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【読書】「パイドン」プラトン(著)

本書では、ソクラテスが弟子との対話を通して、「哲学者としての在り方」「魂の不死」について言及していく。

「パイドン」は難解な用語が使われていないため、哲学書としては読みやすい部類に入るだろう。とはいえ、容易に理解できる作品でないことはたしかだ。

私が最近ハマっている池田晶子さんも、プラトンの影響を強く受けていると聞いた。プラトンを読めば、池田さんの考えもより分かるようになるのだろう。今回はそんな目論みもあって、「パイドン」を手に取るに至った。

哲学は、「考える」と「生きる」が不可分であるように思う。要するに、「何かを考え、より善いことを知ったなら、自らそう生きなければならない」ということだ。ソクラテスの最期を読むと、それが見事に合致していた。

本当の意味での「考える」は、決して頭だけの働きを指すのではない。それはソクラテスの最期が教えてくれる。生きることに影響を与えない考えは、いくらでも無意味になり得る。

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