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【詞】冬眠と泡沫


眠れない夜に 魚が空の川渡る想像してる

眩い鱗の冬の星 源流は白い

私も鏡に映る記録を束ねては

名前も付けずに風にのせ

この世に似た地のあの人へ


遠い土地で鳴いた鳥と舟を浮かべた旅人

忘れたように 枯れ葉の束を抱き

懐かしく眠る


嘘もまた浮遊する

どうにも話の蔵が錆びてく

枝分かれのあの夢はいつの日も

泥濘の花みたいに

移ろう毎に見える言葉の隙間に

また冬季を通す




こちらは2022年に投稿した "冬眠" と "泡沫" という詞を一つにまとめたものになります


投稿当時から、この2つを合わせてみたら面白そうと思っていて、2年越しの実現になりました

読み返してみて、どちらも良い詞だなと思います


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