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516.出版社が倒産してしまった...。こんなときは、どうしたらいいんだろう?【出版論⑮】


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そして、次の本が東京中心の書店に配本された....。
ついにデビュー。
だが、まだまだ終わらない...。

あと2冊の本も驚いたトラブルに巻き込まれることとなる。
私は、本の神さまから見放されているのではないだろうか?
次回、デビュー作の紹介と、ともに残りの2冊の子どもたちの信じられない、過酷なデビューが待っていた...。
👆前号まで

 
 
本というのは、発行日より少し前に書く書店に並びます。
私のデビュー作は12月15日でしたが、12月10日前にはすでに書店に並んでいたので驚きました。
私は都内に出向くたびに寄る大好きな書店は新宿の紀伊国屋書店です。
 
この書店は自社でも出版物を発行している書店さんです。
なんといっても専門書も多い。
もう一つは東京駅前にある八重洲ブックセンターです。
ここでいつも、出版社さんの情報や出版物の傾向、動向などもリサーチしています。
 
書店さんというのはただ、本を陳列するのではなく、いかに見やすく、わかりやすく、見つけやすくするための工夫が施されています。
部門別、ジャンル別にわかりやすく店頭に並べられています。
 
私の本はどちらかというと専門書の分野「知的財産権」等の法律書の部類になるのですが、私は弁護士でも、弁理士でもありません。
 
あくまでも創作者側の人間で著作者です。
そのため、出版社側はあえて、専門書に置かず「ビジネス書」「啓もう書」等の分野に置かれるようになりました。
 
その理由は、例えば時代劇や歴史専門コーナーに異質のものを置くことによって嫌でも目立たせるというような手法を考えたようです。
 
私の内容はほとんど実体験をもとにしたリアルな知的財産権の本で、一般的なビジネスを営んでいる人を対象としていたからです。
 
そして、私自信が作製した装丁デザインも、あえて白い表紙が多いビジネス書の中で「真っ赤」、すべて赤い表紙にして嫌でも目立つ表現にしました。本のタイトルは、知的心理戦略「著作権ビジネス活用法」(近代文芸社刊)です。


©NPО japan copyright association 著作権ビジネスの活用法: 知的心理戦略 1998/12/15


 
これからの新時代の鍵は著作権にある。情報の発達により、情報が、より多くの人達にとって、自由に利用しやすくなった。情報を積極的に戦略的に有効利用すべきであるとする、著作権ビジネスの活用法を説く。
 
【主な内容】第1章/新時代と著作権/第2章/知的財産ビジネス活用法/第3章/著作権法と興行所有権法/第4章/著作権ビジネス活用法/第5章/著作権は誰にでもある/第6章/著作権ビジネス最前線/第7章/著作権を利用した知的企画戦略/第8章/著作権戦略のための自己発想法/第9章/知的心理戦略と人間心理/第10章/著作権と知的広報戦略/第11章/知的財産権における法的戦略/第12章/アイデア関連の資格を取ろう/
 
本来は、1冊の原稿が3冊となり、この1冊の本によってやがて数十冊にその章によって各1冊ずつに広がって行った。
 
 
私は書店に置かれたという翌日に新宿の紀伊国屋さんと八重洲ブックセンターに一日いた。もちろん、自分のためのリサーチでもあるし、自分の本がどのように置かれてどんな人が手にするのか、を見たかったからだ。
 
相変わらずこの2つの本屋さんはお客さんが多い。
私が書店さんについてすぐさま向かった先は自分の本の置いてある場所。
 
すると、驚いた…。
本が平積みとなって置かれていた。
本というのは本棚に差し込まれてしまい本の背中という狭い範囲となるが、平積みだと正面に積まれるため人の目に入りやすい。
また、新刊コーナーにしばらく置かれる。
(これは出版社の営業の方の努力。書店に直接かけ合って少しでも目立つところに置きたい。平積みでお願いしたいと書店さんに営業している)
 
このときが本が「売れるか?」「売れないか?」が決まる
もう、私の胸は張り裂けそう。
 
ああ、誰も私の本を手にしない...。
ああ、見てくれている人がいる..。
…だけ?
 
おっと、手に取って開いて立ち読みしている。
なぜか自分の体の一部が触れられているような錯覚を起こしてしまう。
おっと、私の本をレジに持って行った人がいる。
 
ああ、私はここにいる...。
まるで姿のない幽霊のようにその人の後ろ姿を見続ける。
やっと、2人目、3人目...。
そして、私もお客さんの一人となって自分の本を買う...。
本にカバーが付けられ輪ゴムで止められて私は自分の本を受け取る...。
そう、私は一応デビューしたんだ...。私は胸に本を抱きしめながら、涙が止まりませんでした….。

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さあ、次は3冊の本の2冊目となった...。
なんと、次も中堅出版社の老舗。社長直々の連絡を頂き、私のデビュー作作品も読んでくれているという。そして、かなりの年配者の社長だったが、温厚で丁重で、私を褒めてくれて、出版の契約をしたいという。私の2冊目の本の原稿もすべて目を通してくれた。なんと素晴らしい。なんと運もいい。まだ1冊目を出したばかりなのに...。
 
そして、第1回目の初校から始まり、4校まで重ね。本のタイトル、本の装丁、表紙、帯デザインまでとんとんと進む。もちろん、私がデザインすれば外部の装丁デザイナーに大金を支払わずに済むためか、すべて私が担当した。さらに本のページ数は340頁、サイズも大判サイズ。
 
そして、いよいよ「出版契約書」を交わした….。
しかし、発行を前にして、この出版社は倒産してしまった….。
なんと晴天の霹靂...。
 
実は、さらに3冊目の次の本も「出版契約書」を交わした後に倒産してしまった...。
 
喜んだのも、ほんのつかの間...。
 
こんな場合どうしたらいいのだろう?
私は途方に暮れた...。



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※さて、毎回、過去作品ですが。「noteと著作権・noteの著作権」として、お役に立ちますよう5作品ずつご紹介いたします。もうすぐ600作品超えてしまうとバックナンバーから消えてしまいますので、(自分の「記事」には残ります)消える前に5作品ずつ掲載することにしました。その後は過去記事のバックナンバーマガジンを作成して保存します。それまでお時間がありましたら「著作権の基本編」をお読みください。みなさまのお役に立てば幸いです。



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ラインスタンプ新作登場~


「noteと言う世界」第3章書くnote「出版論」シリーズを始めました。どうか引き続きお読みください。
また、日々、拘束されている仕事のため、また出張も多く、せっかくいただいているコメントのご返事。お問い合わせメール、お手紙等のお返事がかなり遅れています。しかし、必ず読ませていただいて、翌週には必ずご返事させていただいていますのでどうかお許しください。

では、また(月)(水)(金)にお会いいたしましょう。
いつも読んでいただいて心から感謝申し上げます。


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※本内容は、シリーズ「noteの世界」というテーマで著作権等を交えて解説、感想及びnoteの素晴らしさをお伝えしていく予定です。
私たちの著作権協会は市民を中心としたボランティア団体です。主な活動は出版と講演会活動を中心として全国の都道府県、市町村の「著作権・肖像権・SNS等を中心」にお伝えし続けています。皆様から頂いた問題点や質問事項そのものが全国で困っている問題でもあり、現場の声、現場の問題点をテーマに取り上げて活動しています。
それらのテーマの一部がこのnoteにしているものです。ぜひ、楽しみながらお読みください。
noteの世界は優れたアーティストの世界です。創作した人たちにはわからないかも知れませんが、それを読む人、見る人、聴く人たちがリアルに反応してくれる場所です。もし、本格的なプロの方々が参入してもこの凄さには勝てないかもしれません。プロもマネのできないnoteの世界。これからも楽しみにして皆様のnoteを読み続けています。

私たち著作権協会では専門的なことはその方々にお任せして、さらに大切な思いをお伝えします。
本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
                    特定非営利活動法人著作権協会


「クリエイター著作権全般」特定非営利活動法人著作権協会(NCA)

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