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【医療に基づいた】筋トレを行う上で必要な知識を伝授致します!

最近筋トレブームが来ています!
自分磨き、運動不足改善などいろいろな目的を持って筋トレを行っている方が年々増加しています🏋️

筋トレをする上で実際に何を行えばいいのか、頻度がわからない方はそう多くはないと思っております。

ネットで調べると色んな意見があり、実際にどれが自分に適しているのかと思う方はいらっしゃると思います😅



今回はやり方、頻度を学ぶ以前に筋肉について知識を持つ必要があります。

理由はネットで記載されている回数や頻度は個人によって異なります。
筋肉についての知識が無く、ネットに載っている情報で筋トレメニューを考えて、実際に行うことは間違いではありませんが、効率よく筋肥大、筋力アップ💪、筋肉痛を予防するために筋肉の知識はすごく重要になってきます!


では筋の基礎知識とトレーニングとして

1.筋力増加のメカニズムについて
2.パワートレーニ ングとスロートレーニングについて

2つの内容に関してお伝えさせていただきます!

基礎知識として他にも、筋の構造と機能と筋力トレーニングの実際の効果についてお話をさせていただこうと思いましたが、ネットでいくつもの記事があるので今回は、筋力増加のメカニズムについて筋の形態学的要因と神経学的要因に分けて詳しく説明をしようと思います!

さらに、パワートレーニングとスロートレーニングに関する最新の文献を参考にお伝えできたらなと思います^_^


筋力増加のメカニズム


筋力トレーニングはパフォーマンスの向上、筋骨格系の機能改善などを目的に広く実施されます。
筋力トレーニングによる筋力増加の要因は、形態学的要因神経学的要因に大別することができます。

形態学的要因

筋サイズの変化筋力トレーニングの継続により筋サイズの増加が起きることはよく知られています。

MRIやCT、超音波といった機器を使った研究により、解剖学的断面積(ACSA)が比較的短期間の筋力トレーニング(8 ~ 12 週間)により増加することが判明しています。

文献によると、6ヵ月間というより長期的な研究での高負荷筋力トレーニングによる筋力、主動作筋の筋活動の変化を調べた研究があります。

筋肥大はトレーニング開始時から6ヵ月の間にプラトーに達することなく、増加し続けている

プラトーとは簡単に説明すると成長が止まることを言います。

さらにトレーニング開始から2ヵ月目以降は、大腿四頭筋筋力とACSA は平行して増加しています。筋肥大はいずれ減速するかプラトーに達すると考えられているが、経験5年以上のボディビルダーを対象とした24週間の筋力トレーニ ングの研究で、上腕二頭筋のACSA は変化しなかったと報告しています。

多くの研究で ACSA を筋の一点のみで測定し、筋サイズの指標として使用している。しかし近年の研究により、一点のみの筋断面積の測定結果は多点の測定結果と比較して信頼性が低く、大まかな変化を予測する場合にのみ有効であることが報告されています。

理論的には、筋線維の走行方向に垂直な生理学的断面積(PCSA)が筋の収縮力評価に有効であると考えられます。

しかし、PCSA を正確に測定するには、筋ボリュームや羽状角の評価、筋長の推測など、様々な課題があるのが判明しています。

PCSA を測定する代わりに、いくつかの研究では、筋力トレーニング後の筋体積の測定を行っています。

どの測定方法が筋力の評価にもっとも適切かについては結論がでていないが、文献によると PCSAと筋体積のほうが、ACSA と比べて関節のピークトルクとの相関が高いと報告しています。

上肢と下肢のトレーニング効果の違いトレーニング歴のない対象者の場合、筋力トレーニングによる筋肥大効果は、上肢の筋力の方が、下肢筋力と比較して大きいことがわかっています 。

理由として、下肢の筋力、特に大腿四頭筋や下腿三頭筋は抗重力筋であり、上体の筋と比べて日常生活の中で、持続的、かつ比較的高負荷で活動しているため、筋力トレーニングにあまり反応しないのではないかと考えられます。

選択的肥大全体的な筋肥大の程度は、筋間や、同じ筋でも筋の長軸上の部位により異なることが知られています。

文献によると、大腿四頭筋の筋力トレーニングにより、大腿直筋では大腿中央で 23.2%の筋肥大が得られたのに対し、外側広筋では 7.5%しか肥大しなかったと報告しています。

大腿直筋の筋肥大はその長軸上の部位により10 ~ 50%までの幅があったと報告しています。筋肥大は各部位の負荷や筋活動の違いに大きく影響され、このことは同時にエクササイズの種類や筋各部のメカニクスの影響を受けることになるとしています。

例えば、大腿四頭筋の4つの部位では、それぞれ長さ-張力関係が異なり、したがって各角度でのトルク発揮も異なると考えられます。いくつかの報告は、大腿四頭筋や上腕二頭筋の筋肥大はもっとも太い部分(たとえば大腿中央部)で最大となるとしています。


神経学的要因

一定期間のトレーニングによりタスクに特異的な筋力増加が起こることや、固有筋力(断面積あたりの筋力)の増加が起こることから、筋力トレーニングに対する神経学的適応は重要であると考えられます。

トレーニング適応の特異性神経学的要因の存在を示す証拠として、多くの筋力トレーニングの研究から、動的な筋力増加が(1RM)が等尺性筋力の増加よりも大きいことが挙げられます。

これらの結果が、トレーニング課題実施の際に特異的な学習が起こることを意味することはあきらかです。このような課題特異性には課題に特有の姿勢調節も関係します。

ヒトが力を発揮するためには、体の各部で支持基盤をつくるように各筋が働くことが不可欠である。トレーニング後の筋力と筋パワーの増加は実施された姿勢に特有のものであり、固定筋やその収縮連鎖は、同じようなエクササイズを行っても異なる可能性がある。

クロスオーバー(交叉性)トレーニング効果片側の筋力トレーニングによって反対側の筋力が増加することに関しては、いくつも報告があります。

一側の股関節筋をトレーニングする場合、体幹筋も共同筋としてトレーニングすることになり、体幹筋のトレーニング効果が対側の股関節筋の筋力増加に影響を及ぼす可能性があると言われています。

筋力トレーニングの開始時期は、筋内の正しいコーディネー ション(固定筋、共同筋、拮抗筋)を学習する時期であると考えられます。

このトレーニングのクロスオーバー効果は筋活動レベルと速度に特異的であるとの報告もあります。この学習効果の程度は、それ以前の対象者の活動レベルやトレーニング課題に関する協調性 / スキルのレベルに依存しており、このことがクロスオーバー効果の多様性の一因となっていると考えられます。

イメージトレーニングいくつかの筋では、純粋に中枢神経系の適応といい得る筋収縮をイメージすることによって筋力が改善するとの報告があります

拮抗筋の同時活動運動中の拮抗筋の活動レベルは、運動速度や可動範囲など様々な要因に影響されます。拮抗筋の同時収縮は、収縮した程度に応じて筋力が低下するだけでなく、相反抑制によって主動作筋の活動を抑制します。

文献によると、等尺性膝伸展の筋力トレーニングの最初の1 週間は拮抗筋の筋活動低下が著しいことを報告しています。また別の文献では、6ヵ月間の膝伸展筋の筋力トレーニング後に、高齢者ではハムストリングスの同時収縮が低下することを報告しています。

しかし、もっと複雑な多関節運動や全身運動では拮抗筋の活動レベルはもっと高く、筋力トレーニングによる変化の程度ももっと大きい可能性がある。


パワートレーニングとスロートレーニング

パワートレーニング

日常生活動作の能力には、筋力よりも筋パワーが関与するとの報告があり、筋パワーは死亡率に関連するとの報告もあります。さらに、加齢に伴い、筋パワーは筋力よりも低下率が大きくなるともいわれています。

筋パワーを増加するためのトレーニングには、従来より行われている筋力トレーニングのみでなく、瞬発的な動きを取り入れるなど速さを意識したトレーニングを加えることが必要と考えられている。

健康な高齢者が筋パワーを増加させるには、40 ~ 60% 1RM の軽~中等度の強度で 6 ~ 10 回、1 ~ 3 セット、高速の筋力トレーニングを行うのがよいと提言している。

その中で、パワートレーニングは従来の筋力トレーニングと比較して筋パワーを増加させるのに優れており、機能の 改善に関してもパワートレーニングの方が優れているとのエビデンスが提示されている。


スロートレーニング

速いスピードでの動きを意識したパワートレーニングとは反対の、筋力トレーニングを従来よりもゆっくりとしたスピードで実施するスロートレーニングについても研究がなされています。

スロートレーニングは、特に高齢者では骨関節系の疾患を 有する率が多くなることや、心血管系の問題を有する割合も多いことから、関節や心血管系に強い負荷のかかる高負荷トレーニングではなく、弱い負荷でトレーニング効果を上げることを目的としています。

若年者を対象にスロートレーニング(3 秒挙上、1 秒保持、3 秒下降)と通常速度での高負荷および、低負荷トレーニングを比較した文献によると、スロートレーニングで血圧が上昇せずに高負荷トレーニングと同等の筋肥大が得られ、等尺性筋力は増加したと報告しています。

この結果から、動的な筋力を増加させるためには高速でのトレーニングが必要かもしれないが、血圧の上昇が心配される場合、骨関節系疾患に対してはスロートレーニングが有効であると結論づけています。


まとめ

筋の基礎知識とトレーニングに関して、筋力増加のメカニズム、パワートレーニングとスロートレーニングの観点から解説させていただきました!いろいろな方の記事を参考に自分の意見も述べさせていただきました!

筋トレという括りではありますが、それぞれどのような効果が期待されるのか、速い・ゆっくり運動を行う理由は何なのかが今回理解できたのではないでしょうか。

筋トレを行うにつれて、一つ一つに意味があり、それぞれ効果や方法、回数、頻度等も異なり、結構複雑な内容ではあります。私も筋トレをしていますが、いろんな記事を見ているとやはり皆様が書いている記事と異なる点が沢山あったので、今回はエビデンスに基づいた内容をお伝えさせていただきました。

長くなりましたがご覧いただきありがとうございました😊

次回も有用な情報をお伝えできるように頑張りますので
今後もよろしくお願いします🙇


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