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【詞】ゆきどけ


斜めの季節だ 斜めの季節が来たんだ

亡霊みたいな希望が 砂を掴んでやまないのだ

一人でいいのに というか 一人じゃないのに

不安で押し潰されそうなわけじゃないのに



斜陽は笑う 人波は人波なだけで

とけこもうとするから 思い出せればいい

晴れてるのに 雪が降るから 悲しいんだ

そうじゃなくても 虚しいんだ



答えもなく 電車に乗る 世界を見送った

夜のいりえへ向かった



斜めの季節だ 斜めの季節が来たんだ

亡霊みたいな四方が 嵐の跡を刻むのだ

一人でいいのに というか 一人にはなれないのに

壁が喋りだすわけじゃないのに



斜陽は笑う 人波は人波なだけで

とけこみたいから 歩き出せればいい

晴れてるのに 雲があるから 悲しいんだ

そうじゃなくても 虚しいんだ



答えもなく 流離う 鳥を見送った

夜の扉を開けたまま



斜陽は笑う 人波は人波なだけで

とけこもうとするから 思い出せればいい

晴れてるのに 雪が降るから 悲しいんだ

そうじゃなくても 虚しいんだ



答えもなく 電車に乗る 自分を見送った

桜の木を数えていた





詞の新作です
全体的に、抽象的な文章になっています

一人じゃないのに、不安で潰されそうなわけじゃないのに落ち込むことが、実際に何度もあるので、具体的な言葉として入れてみました

気持ちを切り換えるって難しい



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