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【疲】を深ぼってみた

こんにちは。
養生担当 “ のぶ ” こと千葉宣貴です。
当月も宜しくお願い申し上げます。

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はじめに

前回の記事では『うるおいと睡眠』と題して、うるおい(陰液)と睡眠のつながりで養生を考えました。

今回は疲労の【疲】の漢字から養生とどうつながるか書きます。

これまで養生は呼吸改善がスタートであり"軸"とお伝えしてきました。

呼吸と"疲"のつながりも当然あります。そのあたりも含めて"疲"を深掘りますのでよろしくお願いいたします!!

⇩前回記事はこちら⇩

『疲』の成り立ち

まず初めに「疲」の言葉の意味や成り立ちをみていきます

疒 + 皮 = 疲

"疲"を分解すると、やまいだれ+皮膚の"皮"です。
やまいだれは心身の不調をあらわす漢字につかわれる部首でなじみがありますよね。
"皮"はカラダの表面、われわれ鍼灸師が術を施す人体最大の器官です。

余談ですが、わたしは鍼灸師の一番のつよみを皮膚を直接ふれることだと考えています。
それだけ価値ある資格をもっていることに誇りをもちましょう。

【意味】
つかれる , おとろえる

"つかれる"は言葉通りですが"おとろえる"という老化にかかわる意味も持ち合わせています。

また老化をもっとも認識しやすいのは外見ですから"皮"がつかわれていることはとても納得できます。

『疲』を東洋医学からみてみる

疲れる・疲労は東洋医学ではどのような状態か。
わたしは"気血津液の虚"や"中庸からの逸脱"と考えています。

くわえて養生・呼吸の視点でいうと"ニュートラリティ"を失っている状態です。

『疲』の漢字

前述した通り、疒 + 皮 = 疲 の形声文字です。

皮は五行でいう"金"。
五主の"皮毛"です。

また五臓では"肺"です。
気血津液では"気"の要素がつよいことがわかります。

疲れたときにため息をついたりしませんか?
ひとは呼吸を変化させて心身を調整しているのでイメージしやすいでしょう。

「病は気から」といわれるくらいですから、この気をいかに上手にあつかえるカラダになるかが疲れ、疲労とむきあううえで最もカギであると考えています。

ということは毎度の記事でお伝えしているとおり、本来あるべき呼吸をみにつけることでそれは解決できます。

まずは"肺"の機能をひきだすためにキチンと"息を吐く"ように行動してみてください。
呼吸がゆっくりで回数が減るだけでも省エネですので、当然つかれにくいでしょう。

⇩ こちらの記事を参考にしてみてください ⇩


五労

くわえて五労は非常に便利です。
前述した"ニュートラリティ"を失っています。
ある行動の"つづけすぎ"のせいで偏ってしまった状態とイメージしましょう。
5つのパターンがあるので紹介しますね。

久しく歩くと筋を傷る(久行)
久しく視ると血を傷る(久視)
久しく坐ると肉を傷る(久坐)
久しく臥すと気を傷る(久臥)
久しく立つと骨を傷る(久立)

これらを臓腑に変換すると

久しく歩くと"肝・胆"を傷る(久行)
久しく視ると"肝・胆""心・小腸"を傷る(久視)
久しく坐ると"脾胃"を傷る(久坐)
久しく臥すと"肺・大腸"を傷る(久臥)
久しく立つと"腎・膀胱"を傷る(久立)

⇩ こちらの記事を参考にしてみてください ⇩

では疲労にたいして真っ先に気をつけたいことは何でしょう。
それは"久臥"です。
あらゆるはじまりの気を傷られてしまいます。
「病は気から」と考えたら優先順位がおのずときまります。

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