地図とFコード
どうも西尾です。
暑い日々が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
暑さのあまり夜も寝苦しいですね。
地図とFコード
街中を歩いていると紙の地図を片手に笑顔で楽しそうに歩くお爺ちゃんやお婆ちゃんたち。
この暑い中で歩くのも大変そうだなと思い、お爺ちゃんお婆ちゃんの列を横目に見ながら先を急いだ。
そう言えば、近頃、紙地図を持って歩いている人なんてあまり見かけなくなった。
観光地に行けば、紙の観光ガイドマップなどを片手に歩いたりするが、ここ大阪の、それもビルに囲まれた街中を地図を片手に歩くなんてことは少ないかもしれない。
楽しそうに歩いているお爺ちゃんやお婆ちゃんたちは観光というより、大阪市中の街歩きをしている人たちだと思われる。
意外かもしれないが大阪には古い歴史があり、難波宮が置かれていた時代は日本の首都になっていた。
紙地図片手に街歩き、皆さん楽しそうで私も加わりたいと思った。
ただ、この暑さの中では私の体はもたないかもしれない。
紙地図を片手に歩くことが少ない代わりに、スマートフォンを片手に地図アプリを起動させて歩くことは多い。
位置情報を取得すれば現在地も瞬時に把握できて、ナビゲーション機能も使用でき、とても便利でよく助けられている。
さらに、地図の画面表示も空中写真に切り替えたり出来るので見ているだけでも楽しい。
スマートフォンの小さな画面の中に写し出される地図にも様々な情報が載っている。
その情報を読み取る、つまり、地図を読む。
例えば、地図を見ていると「文」マーク(学校の地図記号)や、ギリシャのパルテノン神殿のようなマーク(博物館・美術館等の地図記号)、本を開いた状態のようなマーク(図書館の地図記号)が多く集中している地域があったりする。
こういうのを見ると、この地域が文教地区であることが想像つく。
以前、地図が読めるなんてすごいですね、と言われたことがある。
その方は地図を見ること自体苦手で、さらに、少し方向音痴なところもあるとのことだった。
その方は大阪北東部のJR沿線に住んでいるとのことで(具体的な自治体名や路線名、最寄駅名は不明だが)、ある時、その方とその方の奥さんの二人で天王寺ミオ(JR天王寺駅直結の商業施設)で開催されたイベントに向かうのに、現地に到着するまでに2時間以上も時間を要したことがあった、ということを教えてくれた。
どうも、奥さんも方向音痴なところが有り、ご夫婦二人して別方向へ向かっていたとのことで、途中で気が付いて引き返すも、途中の乗り換えについても地図を見ているだけでは分からなかったらしい。
この話を聞いて、こういう人もいるんだなと驚いたのと同時に、ご夫婦二人して方向音痴で全く別方向へ行ってしまうのも何だか面白くもあり、可愛らしくて微笑ましくも思えた。
地図を読むということがすごいことなのかは分からないが、人によっては地図を見ること自体嫌いという人もいる。
これは別に自慢でも何でも無く、私自身、特別すごいことだとも思わないが少しくらいならば地図を読めるし、極端な方向音痴ということも無い。
ただし、方向音痴ではないが極端な音楽音痴というのか、私にもそういうところがある。
誰かと一緒にカラオケに行くと爆笑されるくらいに音程がずれてしまう。
歌の歌詞が映し出された画面の斜め上に音程のズレ具合を「ーーーー」のような感じの棒線で表してくれる。
私が歌うと見事に音程が外れてしまう。
正しい音程で歌えれば一直線の「ーーーー」で済むのだが、私の場合は決まって「====」二重線になってしまう。
簡単な曲ならいけるだろうと思い、友人に選曲してもらい歌うも「====」が続いてしまう。
だから、カラオケは苦手だし、ここ5年くらい行っていないし、一人でも行こうと思わない。
何となしに、中島みゆきさんの「地上の星」を歌うと、意外にも音程が合っていて「ーーーー」が多かったのは嬉しかったが。
思い返すと昔から音楽音痴なところがあった。
学校の音楽の授業も苦手で、歌を歌うテストがあると毎回低い点数が付けられた。
曲を聞いたりライブに行くのは好きだが、自ら歌ったり演奏したりすることからは離れるようになった。
数年前に実家を離れて大阪で一人暮らしを始めた。
ちょうどコロナが流行り始めた年だった。
せっかく一人暮らしを始めても外出もあまり出来ずに退屈していたところ、実家に置いてあった姉の中古のアコースティックギターを頂戴した。
生まれてこの方、音楽音痴の私であったが楽器を演奏してみようと思った。
楽器が奏でられるようになると趣味も増えるし丁度いいと思った。
ギターと言えばストロークにコード、他にもなんやかんやあるが詳しくは分からない。
ストロークも8ビートストロークや16ビートストロークと様々な種類がある。
コードも色々あって難しい。
YouTube動画を見ながら色々とチャレンジしてみる。
ストロークのやり方はこれで合っているのかと一人で頭を悩ましながらも、合っていることにしてコードの押さえ方に入った。
コードで躓いた。
数あるコードの中でFコードが出来ない。
指が言うことを聞いてくれない。
左手の人差し指を第1フレットの6本の弦に合わせて押さえて、残りの中指、薬指、小指でそれぞれの弦を押さえる。
左手が言うことを聞かないので右手を使って無理矢理にでも押さえるも数秒後には指が離れてしまう。
小指を第3フレットの4弦に合わせていると、先に押さえていた中指が離れていく。
こんな感じが永遠に続く。
私にはやはり音楽は厳しいのかもしれないと思った。
私は歌が綺麗に歌える人や楽器を演奏できる人がすごいと思う。
コロナが明けて今まで通りの生活に戻ると、実家から持ってきたギターは部屋の隅っこに追いやられてすかっり部屋の一部となった。
無造作に床に直置きしているのでインテリア家具とも言えないギター。
さぁ、どうしようか。
以前、何方が書かれたかは忘れたがエッセー本を読んだ。
そこに書かれていたのは、子供の頃や最初のやり始めた頃に出来なくて躓いたことでも、大人になったり、ある程度時間が空いてから再び挑戦してみると、意外にも前回躓いたところは難無く出来てしまうこともあるのだとか。
それなら私ももう一度ギターに挑戦してみるのもありかもしれない。
歌うよりはギターが良いかな。
埃を被って部屋の一部と化したギターが再び音色を奏でる(再び、なのかどうかは分からないが)。
そんな日があってもいいと思う。
地図を見るのが嫌いな人もふとした時に地図を眺めると以前ほどの嫌悪感が無くなっているかもしれない。
もしくは、誰かに道を尋ねられて地図アプリを起動させて説明していることもあるかもしれない。
私も頑張ってFコードを弾いてみよう。
地図とFコードは似た者同士なのかもしれない。
以上になります。
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