これからのセールスは 「コンテンツを作れる人」 が勝ちます。
そろそろハッキリさせましょう。
営業におけるゲームモデルの前提が変わった今、「どんな能力を持った人がトップセールスになって行くのか」を。
私の中では、ひとつの結論が生まれいています。
これからの時代は、コンテンツを作れる営業が勝利するでしょう。それは営業の世界でも #コンテンツファースト の時代がやってくるという事です。
この考えは、先日セレブリックスが開催した テレワーク購買モデル大研究 という、New normal(withコロナ)時代の購買や営業のスタンダードをディスカッションしあうイベントでも話題になりました。
こうしたディスカッションでは、「トップセールスの条件」というお題を出しても、大抵の場合はそれぞれが異なる意見や解を出します。
しかし、今回のイベントではそうなりませんでした。
・コロナ禍における購買や消費を研究される博報堂買物研究所の山本所長
・BtoB営業、インサイドセールスの最先端を行くBIZREACHの茂野さん
・セールステックの世界では知らない人はいないbellFaceの西山さん
・自営業組織をDXにより進化させたコニカミノルタジャパンの富家さん
みんながこぞって、「これからのセールスはコンテンツ。」と口を揃えるのです。勿論、これを私も強く認識・体感しております。
今回のnoteでは、これからのセールスに知っておいて欲しい、セールスコンテンツについて解説していきます。
このnoteでは、上記の購買モデル大研究のイベントでの内容と、
2020年5月30日に開催されたセールスNo.1GP~オンライン~で私が解説した内容を記します。
コンテンツファーストの時代がくる。
先行き不透明なこの時代、企業(個人も)の消費は鈍ります。仮に潜在的には企業にとって必要な商品だったとしても、今、導入の意思決定をすることを渋るのです。
私たちが営業するお客様の心理はこの状態です。
意思決定をしようとしない人に、導入した方が良い理由を示す強烈な動機が必要です。
そしてテレワークが珍しくない今の時代、その動機付けの方法は必ずしも言葉だけではありません。
そこで登場するのがコンテンツです。
ここではこのコンテンツを、顧客の心を変化させたり、行動を変容させるような、トリガー(引き金)のようなものだと整理しましょう。
セールスコンテンツとは何か?
セールスにおけるコンテンツ(以下セールスコンテンツ)といっても、その内容は多岐に渡ります。
初回訪問で使用するセールスシートは勿論のこと、個別企業に向けた提案書もそうですし、その提案書の中に差し込む、導入シミュレーション、事例資料(成功事例・活用事例・導入事例)、競合比較表・・・
場合によっては、営業が発する訴求トークや切り返しトークもひとつのセールスコンテンツと言えるかもしれません。
もしかしたら企業によってはこれらを既に作っているかもしれませんし、マーケターがやってるよ、という声もあるでしょう。
そうなんです。コンテンツ自体は何も新しいモノではありません、しかしこのコンテンツを「営業」が作れるかどうかが その命運を分けると考えます。
マーケターの作るコンテンツが悪い訳ではありません(むしろ超重要)、しかし「購買しようと思っていない目の前のお客様を動かす引き金」としては動機が弱いのです。
なぜなら、マーケティングコンテンツはある程度の母集団の集まったセグメントを対象に、そのニーズを満たすコンテンツとなっており、お客様当事者の心を動かす ときめくメッセージ にはなっていないからです。
また、スピードの観点でもセールスパーソンが作ることは重要です。
営業やマーケティング全体で使用するコンテンツを作ろうとすると、一定数の情報を集めて資料を作ったり、クリエイティブにこだわりすぎてしまい、時間がかかるのです。
セールスコンテンツであれば、1社(1人)の顧客を動かすための情報整理やコンテンツの作成なので、スピーディーに対応が可能です。
上記のように、お客様の態度を変える影響力とスピードの観点で、営業が作るコンテンツは有効です。
貴方は今すぐにでもコンテンツを作れる
この話をすると100%に近い形で、言われるご相談があります。
「私、コンテンツなんて作れません」
果たして本当にそうでしょうか?
皆さんはきっとお忘れなのです。
訪問営業をしていた時も、私たちは沢山のコンテンツを仕込んでいました。それは時に「訪問のネタ」と呼んだり「おみやげ」と言っていました。
そうなのです!営業が集めた、お客様にとっての耳より情報、お役立ち情報、これらは全てコンテンツになり得るのです。
商談時に聞けた他のお客様の声や、業界の傾向…これらの情報も全てコンテンツにすることができます。
※勿論守秘義務を裏切る行為はNGです
ただこれまでと唯一違うところは、情報はなるべく見える形にすることが重要だということです。
なぜならオンライン商談では、会話に合わせて資料を使うというよりは、資料を中心に商談が進むからです。
※資料に書かれている事と話していることが違うと驚くほど頭に入りません
最終形態は自分がコンテンツになること
コンテンツの最たるゴールは自分がコンテンツになることです。
特にコロナ環境では、プッシュの新規営業をしにくい時代です。(自粛ムード、会社にキーマンが不在等)
そうすると、出来るだけ反響型の営業を行いたい企業が、こぞってマーケティングコンテンツを作ります。
そうすると残念なことに世の中にはジャンクなコンテンツで溢れます。
お客様はどの情報が正しいかわからないし、情報が多くて比べるのをも嫌になってしまうのです。
※Amazon等でモノを買う時、見比べて疲れてしまうことありませんか?
そうなると、結局最後は「信じられる人からモノを買う」傾向がより一層高まります。
信じられる人との会話の中から消費が生まれる経済の世界を、会話経済=カンバセーションエコノミーと呼ぶそうです。
※博報堂買物研究所 山本所長より
※海外での購買・消費傾向は会話経済がトレンド
そうした時に、専門性が高くオリジナリティ溢れるコンテンツを発信しつづけて、自分が頼られる存在になることがとても大切なのです。
○○さんが、お勧めをするから。
○○さんが、提案してくれたから。
そのためには、顧客に信用され信頼される人物にならなければいけません。この信用と信頼については別途noteを綴ります。
終わりに
これからの時代、「トップセールスはコンテンツが作れる人だ」という話をしました。
コンテンツは出来る限り早く作れた方が望ましいです。
なぜなら、お客様にとっては「最初に情報を持ってきた人」がコンテンツメーカーですあり、その優位なポジションを築けるからです。
しかし、より良いコンテンツを作ろうとすれば、勿論クリエイティブにこだわれればそれに越したことはありません。そうした場合、クリエイティブ作成の向き不向きは出てきます。
そういう意味では、コンテンツを作る人とコンテンツを使う人がタッグを組み、それぞれの持ち味を生かしチームで勝利する…というのも新しいセールスの姿かもしれません。
「新しい時代のトップセールスはチームで作るもの。」これまでとは異なる新しい価値観の幕開けなのかもしれませんね。
完