ブランド価値を解剖せよ:定量化できなくても思考停止はダメ! #マープス
無料のオンラインマーケティング勉強会「マープス」の今回は、ゲスト回。
ユニリーバで仕事をされていた木村元(きむらつかさ)さんです。
講義を聞いて、買わざるを得ない本になりました(講義中にポチりました)。
ブランド価値は何にどのように貢献しているのか?
ブランド価値が、今の売上にどれだけ貢献しているか? は、難しい問いですよね。でも、マーケターは、こんなことが問われる場面があります。
「認知率がいくら上がれば売上に返ってくるの?」
「ブランドイメージが上がると売上が上がるの?」
「マス広告ってコンバージョンにどう寄与してるの?」
これらの疑問が出るのは当然です。数値化できないと、投資判断ができません。今回の講義は、ブランド価値の定量化、ブランド価値ってこうやれば測れるよ! という内容の講義です。
ただ、ブランド価値は、一般の人の脳内にあることが多いので、最終的には、アンケート調査に頼るしかなく、予算が潤沢にないマーケティング部門には、継続的に計測することが難しいことはよくあります。とはいえ、ブランド価値を因数分解して、どの要素に響く施策かを考えないと、ブランド価値をないがしろにする施策しか生まれません。
ちゃんとブランド価値の構成要素を因数分解して、ブランド価値の要素について考えましょう(数値化できなくても)、というメッセージを講義から受け取りました。
それに、お金をかけたアンケート調査ができないなら、一部のユーザーにインタビューするだけでもいいそうです。自分たちがブランドに対して、信じているもの、伝えたと思っている強み、伝えたいメッセージが、実は伝わっていなくて、思い込みだったということを知るだけでも違うそうです。
ブランド価値を測る項目
営業視点の項目としては、「配荷店舗数」「店舗内の視認性」「ECサイト内の回遊しやすさ・決済しやすさ」など観測しやすいものが多いです。
マーケティング視点の項目は、(サービスについて)「知っている」「思いつく」「購入候補に入っている」など観測ができません。でも、アンケートによって、これらの数値を取得できている企業であっても、これらの数字をどう使っていいかわからないと言います。
(ブランド想起)
・自社/競合の認知率
・自社/競合の想起率
・自社/競合の購入率
・自社/競合のリピート率
・自社/競合の愛着
(ブランドイメージ)
・自社/競合の強いイメージ
・自社/競合の弱いイメージ
・POP(Points of Parity)同質点、満たすべき最低条件
・POD(Points of Difference)差別化ポイント
まずは、「アンケートによって数値を計測することを考える」。予算がなければ「顧客へのインタビューを行う」。十分にインタビューできない、あるいは、顧客への個別のインタビューさえ難しければ、「ブランド価値の要素を理解した上で、どういう施策をするかを考え」なくてはいけません。
マーケティングという数値化しにくいことであっても、やはり経営は、施策がどのように売上に跳ね返っているか知りたいものです。そこで大変役に立つ分析方法を講義内で教えていただきました。
(講義のメモから起こしたので、ちょっと雑かもしれません)
個別の要素に対して、前年とどう変わったかを確認する方法です。これにより、例えば、売上が落ちたことと合わせて、どの項目が、下がっているかを確認することができ、その対策が打てます。詳細な因果関係、相関関係を見るものではありませんが、これだけ見ても、施策や今後の方向性を話し合うには十分じゃないでしょうか?
まとめ
先に書いた通り、まず、アンケートによってブランド価値を計測することを考えたいところ。しかし、うちもそうですが、計測のために予算が潤沢にはありません。そのため、「顧客へのインタビューを行い」たいところです。これは、サービスを利用した顧客に評価を確認してくれている、近くの部署にお願いできそうです。
それでもインタビューする数は十分ではないでしょう。ブランド価値の要素を並べて、どの項目に効くか、を考えて、部内で施策を練りたいところ。マーケティング部に予算をくれる経営層、組織の上長に説明するために、こちらの本は必読のようです。読んで、チーム内に共有したいと思います。
ほんと、マープスは課題図書が多くて困ります。すごく地道に消化してってますので、許してください。
いい歌を詠むため、歌の肥やしにいたします。 「スキ」「フォロー」「サポート」時のお礼メッセージでも一部、歌を詠んでいます。