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いつか来る死


糸井さんと対談しているのは
小堀鴎一郎というお医者さんだ。
元は外科医で、今はお年寄りの訪問診療をしている。
森鴎外の孫だそうだ。

今までに500人近くを看取ったそうだ。
  (書かれていた時期では460人とか)

在宅と入院でのメリットデメリットを
とてもフラットに話していた。
患者さんに入り過ぎてしまうという事もなく
いろいろな人がいるから、と。


家で最期を 
と みんな思っていても本人だけが思っていなくて
ご飯の支度ができるようになったら退院する
 と言った人がいるという話などは何とも言えない。

孤独死させたくないと入院させても
そばに誰もいない時に亡くなることも多い。

私の父も、夜中の見回りの時は
まだいつもと変わらず、
いつものように、今日は眠れないのね
と思った と施設の人は言っていた。

自分の死を意識するとかいうが
小堀先生は80を過ぎて毎日かなりの距離を運転し
死を常に意識したりはしないし、それが普通だと言う。


ですよね~~の話の中にこんな話があった。
歩けなかったのに
家で自分でトイレに行きたいと必死にリハビリして
退院していった人もいる、と。

人それぞれ、
カルミネーション(最高点・極致・到達点)
というものがあるのではないか と。



糸井さんが考えるなら読んでみようとは思った私ではあった。




大江健三郎さんが亡くなった。
彼が真剣に考えた広島や沖縄やいろいろな事柄と共に
彼と彼の世代を軽視するような人々が増えたら嫌だと心から思う。

(0202)

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