苦しいこと辛いこと悲しいことが人の数だけある
職場である幼稚園にお弁当箱とサランラップ、アルミホイルをおいてあってお弁当をつくれないときに、コンビニで買ったおにぎりや、おかず、サンドイッチ等をお弁当箱につめてごまかしてました。
『小鳥とリムジン』のリムジン(理夢人)のお弁当屋さん『リムジン弁当』では、自分で用意したお弁当箱に詰めてもらえます。『リムジン弁当』が近くにあればよかったのになぁ。
いい匂いと食べものと人との出会いに恵まれれば、はじめの一歩につながる愛と勇気のお話しです。
小鳥とリムジン 小川糸
あら。この間読んだのは母親がアルコール依存症で、これはセックス依存症の母を持つ小鳥のお話し。幸せは人によって違うというけど、苦しいこと、辛いこと、悲しいことが人の数だけある。無傷な人なんていない。
小鳥とリムジン。ふたりが歩んできた道は悲惨で壮絶だ。読んでいて、げっ!となるほど。小鳥は鬱々してるけどリムジンは飄々としていて不思議なところがある。それぞれの傷口は違い、それとの付き合い方、戦い方も違う。彼らのように、匂いや食べ物、人が絆創膏になる人もいりし、ならない人もいる。
夫もわたしも、それぞれ違う傷口があったけど痛い、辛い、苦しい、せつない、傷ついたなんて言葉でいっている暇はなかった。ただ生きていただけ。
山伏でもあるリムジン。登山にたとえるのはわたしにぴったりはまる。なるほど。同じ山でも違う。同じ痛みでも、同じ苦しみでも、同じ幸せでも景色とか難易度が違う。同じ山なのに。
はじめての企画#本代サポートします でみとんさんが購入してくださった本です。
不思議なのは、この企画でそれぞれの好みで購入された本たちなのにどこかつながっているように思えるの。
Mrs.chocolate さんの『シャギー・ベイン』と『小鳥とリムジン』の母親の依存症。小川糸さんの文章によしもとばななさんのようなところがあって。凹凸って、ばななさん「あなとぼう」という表現していたような。よしもとばななさんの選書は、葵さんで。山はblancheさんだし。かすかなつながりがおもしろい。
みとんさんがお読みになった本、図書館に予約したら84番だったのでみとんさんのご好意で送っていただきました。
ありがとうございました。