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「力」とスキル:ランニング感覚

ランニングを続けていて故障や体調不良、中断がなければ大抵の場合、当初は伸び続けますよね。出れば出るほど、やればやるほど記録が向上していく。これがランニングの楽しみの1つ、競技選択する上でも大きな要因になりますが。

止める時、意欲喪失する時もここがスタートだからこそ、伸び悩んできた時にイヤになることも多くて。競技選手なら「才能の有無」にたどり着き、「シューズを置く」ということもよく見られる光景です。


ですが、よく考えて頂きたい。

確かにやればやるほど「力」は付いていきます。体力、筋力、持久力、気力もそう。経験という名の「力」もついていくことでしょう。心肺機能もそう。身体の機能、生理的機能は疲労蓄積などで落ち込む以外は基本的にランニングに適応していきます。

ですがランニングのパフォーマンスを支えるのは「力」だけではありません。もう1つ大事な「技術」という要素がありますよね。

こちらが抜け落ちる人が多いです。


確かに最近ではランニングエコノミー、フォームをしっかり創り、効率よく動く。ロスを減らす、ケガを回避するという話しもよく聞きますし、実際に取り組んでおられる方も増えています。喜ばしい限りで。

ドリルや動的ストレッチなどもそう。

ただそれでも身体動作・操作性の追求、取り組みはどうでしょう?意識はどこまで向けられていますか?

いわゆる素質やセンスと言われる部分の大半はこの辺り、自分でも改善可能な領域が多く含まれていたりします。もちろんここにも限界があって、超一流・一流クラスは平均値以上の面があるでしょうけど。

大抵の人はその領域のもっと手前で折り返してしまいます。

「力」×「技術」=走力(パフォーマンス)

という式を考えると、技術だけを高めてももちろん走力の向上は限られます。両方が必要ですね。

ですが「力」を付けることに注力し過ぎ、後者の技術を場合によっては既存している場合もあります。力みのない「良いフォーム」、動きをしていたのに、無理やり走り込んだり、スピードや追い込みを繰り返した結果、「力」で走るクセが付き、フォームが悪くなっている場合も多いです。

操作性、動作が「力」を活かす方向に傾いちゃうんですよね。


そうではなくてあくまで「力」も付けつつ、操作性や動作、内的な意識も向上させ、両面でレベルアップしていく。その「結果」として自然に近い形でペース設定が上がっていく。距離が伸ばせるようになる。

そういった方向性も大事です。頭だけで設定した形で強引に持っていかない。そういった心構えも必要でしょう。

あなたは元アスリートだから戻ってくるのが早い。素質が違うからと言われることもありますが、どちらかというとそういった知見や経験、意識や技術とのバランスの問題、課題の面も大きいと思っています。


ランナーとしても、コーチとしてもそういった方向での追求、探求は楽しいですし、実験をしながら、試行錯誤を重ねながら取り組んでいく。それもランニングの楽しみ方、魅力だし、多くの人に伝われば良いなと思います。

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