それらのテーマの一部がこのnoteにしているものです。ぜひ、楽しみながらお読みください。
noteの世界は優れたアーティストの世界です。創作した人たちにはわからないかも知れませんが、それを読む人、見る人、聴く人たちがリアルに反応してくれる場所です。もし、本格的なプロの方々が参入してもこの凄さには勝てないかもしれません。プロもマネのできないnoteの世界。これからも楽しみにして皆様のnoteを読み続けています。

私たち著作権協会では専門的なことはその方々にお任せして、さらに大切な思いをお伝えします。
本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
                    特定非営利活動法人著作権協会


「クリエイター著作権全般」特定非営利活動法人著作権協会(NCA)

著作権noteバックナンバー👇見てくださいね~

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