スッキリの反対、〇〇〇〇の効能
「スッキリ」の反対の気持ちをあらわすオノマトペ。
あなたはすぐに分かりましたか。
こたえは「モヤモヤ」です。
さて、この「スッキリ」と「モヤモヤ」を、もう少し別の言葉で言い表すと、何になるかわかりますか?
答えは、「排出」と「溜め込み・消化」です。
スッキリとは外側に出すことで、モヤモヤは内に溜めることなのですよね。
当たり前すぎますか。
私はこの二つが「真逆の意味」なのだと気づくのに、40年以上もかかったのですが、普通こんなことは「当たり前」として認識されているものなのでしょうか。
インプットとアウトプットは、これに似ていると思うのですが、少しニュアンスが違う。インプットは「意図して、主体的に中に入れる感じ」ですが、モヤモヤは「意図せず私の中に入り込んでくる感じ」がします。
さて、この「スッキリ」と「モヤモヤ」の関係性を理解しておくと、それこそ「スッキリ」すると思うので、まとめます。
まず、「スッキリ」と「モヤモヤ」は、カラダで考えると分かりやすい。
カラダで行われるモヤモヤ&スッキリ行為⤵
私たちは、汚れて気持ちが悪いから、お風呂に入りスッキリします。伸びた髪をカットしたときも、気持ちがスッキリする。このように私たちは、モヤモヤ(溜め込む)とスッキリ(排出する)を繰り返して生きている。
つまり私たちは、「本来あるべき自分」に戻れた時、「自分らしくなれてスッキリする」感覚が生まれる。爪を切るような些細な行為も、突き詰めれば「自分のあるべき良き姿」に自分を戻すためにやっていることです。
さて、カラダの例をあげましたが、問題は「アタマ(心)」です。
私たちは、いつもできれば「スッキリした心でありたい」と思って生きています。中途半端な、納得しかねる、はっきりしない問題を抱えたままであるとモヤモヤします。一方でその問題が、「なるほど」「はっきりした」と納得できるとスッキリします。
(少し前に、ネガティブ・ケイパビリティについて書きました⤵)
上の記事では、他者が絡んでいたりしてどうにもできない「モヤモヤ」を持ち続ける辛さにたいして、「最後にゃ死ねるんだ」という極端な考え方についても触れました。
今日は、この「モヤモヤ」と「最後にゃ死ねるわ」の間のことを書きたいのです。モヤモヤしたって、私たちはすぐ死ぬわけにはいかないからです。
モヤモヤするとき、私たちは胆力を試されています。
つまりモヤモヤを、「うまく咀嚼し、消化し、栄養とできるか」どうかの胆力。腹の中にモヤモヤをキープして、牛のようにエサを反芻させながら、自分の中の「納得」や「腑に落ちる感覚」にまで消化させてゆけるかどうか。
この、一見とてつもなく面倒くさく思える回り道ですが、「自分なりの解答」を得る過程には、簡単に手に入れたスッキリ行為(やけ酒など)では得られない、一生モノの宝が詰まっています。
ロープレで、裏技を使ってワープして早くゴールしても、強い武器や有効なアイテムが手に入らないのと同じです。
だから逆説的ですが、シンプルにスッキリと生きたいならば、一度とことん「モヤモヤ」し、その複雑さを紐解く必要がある。
人一倍くよくよしがちな、ぐるぐる思考の天才である私は、モヤモヤする出来事にも、当然、人一倍のたうちまわります。
「まだ悩んでんの?」
そのように、知人などからウザがられぬよう、一人で静かに悩みます(笑)
そして、その問題の本質に辿り着けたあかつきには、「その答え」が自分にとっては「受け入れがたい答え」だったとしても、それをまず呑み込み、私のカラダの中に刻みます。
どうやら、私の想いとは別に「これが真理だと受け入れざるを得ない」という出来事が、人生には時々起こるのです(涙)
(受け入れがたい答えの例⤵)
しかし、ひとつの本質的解答を得られると、二度と同じパターンで悩むことはありません。
これぞスッキリの極み。
後に訪れる似たような苦しみを、一切合切ショートカットできるというのが一番のメリットで、これこそ人生を生きる上で、一番大切な「魔法のカギ」だと、私は思う。
だから若い人には、少しでも早いうちに「本質的なこたえをひとつでも多く手に入れるぞ」と決めて生きていただきたい。
そうすれば、長く生きれば生きるほどに、人生がイージーモードになる。
そのための回り道のチャンスを、みすみす捨ててはもったいない。もし私に子供がいたら、ほぼ、そのことのみを伝え続けると思う。
そうして、あらゆることを考え尽くし、やれることをやった後は、すっぱりとあきらめよう。
「最後には、死ねるわ」と。
そんな私が、数日前、乳がんの定期検診を受けてきた。
しかしそのときに、予期せぬ方向から「モヤモヤ問題」が勃発した。
私はいまだにモヤモヤ中である。
この先も、本質的な答えが出せるかどうかも分からない。
次回、この「モヤモヤ」の中身を具体的に切り刻んでみたいと思う。
そしてみなさんの意見をぜひ伺ってみたい。
時間がある人は、遊びにきてください。