中島 大知

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中島 大知

ライター|とある会社のマーケティング部に所属。Webメディアの記事作成・広告ライティングなどを担当しています。|元警察官

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【読書】『きみのお金は誰のため』田内 学(著)

中学生の主人公・優斗が、ひょんなことから大富豪の「ボス」と出会い、「お金の正体」と「社会のしくみ」について学ぶ経済教養小説。 内容は、前回読んだ「お金のむこうに人がいる」とほぼ同じ。それでも退屈に感じなかったのは、小説として純粋に楽しめたからであろう。今回の読書で、わたしの中にも田内イズムがずいぶん浸透したように思う。つまり、個人レベルの経済活動においても、その延長線上にある「自然」や「人」について考えられるようになった。 お金そのものには何の価値もない。よく考えれば当た

    • 【読書】『ちゃんと話すための敬語の本』橋本治(著)

      敬語を、単に「目上の人への尊敬の言葉」として捉えるのではなく、相手との距離を意識し、人間関係を円滑にするための作法として捉え直した一冊。 10年くらい社会人をやっているが、たまにヘンな敬語を使うときがある。さすがに「いまの表現はおかしかったよな」と気づきはする。が、振り返っても「何が正解かハッキリしない」なんてこともあるから、これまであまり気に留めなかった。 「敬語を正しく使いすぎると時代劇になる」と本書でも指摘されている。いくら文法的に正しくても時代にそぐわない表現にな

      • 【読書】『お金のむこうに人がいる』田内 学(著)

        元ゴールドマン・サックスの金利トレーダーである田内学さんによって書かれた経済入門書。お金の数字に価値を置くのではなく、そのお金によって「誰が、誰を幸せにしているのか?」という問いから経済を考える。 NewsPicksの動画で著者のことを知り、せっかくなら本を読んでみようと思ったのがきっかけだった。この本は経済の専門知識がなくても読めるようにやさしい言葉で書かれているので、経済に疎いわたしでも理解しやすかった。 最近出版されたお金の教養小説『きみのお金は誰のため』も読んでみ

        • 【読書】『自分とか、ないから』しんめいP(著)

          東大卒で引きこもりだった無職の著者が、人生の生きづらさを感じていたときに「東洋哲学」と出会い、その経験をもとに書き下ろした哲学エッセイ。 迷いも苦しみも、「ない」ものを「ある」と思い込むことから生じる。だから、「ある」ものの「なさ」を見抜きなさいとお釈迦様は言っているのではなかろうか。 絶対無である「空」の境地からみれば、「自分」なんてものはない。すべてがつながっているわけだから、どこまでが「他人」でどこからが「自分」なんて分けられない。なんとなく、このあたりまでは理解で

        【読書】『きみのお金は誰のため』田内 学(著)

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        • 一旦読み終えた本
          144本

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          【読書】『私とは何か』平野 啓一郎(著)

          序盤から著者の結論ありきで話が進んでいったので、少々退屈に感じてしまった。 本書では、人間の基本単位である「個人」の対立軸として、対人関係ごとに現れるさまざまな自分「分人」をもちだしているのだが、それはあくまでも他者によって規定しうる自分であって、自分そのものの存在を問う内容ではなかったからである。これには、そもそもわたしが勝手な思い込みを前提に読み進めてしまったのも問題だっただろう。 「分人」という考えには納得できる。だが、自分の前になぜわざわざ「本当の」とつけたのだろ

          【読書】『私とは何か』平野 啓一郎(著)

          【読書】『悪いことはなぜ楽しいのか』戸谷 洋志(著)

          ちょっといけないことをしたときの、心が踊るあの感じ。 意地悪、自己中、復讐にも絶妙な快楽がつきまとう。しかし、なぜそんな気持ちになってしまうのか。ホッブズ、ショーペンハウアー、カント、ハンナアーレントらの言葉を引きながら、人間の「善悪」について考える。 子どもの頃、悪いことをたくさんしてきた。 その中でも特に、学校やクラブチームでのルール(規則)を破ることが多かった。なにも人のせいにするつもりはないが、そこには、とにかく型にハマることが嫌いな父親の影響が少なからずある。

          【読書】『悪いことはなぜ楽しいのか』戸谷 洋志(著)

          【読書】『グロテスク 下』桐野 夏生(著)

          読むほどにハマる「グロテスク」。 ついに下巻に手を出し、和恵の日々の出来事や心境を綴った第七章「肉体地蔵」は、のめり込むように読んでしまった。 グロテスクは、東電OL殺人事件と呼ばれる実際の未解決事件をモチーフにした作品といわれている。殺害された女性は、昼間は一流企業で働く高学歴エリート会社員で、夜は娼婦として街頭に立って自ら客を引いた。 社会的に認められ、金銭的にも余裕のあるはずの彼女が、なぜそんな二重生活を送らなければならなかったのか。その動機の部分に、人々はつまずいた

          【読書】『グロテスク 下』桐野 夏生(著)

          【読書】『確実にお金を増やして、自由な私を生きる! 元外資系金融エリートが語る価値あるお金の増やし方』肉乃小路 ニクヨ(著)

          ニクヨが好きすぎるあまり購入した。 ニクヨというのは、この本の著者であり、お金のプロやコラムニストとしての顔をもつニューレディの肉乃小路ニクヨさんのこと。女装家というインパクトある見た目と、聡明で上品な言動とのギャップに惹かれ、気がついたら彼女(彼?)の出ているYouTube番組をコンプリートしてしまう始末。 ちなみに、好きな番組は、女性誌媒体の「with」の公式チャンネルと本の要約サービス「flier」の公式チャンネル。どちらもニクヨさんの魅力がたっぷり伝わる番組なので、

          【読書】『確実にお金を増やして、自由な私を生きる! 元外資系金融エリートが語る価値あるお金の増やし方』肉乃小路 ニクヨ(著)

          【読書】『ていねいな文章大全』石黒 圭(著)

          「最後まで読んでもらえる文章」の書き方を、108課にわたって徹底的にトレーニングする本。 仕事上、文章を書く機会が多いので、文章術に関する本は普段からなるべく目をとおすようにしている。じつはこれまでの執筆のなかでも、文章表現だけでなく、文法的にも「これでいいのか」と迷うことが少なくなかった。が、本書との出会いをきっかけに、それまで抱いていた不安がずいぶん解消されたように思う。今後は付箋を貼った箇所を中心に、何度も読み返すようにしたい。

          【読書】『ていねいな文章大全』石黒 圭(著)

          【読書】『文豪たちの口説き本』

          どちらかと言えば、口説くほうだと思う。 いきなり何を告白しているのかと自分でも驚いてはいるのだが、そう書き始めた手前、いまさらあとには引けない。 学生の頃からいくつか恋愛というものをしてきたけれど、その人の人となりが最もあらわれてくるものが恋愛なのではなかろうか。その様子は、文豪たちの口説き方をみてもありありと伝わってくる。 太宰の口説き文句はやはりさすが。モテる理由がよくわかる。

          【読書】『文豪たちの口説き本』

          【読書】『グロテスク 上』桐野 夏生(著)

          東電OL殺人事件をモチーフにしたといわれる「グロテスク」。 主人公である“わたし”の心には、「意地悪をしたくなる」という悪魔が潜んでいる。その悪意の対象となるのが妹のユリコと、“わたし”と同じ女子校にかよう同級生の佐藤和恵。ユリコは周りを畏怖させる美貌から、そして和恵には身の程知らずという理由から“わたし”によって徐々に陥れられていく。 ちょうど昨夜、女子校卒の友人に当時の学校生活について聞く機会があった。 階級社会はあるのか、同級生同士の足の引っ張り合いはあるのかなど、

          【読書】『グロテスク 上』桐野 夏生(著)

          【読書】『Excel 仕事のはじめ方』古川 順平(著)

          これまでは感覚にたよってExcelを操作してきたのだが、毎日の業務であつかうデータが複雑になり、自分が作成したExcelをメンバーと共有する機会も増えてきたので、基本から学び直すことにした。 本書は、書店で何冊か立ち読みしたなかでは図解が多くて自分好みだったのだが、やや難しいところもある。そのあたりは後日YouTubeで調べながら使い方を覚えていきたい。

          【読書】『Excel 仕事のはじめ方』古川 順平(著)

          【読書】『ロジカル・プレゼンテーション』高田貴久(著)

          現在のビジネスの現場に求められる「考える力」と「伝える力」を磨くための一冊。 本書は、外資コンサルや総合商社などの企業研修で特に支持されており、ビジネスマンとして価値の高い仕事を遂行するための5つの能力(論理思考力、仮説検証力、会議設計力、資料作成力)をそれぞれ詳しく解説している。 日頃参考にしている某SEOコンサルティング会社がこの本を紹介していたので、気になって読んでみた。中身がストーリー仕立てになっており、解説もセットになっているので理解しやすい。ただ、MECE(漏

          【読書】『ロジカル・プレゼンテーション』高田貴久(著)

          【読書】『人は成熟するにつれて若くなる』ヘルマン・ヘッセ(著)

          生老病死をテーマに書いたヘルマン・ヘッセのエッセイ集。 若さと同様に、老いることを肯定できる人はどれだけいるのだろう。そんなことがふと頭に浮かんだ。 生きていれば誰もが年をとる。ゆえに自分のこの先の人生を考えてみても、年齢に抗うことなどしないつもりだ。それにふさわしい心構えと知恵を持ちながら、人間らしく老いていきたい。

          【読書】『人は成熟するにつれて若くなる』ヘルマン・ヘッセ(著)

          【読書】「SEO対策のためのwebライティング実践講座」 鈴木 良治(著)

          SEO対策のためのWebライティングの教科書。 約10年前の本だけに、さすがに内容が古いと感じる部分はあるものの、SEO対策への考え方はいまとさほど変わらない。SEO対策とはつまるところ、「当たり前のことをおろそかにせずに実践できるか」に尽きるのだろう。 内容を確認せずにネットで購入したため、失敗しても仕方ないとなかば諦めていたところもあったが、そう悪くない買い物だった。

          【読書】「SEO対策のためのwebライティング実践講座」 鈴木 良治(著)

          【読書】「たった1日で即戦力になるexcelの教科書」吉田 拳(著)

          関数は、SUMしか使ったことがない。 ほかにも覚えなくてはならないと言いながら、既に5年が経過しているありさまだ。 基本的には、「できることが増えると仕事は楽しくなる」と考えているから、こういうことも好き嫌いせずに覚えなくてはならないと思っている。 そんななか見つけた「たった1日で即戦力になるExcelの教科書(マンガ版)」。もちろんこの1冊だけでExcelが使いこなせるわけではない。が、この本はマンガ仕立てで読みやすいし、ページ数も多くない。「Excelを使えるようにな

          【読書】「たった1日で即戦力になるexcelの教科書」吉田 拳(著)